イベントレポート 東京オートサロン 2022

スバル/STI、BRZでのS耐参戦が明かされた2022年モータースポーツ活動計画発表会

2022年1月14日 発表

発表されたSUBARU BRZ S耐参戦車両。SUPER GTと同じゼッケン61が描かれている

 1月14日に幕張メッセ(千葉県千葉市)にて開幕した「東京オートサロン2022」において、スバルおよびSTI(スバルテクニカインターナショナル)は14時30分からオンラインによるプレスカンファレンスを実施。STI 代表取締役社長 平岡泰雄氏よりSTIの2022年の活動およびモータースポーツ活動計画が発表された。

 平岡氏はカンファレンス冒頭で「STIはスバルブランドを輝かせるためにさまざまな活動を担っている会社です」と紹介し、その代表的な活動としてレース活動を通じてのファンコミュニケーションやパーツ開発、特装車の開発を挙げた。

 中でもモータースポーツ活動は新型コロナウイルスの蔓延により十分とは言えない状況が続いている中で、重要なリアルコミュニケーションの施策だと説明し、2022年のモータースポーツ活動を紹介した。

スバルテクニカインターナショナル株式会社 代表取締役社長 平岡泰雄氏

SUPER GTへの参戦

 参戦13年目となる2021年シーズンに念願のシリーズチャンピオンを獲得したSUPER GT GT300クラスへ「SUBARU BRZ GT 300」で2022年シーズンも引き続き参戦する。

 チーム総監督は小澤正弘氏が務め、チーム運営はR&Dスポーツが担当する。ドライバーは井口卓人選手、山内英輝選手と昨年同様のチーム体制で2022年はディフェンディングチャンピオンとして臨む。

GT GT300クラス SUBARU BRZ GT 300のドライバーを務める井口卓人選手、山内英輝選手
会場には2021年のチャンピオンマシンとシリーズチャンピオンの盾も展示されていた

ニュルブルクリンク24時間耐久レース

 2019年以来3年ぶりにに参戦する今年のニュルブルクリンク24時間耐久レースはこれまで同様「WRX STI NBR Challenge」で参戦する。チーム総監督はSTIの辰己英治氏、チーム監督は沢田拓也氏が務める。ドライバーには佐々木孝太選手(日本)、カルロ・バンダム選手(オランダ)、ティム・シュリック選手(ドイツ)、マルセル・ラッセー選手(ドイツ)の4人。メカニックはこれまで通り日本全国のスバルディーラーから選抜されたディーラーメカニックが参加する。SP3Tクラス優勝、総合18位以上、そしてラップタイムは8分55秒を切ることを目標とする。

ニュルブルクリンク24時間耐久レース参戦ドライバー

スバル、2022年のニュルブルクリンク24時間レース参戦マシンを富士スピードウェイで公開

https://car.watch.impress.co.jp/docs/news/1373329.html

全日本ラリー選手権

 2022年は全日本ラリーを「WRX STI」で参戦する鎌田卓麻選手、新井敏弘選手、新井大輝選手をサポートする。

TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZカップ

 TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZカップの各イベントにSTIはサービスチームを派遣し、スバルユーザーのサポートを行なう。なお7月の開幕戦に向け専用パーツの開発にも取り組んでいる。

 また、STIではスバルのライン生産車にSTIスポーツグレードを増やすことも踏まえた生産計画も進めており、その中にはコアなファンも満足できるような特別仕様車構想もあるという。

スーパー耐久シリーズ

 スバルはカーボンニュートラルの実現に向けさまざまな選択肢を持つべく、これまでの内燃機関とバイオマスを由来とした合成燃料を組み合わせた車両を新たに開発し、スーパー耐久シリーズST-Qクラスに参戦する。こちらはSUBARU 常務執行役員CTO 藤貫哲郎氏より発表された。

株式会社SUBARU 常務執行役員CTO 藤貫哲郎氏

 参戦体制はチーム監督に本井雅人氏、ドライバーに井口卓人選手、山内英輝選手、エンジニアの廣田光一氏の3名。車両の開発、製作はスバルドライビングアカデミーのメンバーを中心に、スバル技術本部の社員が担当する。マシンのベースは「BRZ」で、同じST-QクラスにGR86で参戦するトヨタと協調、そして競い合いながら、実証実験の場、将来を担う技術者の人材育成との場として参戦する。

 なお、スバル/STIブースの位置は東ホール7。スバルオフィシャルWebサイト内の「オートサロン特設サイト」ではスバル/STIブースに関する情報を配信している。

高橋 学

1966年 北海道生まれ。下積み時代は毎日毎日スタジオにこもり商品撮影のカメラアシスタントとして過ごすも、独立後はなぜか太陽の下で軽自動車からレーシングカーまでさまざまな自動車の撮影三昧。下町の裏路地からサーキット、はたまたジャングルまでいろいろなシーンで活躍する自動車の魅力的な姿を沢山の皆様にお届けできればうれしいです。 日本レース写真家協会(JRPA)会員