10月27日に東京ビッグサイト(東京都江東区有明)で開幕した「第45回東京モーターショー2017」では、自動車メーカー以外にもさまざまなメーカーが出展している。その中から、カーAV関連のメーカーのブースを紹介していく。
ソニックデザイン(東3ホール E3402)
東3ホール E3402にあるソニックデザインのブースでは、ショーケース内に各種スピーカーを展示する ソニックデザインは「The Suite Lounge」と名付けられた黒格子のブースを構える。次世代ハイエンドスピーカーユニットを参考出展するほか、同社のハイエンドスピーカーパッケージ「SonicPLUS THE CREST」のメルセデス・ベンツ Sクラス(222系)専用モデルも見ることができる。
従来モデルと比較すると、コンセプトモデルは大幅な薄型化が図られていることが分かる 10セット限定でリリースされる、第2世代のメルセデス・ベンツ Sクラス専用のスピーカーパッケージである「SonicPLUS THE CREST Limited」 近日発売予定とする、カジュアルラインスピーカーの77mmセパレート2ウェイスピーカーシステムの「TBF-1877Ai」「TBF-1877Bi」と、サブウーファーである「TBF-SW77i」 富士通テン(東6ホール E6108)
富士通テンは「ICTで人とクルマをもっと近くに。」をテーマにブースを展開していた。注目度が高かったのは特定の位置にいる人にのみ音が聞こえる「超指向性スピーカー」の参考展示で、実際に体験できる環境も用意されている。そのほか、次世代ミリ波レーダーやドライブレコーダー内蔵ナビ、車両周辺の360度映像をスマートフォンに送信する「リモートマルチアングルビジョン」などが参考展示されていた。
車載用の超指向性スピーカーの体験デモエリア。通常のスピーカーと異なり、特定の範囲でしか音が聞こえないという特徴がある。ドライバーにだけカーナビの音声案内を届ける、あるいはプライバシーを保護した形でのハンズフリー通話などでの利用を想定する 参考出展の「次世代ミリ波レーダー」。79GHz帯を利用することにより、現在普及しているブラインドスポットモニターよりも高精度で対象を検知することが可能で、右左折時に歩行者を検知してドライバーに知らせることができる 前後左右のカメラや侵入検知ユニットなどで構成される「リモートマルチアングルビジョン」。カメラで撮影した映像に自社のCGを合成して擬似的に俯瞰映像を生成するほか、駐車中にトラブルが生じた際などに映像をスマホに送信できる 通信型ドライブレコーダーの映像を収集し、そこから注意すべきポイント(ヒヤリハット認定地点)を自動抽出する「安全運転管理テレマティクスサービス」。単なる危険運転を自動で除外するほか、ドライバー属性や天候などによる絞り込みも実現する 「AIを活用したタクシー配車システム」は、携帯電話の利用状況から判断した人の動きや車両の動き、各種イベントや天候などから、30分後のタクシー需要を予測するというもの。すでに東京無線タクシーとNTTドコモの協力による実証実験も行なわれており、その際の需要変動を画面で確かめることができる アルパイン(東7 E7101)
東7ホール E7101のメイン通路側にあるアルパインの展示ブース 「感動の移動時間・空間の提供」をテーマにブースを出展しているアルパインは、大型ディスプレイを使った「Alpine UX theater 2030年シームレスHMIの世界」と題し、シアター形式で未来のHMI(Human Machine Interface)を紹介している。そのほか、同社が車種専用モデルとして展開する大型ディスプレイを採用したナビゲーションシステムやサウンドシステムも展示している。
「Alpine UX theater 2030年シームレスHMIの世界」では、自動運転時代のHMIのあり方を大型ディスプレイで紹介 参考出品されていたカーナビ。液晶モニター部分を前に飛び出させることで、2DINサイズのクルマでも大型の液晶モニターの搭載を実現する BIG Xシリーズのヴォクシー専用モデルである「ALIPINE STYLE for VOXY」。11型の液晶モニターを備えるほか、音声操作にも対応 同じくアルファード専用モデルとなる「ALPINE STYLE for ALPHARD」 「ALPINE STYLE for STEPWGN」。12.8型の後席用ディスプレイである「リアビジョン」も利用可能 「ALPINE STYLE for SERENA」。車種ごとにオープニング画面も専用で用意している アルパインのスピーカーラインアップである「X PREMIUM SOUND」を試聴できるコーナーも用意。接続されていたスピーカーは、18cmセパレート2ウェイスピーカー「X-180S」、17cmコアキシャル2ウェイスピーカー「X170-S」、アルファード/ヴェルファイア専用バックドアサブウーファーシステム「SWE-2500-AV」で、カーナビにはビッグXシリーズの「X9Z」が使われていた データシステム(東8ホール E8201)
東8ホール E8201にあるデータシステムのブース データシステムでは、トップビューやワイドビューなど表示パターンを切り換えられるマルチビューカメラ「MVC811」や、ペダルの踏み間違いによる急発進を防止する「AWD-01」などを展示していた。
マルチビューカメラの「MVC811」。車体のフロントやリアに取り付けた車載カメラの映像を運転状況に応じて表示できる。表示パターンはワイドビュー、ノーマルビュー、左右拡大、トップビュー、左右拡大+ワイドビュー、ワイドビュー+トップビューの6種類 参考出展されていた電子ルームミラー「LTM6024HD」。カメラは180度の視野角があり、リバースギヤに連動してリアアンダービューに切り換える仕組みも備える ペダルの踏み間違いによる急発進を防止する「AWD-01」。停車および徐行時の急発進を防止するほか、アクセルとブレーキを同時に踏み込んだときにアクセル信号をキャンセルする機能を持つ クラリオン(東8 E8401)
クラリオンのブースでは、スマートコクピットを実現する各種技術を紹介していたほか、カーナビの新モデルであるQuad View搭載の「NXV977D」と「Full Digital Soundシステム」を搭載した車両を展示していた。
参考展示されていた「カラーナイトビジョンカメラ」。可視光のカラー映像と近赤外線映像を独自の画像処理装置で合成することで、夜間でもカラーで前方の状況を把握することを可能にした。ロービームでもハイビーム相当の対象物検知を実現するという スマートフォンとクルマを接続するためのオープンな規格である「スマートデバイスリンク」に対応したナビゲーションシステムの参考展示 こちらも参考展示の「ドア to ドア ナビゲーション」。スマホの専用アプリを使って目的地を設定すると、カーナビにその内容が反映される Quad Viewを搭載したカーナビと大型スピーカーを配置したデモンストレーション車両。リアビューディスプレイと大型スピーカーで映像作品を楽しめるという内容