まるも亜希子の「寄り道日和」
「万治の石仏」のお参りに諏訪へ
2020年2月13日 00:00
娘が盛大に節分でまいた豆が、いまだに家のあちこちから発見されるわが家ですが……(笑)。節分をすぎるといよいよ、本格的に2020年の運気が反映されるスタートなんだそうですね。進学や就職、転職、引越しなどで、ちょっぴり新しい生活への不安を抱えている人もいるのではないでしょうか。
わが家ももうすぐ、同じ区内ではあるのですが新居への引越しを控えています。楽しみの方が大きいものの、やっぱり新しいご近所さんと仲よくできるかしら、いやその前にこの大量の荷物をちゃんと1日で運べるんだろうか、などと不安もあるんですよね。そこで、よろずをおさめてくれるパワースポットとして有名な、長野県にある「万治の石仏(まんじのせきぶつ)」に、そんな気持ちを癒してもらいに行ってきました。
中央自動車道の諏訪IC(インターチェンジ)で降り、諏訪湖方面へ。キラキラと輝く湖面を眺めながら、諏訪大社 下社春宮を目指します。鳥居の手前のすぐ右側に無料駐車場があるので、そこに停めてまずは下社春宮を参拝。ここは上社に比べるとこぢんまりとしていますが、大きな木がたくさん並んでいて、どこか荘厳な雰囲気が漂っています。一説によると、下社に祀られている女神さま、八坂刀売神(やさかとめのかみ)は2月~7月が春宮、8月~1月は秋宮に鎮座するそうですので、ちょうど今月から神様がいらっしゃることになりますね。
そうそう、本殿の脇には「子安社」という安産の神様がいらっしゃって、私の出産の前には祖母がわざわざここに参拝して、「水が通りやすく、お産がラクになるように」と願いが込められた、穴の空いた柄杓を奉納してくれたんです。おかげで陣痛からわずか2時間でスルッと生まれてくれました(笑)。
で、参拝したあとは、下を流れる砥川(とがわ)の方へと下りていける階段があり、「万治の石仏はこちら」と進路に従って進みます。朱色に塗られた橋がかかり、とても素敵な光景が広がります。1つめの橋を渡った先にある、「浮島社」も忘れずにお参りしてくださいね。ここには魔や汚れを祓ってくれる神様、祓戸大神(はらえどのおおかみ)が祀られていて、人々の願いを叶えようと待っていてくれる、とても優しい神様なんだそう。娘も何を願ったのやら、熱心にお参りしておりました(笑)。
そしてもう1つ朱色の橋があるのですが、なんとその手前には小林一茶の俳句が刻まれた句碑が。さすが、歴史に名を残す方というのは、とっても趣のある字を書かれるんだなぁと、妙に感心してしまいました。そして橋を渡ると、澄んだ水がきれいな砥川の清流に近づける場所があったりしつつ、いよいよ万治の石仏とご対面です。
とても大きくて、不思議で、どこかユーモラスな石仏は子供にも大人気。娘もなぜかキャーッと大興奮しておりました(笑)。あの岡本太郎さんも絶賛されて、それがきっかけで有名になったそうですね。ご参拝には作法があって、ちゃんと立て札に書かれているので初めてでも大丈夫。老若男女、誰もが一礼してからぐるぐると石仏の周りを時計回りに3周歩き、再び一礼して帰っていきます。そんな私たちの悩みや願いをじーっと静かに、ウンウンと聞いてくださっているような包容力に、いつしか心もほっこりしていました。
帰りはまた春宮への階段を上らないといけないのですが、心なしか足取りも軽かったような? 新生活を控えている皆さん、ぜひ1度訪れてみてくださいね♪