イベントレポート

TDKの磁気センサと「CIMT」技術で人間や物体の動きを捉える VISIONOIDが四足歩行ロボットのコンセプトモデル展示

2025年10月29日~11月9日 開催
VISIONOIDの四足歩行ロボットのコンセプトモデル

 ジャパンモビリティショー2025(プレスデー:10月29日~30日/一般公開日:10月31日~11月9日)が東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催されている。

「ジャパンモビリティショー2025」でスタートアップ企業を集めたブース「Startup Future Factory」では、VISIONOIDが人間や物体の動きを非接触で捉えることができる四足歩行ロボットのコンセプトモデルを出展している。

 VISIONOIDの四足歩行ロボットは、TDKの高周波超高感度磁気センサ「Nivio」シリーズを基盤とし、さらにPOSH WELLNESS LABORATORYが開発した「CIMT」(電流励起磁気断層化技術)を組み合わせたセンシング機構を搭載する。

ロボットの腹の部分に抱えている青い部分がTDKの磁気センサー
ロボットには各種センサーを搭載する。安全のため、歩いたり止まったりする動きは人間がリモートで制御するが、姿勢制御などは自ら行なう

 TDKの磁気センサ技術とCIMT技術が組み合わされることで、人間や物体が発する微細な磁場や動きを高感度に捉え、非接触で動きを検出できるといい、例えば道路や道路下の下水の検査などに活用できるほか、災害時には埋まった人の捜索にも使える可能性があるという。

四足歩行ロボットの足の先端には車輪になっているが、外してただの足にすることもできるという

 特に四足歩行ロボットは平面以外にも階段やがれきが溜まった場所でも移動でき、展示された機体では車輪がついているが車輪を外せばさらに不安定な場所でも走行でき、場合によってはジャンプ機能も組み合わせることで高い走破性を持つ。

 この機体は、その非接触でのデータ収集・解析能力を活かし、医療・ウェルネス・モビリティといった幅広い分野への応用が想定される。生体情報の取得、姿勢解析、空間センシングなど、多様な環境下での精密なデータ収集が可能になるとしている。

 このほかにも、VISIONOIDでは、Startup Future Factoryの隣の「Tokyo Future Tour 2035」にて2足歩行ロボットである次世代アニマノイド「FOX」を展示している。

Tokyo Future Tour 2035にて展示される次世代アニマノイド「FOX」
正田拓也