イベントレポート

【ジュネーブショー 2019】フォルクスワーゲン、EV専用アーキテクチャである「MEB」を採用した「ID.バギー(ID.BUGGY)」を世界初公開

2019年3月4日(現地時間) 開催

Palexpo

EV専用アーキテクチャである「MEB」を採用した「ID.バギー(ID.BUGGY)」

 フォルクスワーゲングループは「ジュネーブモーターショー 2019」開幕前日となる3月4日(現地時間)、同グループのプレビューイベント「フォルクスワーゲングループナイト」を開催。同社のeモビリティプラットフォームでありEV(電気自動車)専用アーキテクチャである「MEB」を採用した、「ID.バギー(ID.BUGGY)」を世界初公開した。

 ID.バギーは、夏場のビーチや砂浜をゼロエミションで走ることができるEV。1960年代の米国カリフォルニアで人気となったバギー、フォルクスワーゲン ビートルのシャシーに水平対向4気筒エンジンを搭載し、高度なモジュラー構造になっていたという。このシャシーを利用し、小さなメーカーはガラス繊維強化プラスチック(GFRP)製のボディを搭載。1つの自動車の歴史になっていたという。

1960年代のビートルシャシーカスタマイズ文化を象徴するクルマとして登場した「ID.バギー」
見る角度によって驚くほど表情が変わる
シンプルにデザインされたコクピット
細部はしっかり作り込まれており、実際に走ることは可能と思われる作り

 この基礎は現代のMEBにも使われており、高電圧バッテリーは車両のフロアに統合されている。このリチウムイオン二次電池はID用の電力を供給、バギーの後部に150kW/204PSの電気駆動モーター搭載し、4WDを実現するため、前車軸に追加のモーターを設けることも考えられている。

 このID.バギーは2人乗りだが、2+2への変換も可能。フォルクスワーゲンは、ID.バギーは小規模な製造業者への明確なメッセージだとしており、小規模な製造業者はID.バギーのベースとなっているMEBを利用することで、たとえばゼロエミッションで砂丘を走るデューンバギーのようなものを作ることができるという。

ID.バギーのイメージ画像

編集部:谷川 潔