東京モーターショー2015
レクサス、燃料電池車「LF-FC」を発表、「来るべき水素社会を見据えた準備が始まった」
5300×2000×1410mmと堂々とした体躯を備え、次世代フラグシップを標榜
(2015/10/30 10:29)
- 2015年10月30日~11月8日一般公開
「東京モーターショー2015」の初日となる10月28日、レクサス(トヨタ自動車)ブースでは次世代フラグシップを標榜する燃料電池車(FCV)のコンセプトモデル「LF-FC」をワールドプレミア。
パワートレーンにブランドで初めて燃料電池技術を採用するとともに、軽量で高出力なインホイールモーターを搭載した、後輪での駆動を主とした四輪駆動仕様車。高出力のFCスタックとパワーコントロールユニットはエンジンコンパートメント内に、水素タンクはフロア下の中央付近にT字型にレイアウトすることで最適な前後重量配分を実現し、優れた操舵応答性を確保したという。
ボディーサイズは、5300×2000×1410mm(全長×全幅×全高)で、乗車定員4名。エクステリアではより進化したスピンドルグリルを採用し、前後ホイールアーチが融合する造形によって、加飾やキャラクターラインに頼らない普遍的な美しさを表現した。
また、クルマが高度な認識・予測判断を行う「運転知能(Driving Intelligence)」、車車間・路車間通信を活用した「つながる(Connected Intelligence)」、ドライバーの状態認識やドライバーとクルマが連携してチームメイトの様に助け合う「人とクルマの協調(Interactive Intelligence)」を含めた自動運転技術を搭載しているのが特長になっている。
会場ではレクサスインターナショナルの福市得雄社長が登壇し、「今年はレクサスを日本に導入して10周年となる。導入当初は『GS』『SC』の2モデルのみの販売だったが、2012年のNew Chapter宣言以来、エモーショナルなクルマづくりを加速させ、一気呵成に新車投入や自動車のフルモデルチェンジを進めてきた結果、本日展示している新型『RX』や、年内発売予定の新たなFモデル『GS F』を加え、全11モデルのラインアップとなった。そして本日、ここ東京モーターショーの場でレクサスの次の10年を見据えた新たな驚きを皆様にご披露する」として、LF-FCを発表。
LF-FCについては「どうです、この圧倒的な存在感を出しているのはレクサスの次世代フラグシップカーをイメージしたコンセプトカーLF-FCです。パワートレーンにはレクサスで初めて燃料電池技術を採用し、メイン駆動は後輪だが前輪にインホイールモーターを採用してレクサスならではのエモーショナルな走りが楽しめる、高出力で優れた操縦安定性を備えた燃料電池車」と述べるとともに、「自動運転技術によってすべての人が安全、スムーズ、自由に移動できる社会を目指す」とコメント。
また、レクサスの商品開発はレクサスらしいデザイン、エモーショナルな走り、そして先進の安全技術を3本柱としており、「そのうち先進の安全技術においては、ハイブリッド技術を積極的に採用しており、全世界で現在販売中のレクサス12モデルのうち2モデルはハイブリッド専用、また7モデルにハイブリッド仕様を設定し、全世界販売のうち約3割をハイブリッドモデルが占める。レクサスは、高級車市場の中でもエコカーのイメージが強いブランド。そのレクサスが“究極のエコカー”といわれるFCV(燃料電池車)を今回発表したことは、来るべき水素社会を見据えた準備が始まったということ。今、レクサスは2012年に始まったNew Chapterから新たな章へ進む準備期間。LF-FCは次の章の方向性を示唆する一例。このクルマから、次のレクサスが登場する驚きと感動を感じ取って下さい」と強く宣言してプレゼンテーションを終えている。