イベントレポート

【ジュネーブショー 2019】フォルクスワーゲン、電気自動車のeモビリティプラットフォーム(MEB)をサードパーティへ提供。e.GOが最初のパートナーに

2019年3月4日(現地時間) 開催

Palexpo

フォルクスワーゲングループ CEO ヘルベルト・ディース氏(手前)とともに「フォルクスワーゲングループナイト」に登壇した、e.GOのギュンター・シュー CEO(Prof. Dr. Günther Schuh)

 3月5日(現地時間)から「ジュネーブモーターショー 2019」が開幕するが、フォルクスワーゲングループはその前日となる3月5日、同グループのプレビューイベント「フォルクスワーゲングループナイト」を開催。2020年に本格導入するeモビリティプラットフォームでありEV(電気自動車)専用アーキテクチャである「MEB」を、サードパーティに開放していくことを発表した。

 このMEBを最初に採用するサードパーティは、e.GO(e.GO Mobile AG)になる。

 フォルクスワーゲングループ CEO ヘルベルト・ディース(Dr.Herbert Diess)氏は、MEBを「eモビリティの標準として確立したい」とコメント。ジュネーブモーターショーで世界初公開される「ID.バギー」は、MEBの多様性を示すものだとしている。

 フォルクスワーゲングループは、MEBをベースとした約1500万台のピュアEVの最初の波を予測。ドイツのアーヘンに拠点を置くe.GOは、フォルクスワーゲングループに加え、MEBを使用する世界初のサードパーティになる予定。

ギュンター・シュー CEO(中央)は、フォルクスワーゲングループ ヘルベルト・ディース CEOによるプレゼンテーションのメインゲストとして登壇。アーヘン工科大学の教授でもある

 フォルクスワーゲンにとって2019年はEV攻勢の鍵になる年になり、ジュネーブショーには、アウディ e-tron GT、シュコダ Vision iV、セアト Urban Car、そしてID. Buggyと多くのEVを出展。今後数年間かけてデビューしていく。

 フォルクスワーゲンは、2023年までに電動化、デジタル化、モビリティサービス、および自動運転に約440億ユーロを投資。そのうち300億ユーロはeモビリティだけに充てられている。EVは2025年までにモデルポートフォリオの約4分の1を占めると予想している。

編集部:谷川 潔