イベントレポート CES 2020

世界最大の技術見本市「CES」、IoTはInternet of ThingsからIntelligence of Thingsへ

「2020 Tech Trends to Watch」

2020年1月5日(現地時間) 発表

CESの主催者であるCTAが解説する「2020 Tech Trends to Watch」

 米国ネバダ州ラスベガスで行なわれる世界最大の技術見本市「CES 2020」(登録者公開日:1月7日~10日)のプレスイベントが1月5日(現地時間)に始まった。本記事で紹介するのは、CESの出展トレンドを主催者であるCTAが解説する「2020 Tech Trends to Watch」になる。

 Tech Trends to Watchは、2019年までの動向をデータを元に紐解きながら、今後の技術トレンドの予測を行なうもの。登壇したのは、CTAのSteve Koenig氏(VP, Research)と、Lesley Rohrbaugh氏(Director of Research)の2人。

CTA Steve Koenig氏(VP, Research)
同 Lesley Rohrbaugh氏(Director of Research)
CESのイメージカット。クルマを見ることができる

 2020 Tech Trends to Watchの最初に、Steve Koenig氏はIoTの変化について解説。IoTはInternet of Things、つまり“もののインターネット”として、すべてのものがインターネットにつながることを表わすキーワードとなっていたが、それがIntelligence of Things、“ものの知能化”(とでも訳せばよいのだろうか? この辺りは今後もっとよい訳が出てくるかもしれない)に変わっていくという。ものがつながるだけでなく、それぞれが知能を持つことで世界が変わっていく。

Internet of ThingsからIntelligence of Thingsへ

 その後、最初に取り上げたトピックが5Gについて。日本では2020年が“5G元年”と言われており、世界各国で多くのキャリアが5Gサービスを開始。端末も米国では2022年に4Gの出荷台数を超えていくという。

 5Gの用途としては、大量の情報端末とつなげていくMassive IoTと、確実に通信を行なっていくCritical IoTがあるとし、それぞれ5Gに期待されている分野が異なるとした。

5Gの動向。解説セッションもある
5Gの用途
農業への応用
5G農場の例
技術動向

 クルマ関連では、将来の輸送形態ついて言及。電動スクーターなどさまざまなモビリティ機器を利用していくマルチモーダルトランスポーテーションや、自動運転輸送車などを紹介。すでにCESでも展示が行なわれている分野だが、空飛ぶクルマの例も示された。

クルマ関連の技術動向

 クルマ関連についての予測は少なかったが、すでに自動化や電動化などは進行しており、トピックとしての魅力が少なかったのかもしれない。とはいえ、CESは始まってみないと何が出展されるのか分からない。クルマ関連の技術動向に関して、今後ともお届けしていく。

編集部:谷川 潔