まるも亜希子の「寄り道日和」

クルマ×楽しいコトで集まる「クルマ業界女子部」

Facebookグループ「クルマ業界女子部」の活動第1弾となった「ポーセラーツ」教室に集った女子。皆さん現場ではバリバリ仕事をこなすクレバーな方ばかりですが、プライベートではとっても女性らしく、話していても個性いっぱいで本当に尊敬しています。今後もこうしたハンドメイド系に限らず、ドライブなどいろんなイベントを企画していきますので、どうぞ、よろしければ皆さまもお気軽にご参加くださいね。Facebookグループの「クルマ業界女子部」へリクエストいただければと思います♪

 桜が美しく咲き乱れる中、とあるグループ活動が華々しく(?)スタートを切りました。それは、カーライフ・エッセイストの吉田由美さんと私・まるも亜希子で立ち上げたFacebookグループ「クルマ業界女子部」。皆さま、ご想像の通りクルマ業界はまだまだ男性社会でございまして、仕事で出会う女性はとっても貴重な存在です。

 だからなのか、メーカーの広報さんや開発者、メディアの編集者や広告担当、イベントのMCさんなど、何かしらのカタチでクルマに携わる女性たちとは、すぐに話が盛り上がったり、気持ちが通じることが多いなぁと、前々から感じていたのです。

 そこで、そうした女性たちが集まったら何か面白いコトができるんじゃないか、新しい世界が生まれるんじゃないか、と考えました。女性ならではの視点で、それまでまったくクルマとは関係ないと思えたコトに、ちょこっとクルマを掛け合わせてやってみたらどうだろう。想像するだけでワクワクしてきます。そんな活動をしていきたいなと生まれたのが、「クルマ業界女子部」です。

 そして発足第1弾の活動として選ばれたのは、最近OLさんなどに大人気の習い事だという「ポーセラーツ」。食器などいろんな白磁を好きな絵や柄で彩って、800℃で焼き上げ、世界で1つだけのオリジナルグッズを作るというものです。

 実は、今回講師をお願いした曽宮佳子さんは、元自動車メーカーの広報担当で、その時代に私はとてもお世話になっていたんですね。その曽宮さんがポーセラーツのインストラクター資格をとり、鎌倉で「LA DONNA」というポーセラーツサロンを始めたと聞いて、写真を見たらとっても素敵で私もトライしてみたくなったというワケなんです。

「クルマ女子のためのポーセラーツ教室」には、“元”や“クルマ大好き”という女性も含めて、10名の業界女子が参加。いや~、これだけ集まると騒がしいですね~(笑)。ポーセラーツの手順は、まずデザインを決めることからで、いろんな絵や柄があらかじめプリントしてある「転写紙」というものを使うと、自分で描くのが苦手な人でもカンタンです。なので、まずはみなさん、どんな転写紙があるのかをワイワイ言いながら物色。ハイ、なっかなか決まりません(笑)。

 そしてようやく各自のデザインイメージが固まったら、転写紙や自前の絵をカッターで丁寧に切り取り、水に浸してペロリと裏紙を剥がし、白磁に貼り付けていきます。この作業がなかなか細かくて、みんなの会話に笑ったら鼻息で切った転写紙が飛んでっちゃった、なんて言う人がいるもんだから、また大爆笑! 手元に集中しつつも業界女子たちのおしゃべりは途切れず、楽しい時間が過ぎていきます。

ポーセラーツの手順は、デザインが決まったらイメージに合う色や柄の転写紙を選んで、カッターで切り抜いていきます。これは夫が溺愛しているロードスターのシルエットを切っているところですが、とにかく曲線を切るのが難しくて、思わず息を止めてしまいました(笑)

 そうそう、今回私たちは3種類の白磁から好きなものを選んで作りました。鍋敷きやウェルカムボードなどに使える正方形の「タイルアート」、お客さま用にするのもすてきな「ケーキプレート」、テーブルにバッグをかける時に使える「バッグハンガーチャーム」です。そのバッグハンガーチャームは、白磁の部分が直径3cmほどと小さいので、その中にクルマを描くとなると、かなり繊細な作業が求められます。「小さいからすぐ終わるんじゃない?」なんて思っていたら大間違いで、小さいからこそ難しいこともあるんですよね。でもそれを見事にクリアして、自分らしいクルマの世界を完成させていくところに感心しました。さすが、クルマ女子!

会場となった六本木まで、なんと四日市市から始発の電車で駆けつけてくれたトヨタ自動車の山田貴子さんは、自身が開発に携わったプリウス PHVのシルエットをデザイン。直径3cmの中にどんな世界が出来上がったのか、作品の写真でチェックしてみてくださいね

 私はといえば、玄関に飾りたいなと思ってタイルアートをチョイス。夫のためにユーノス・ロードスターのシルエットを描こうとしましたが、どうもカッターで曲線を切るのが難しく、ガタガタになってしまってハサミにチェンジ。でもやっぱり細かな部分はハサミでは切れず、またカッターと奮闘しつつ、ようやく思い通り……、とまではいかなかったんですが(もっと上手にできるハズだったんですが)、ロードスターシルエットが完成しました。

 さらに、クルマといえばチェッカーフラッグでしょうと、どこかに入れたいなと思ったんですね。でもそれは、小さな正方形をたくさん切って、それを交互に貼り付けることでチェッカーフラッグ柄を作っていくという、かなり難易度が高そうなワザ。うーん、できるかなぁと不安いっぱいでとりあえずやってみましたが、やっぱり思い通りにはいかず、かなり大きさがチグハグ、よく見ると曲がってるという、味のある(!?)チェッカーフラッグになってしまいました(笑)。

製作中はみんな真剣そのもの。普段の慌ただしい日常を忘れて、手元に集中する時間というのは、とっても清々しいものですね。ただ、女子なので口は常に動いており(笑)、あちこちで笑い声が響いている楽しい教室でした

 最後はみんな、時間に追われて必死で貼り付け、なんとか完成! といってもこれを講師が持ち帰って焼成してからが本当の完成なのですが、ひとまずデザイン段階は完了して、達成感に浸ることができました。

 みんなの作品を並べてみるといろんなクルマがあって、色や構図も個性が出てますよね~。そしてやっぱり、女性らしさが感じられるなぁと思います。どれも全部、どこにも売っていないオリジナルで、2度と完全に同じものを作ることもきっとできないオンリーワンの作品。それを一緒に作り上げていく楽しさは格別で、本当にすてきな時間になりました。

どうでしょう、これがクルマ業界女子部メンバー渾身の作品たちです。個性いっぱいですよね~。私は左下のタイルアート。ちょっとイビツなチェッカーフラッグになっちゃいましたが、まぁそれも味だ、と無理やり納得しております(笑)。これが講師によって焼成され、手元に戻ってくるのは約2週間後。今から待ち遠しいです

「クルマ業界女子部」はこれからも、クルマ×楽しいコトをどんどん見つけて活動していきたいと思っております♪

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、モータースポーツ参戦や安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。17~18年日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。女性のパワーでクルマ社会を元気にする「ピンク・ホイール・プロジェクト(PWP)」代表。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦している。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968など。ブログ「運転席deナマトーク!」やFacebookでもカーライフ情報を発信中。