まるも亜希子の「寄り道日和」

あったらいいな! 便利グッズのパトロール

驚くほどサラッとしていて、快適に履けるので夏の運転中にもオススメな「かみのいと」は紳士用と婦人用があります。長年、紙に携わってきたノウハウと革新技術から生まれた次世代サステナブル素材ですね。そして車内に一本「TORETTANGU(トレッタング)」は長さ20cm、太さ4cmで車内に置いておいても邪魔にならない、ちょうどいいサイズ。まさに、「こんなのあったらいいな」を形にしたグッズだと思います

 仕事もプライベートもクルマで過ごす時間が長いこともあって、いつも欠かさないようにしているのがカーライフに役立ちそうな便利グッズパトロール。仲良しジャーナリストさんとも情報を交換しあっているのですが、今年に入って「これはいい!」というお気に入りが2つ増えたので、ご紹介したいと思います。

 まず1つめは、まだ夏には早いのにもうムシムシと暑い日があったりしますよね。そんな時、ずっと運転で靴を履いていると足が蒸れてニオイや不快感が気になったりしませんか?

 そんな悩みを何気なくお話ししたところ、それならぜひコレを試してみて! と包装紙に「かみのいと」と書かれたソックスを教えてもらいました。平仮名で書いてあると「神の糸」かな? とイメージしますが、これは紙から作られた糸、紙の糸でできたソックスなんです。見た目はまぁ、普通のソックスなんですけど持ってみてその軽さにまずビックリ。そして、機能の数々がまたすごいんです。耐水性、吸水性、速乾性、熱伝導率が低いため着用時の体温変化が少なく、消臭性や抗菌性、夏はサラッとした爽やかな冷感があり、冬には保湿力が保たれ、紫外線もカットしてくれるという、なんかうますぎる話のソックス(笑)。

 紹介してくださった方は、2泊3日の出張中これ1足の靴下のみで過ごしても、まったく匂わず汚れず、毎日快適に履けましたというではないですか。ええ、そりゃ内心「信じられないなぁ」と思いましたよ。でも、やはり試してみないことには始まらないので、先日の雨が降って気温が高くムシムシとした日に長時間のドライブで履いてみたんです。

 するとどうでしょう、普段なら2時間も運転していると靴の中がもわっとしてきて、足先が蒸れているような感覚で不快になってくるのに、それがない!? 靴の中で指を動かしてもサラッとして指同士がベタベタする感じもないんです。夜になって脱いでみると、さすがにちょっと形はカカトのあたりがヨレっとした感じではあったものの、触ってみてもさらりと乾いていて無臭。一晩ハンガーにかけておいただけで翌日には“2日目感”もなく、まったく問題なく気持ちよく履けました! これはびっくりです。夏になると足先が暑いのがイヤだという人にオススメしたいです。

 実は「かみのいと」のソックスは、王子製紙のグループ会社である王子ファイバーが開発した「かみのいと OJO+(オージョプラス)」という天然繊維でできていて、生育が早く二酸化炭素の吸収にも優れているマニラ麻が原料となっています。そこから繊維だけを抽出して紙糸原紙ロールを製造し、細長く裁断してテープ状にしたものを、独自の技術で均一に撚糸をして完成するもの。その糸は燃やしても有害物質を発生せず、生分解されるので環境に負担をかけない、SDG'sに最適な素材として注目されているそうです。

いつも撮影でよく行く場所の発券機で、トレッタングをさっそく試してみました。ここ、微妙なカーブの先に発券機があるので、寄せようとするとガリっとやりそうでイヤなんですよね。運転席の着座位置がかなり低いロードスター(NA)でも、これがあればチケットを引き出すことができました

 さて続いては、コインパーキングなどの駐車券を取る時などに、あったら便利かなぁとちょっと気になっていたグッズをついに試してみました。その名も「掴みはOK! TORETTANGU(トレッタング)」。見た目は、でーっかくて太いピンセット。でもポリカーボネート製で軽く、柔軟性があって持ちやすく、先端にゴムが付いているので駐車券をカッチリと掴んでくれるんです。

 わが家は最近、MINIクロスオーバーにルーフボックスを取り付けたので、地下駐車場や高さ制限のある場所には入れなくなってしまって……。代わりに、夫のロードスター(NA)を借りていくようになったんですね。そうすると、最近の発券機ってSUVに合わせてあるのか、異様に高いところに発券口があるわけですよ。NAって着座位置がものすごく低いので、背伸びをしてもまったく届かず。そこでこのトレッタングの出番となるのです。最初の数回くらいはなかなか上手く掴めなかったんですが、コツがわかってからは一発で掴めるようになり、今では助手席に落としてしまった領収書などを拾う際にも、とっても重宝しております(笑)。

 ただ1点、リクエストしたいのは色が黒なので、夜間は車内が暗くてどこに置いたかわからなくなってしまって。ゴールドとか黄色とか、ちょっと目立つ色のトレッタングも作ってくれたらいいのになぁ、なんて思っています。

 ちなみに某雑誌の編集長が50肩になってしまい、駐車券を取る時に激痛がはしると嘆いておりましたので、トレッタングを紹介したところネットで即買いしておりました。そういう需要もあるんですね。また、ランボルギーニなど低くて高額で大きなクルマに乗っている人たちも、あまり発券機ギリギリまで寄せたくないということで、トレッタングを購入している人が多いのだとか。アイディア次第で、いろいろ使えそうですね。

 ということで、これから夏に向けて運転中の足の不快感を解決するものと、愛車のボディを傷つけないためにも便利に使えるもの。いいものを見つけて大満足の今日このごろです。

まるも亜希子

まるも亜希子/カーライフ・ジャーナリスト。 映画声優、自動車雑誌編集者を経て、2003年に独立。雑誌、ラジオ、TV、トークショーなどメディア出演のほか、エコ&安全運転インストラクターなども務める。海外モーターショー、ドライブ取材も多数。2004年、2005年にはサハラ砂漠ラリーに参戦、完走。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。2006年より日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。ジャーナリストで結成したレーシングチーム「TOKYO NEXT SPEED」代表として、耐久レースにも参戦。また、女性視点でクルマを楽しみ、クルマ社会を元気にする「クルマ業界女子部」を吉田由美さんと共同主宰。現在YouTube「クルマ業界女子部チャンネル」でさまざまなカーライフ情報を発信中。過去に乗り継いだ愛車はVWビートル、フィアット・124スパイダー、三菱自動車ギャランVR4、フォード・マスタング、ポルシェ・968、ホンダ・CR-Z、メルセデス・ベンツVクラスなど。現在はMINIクロスオーバー・クーパーSDとスズキ・ジムニー。