イベントレポート 東京オートサロン 2024
BBS、新素材「フォルテガ」の鍛造コンセプトホイール参考展示 試作品は4輪で計28.2kg軽量化
2024年1月12日 18:58
- 2024年1月12日～14日 開催
千葉県千葉市美浜区の幕張メッセで、カスタムカーと関連製品の展示会「東京オートサロン2024」が1月12日～14日の会期で開催されている。
東ホール 803にあるBBSジャパンブースでは、「伝統と革新」をテーマに展示を実施。車両の電動化に対応するため開発を続けている新素材「FORTEGA（フォルテガ）」について紹介する鍛造コンセプトホイールをBMWのBEV（バッテリ電気自動車）「iX3」に装着してブース正面で展示するほか、2024年で発売30周年を迎えるロングセラーモデル「LM」を、日産自動車「GT-R」、BMW「M4」に装着して製品展示している。
フォルテガの試作品ホイールは4輪で計28.2kg軽量化
開催初日の1月12日にブース内で行なわれたプレスカンファレンスでは、BBSジャパン 代表取締役社長 新田孝之氏がプレゼンテーションを行なった。
プレゼンテーションで新田氏はブースでの展示内容を紹介したあと、2023年の東京オートサロンで発表したフォルテガの開発状況について説明。前回世界初公開した段階ではアルミ合金を基軸とした素材の段階だったが、それからの1年間で着実に開発を進め、ホイールの試作品を作り出して強度検査をはじめとする基礎的な性能試験を実施。さらにBBSとして初の試みとして、試作品ホイールを実際に車両に装着してテストコースを走らせる実走評価まで開発を進めているという。
実走評価ではBBSの製品を購入する人のカスタマイズニーズも念頭に置き、純正状態のiX3で装着するタイヤ＆ホイールから1インチサイズアップしてリム幅もワイド化してテストを実施。この結果、4輪で計28.2kgの軽量化を実現しており、一般的にばね下重量の軽減はバネ上の4～10倍に相当する運転感覚の変化を生むとも言われていることから、これによって300kg近い軽減効果を発生させると新田氏は解説。ガソリンエンジン車の「X3」とBEVのiX3の重量差を吸収してオフセットするほどの効果を期待できると語った。
実際にテスト走行を担当したスタッフは「ライトウェイトスポーツカーを運転しているかのような軽快さが感じられた」と証言しており、運転した全員から「動き始めた瞬間から感覚の違いを感じられる」と異口同音に語って開発してきた方向に確信を持てたとしている。
能登半島地震の影響もなくフル生産体制
プレゼンテーションの終盤では司会を務めたタレントの沢すみれさんが新田氏に質問する時間も設けられ、まずは2023年12月から代表取締役社長に就任したばかりという新田氏がこれからBBSジャパンという会社をどのようにしていきたいかと問いかけられた。
これに対して新田氏は、「BBSは非常に長い歴史を持つ会社ですが、この10年ほどは新しい工場を作るといった大きな設備投資を行ない、今後の飛躍に向けた土台作りをしてきた期間だったと考えています。そこで私が社長に就任してからは、これまで作り上げてきた成長するための土台をベースに、さらに素晴らしい商品を作り、さらに新しい価値をお客さまに届け、会社としてさらに1段、2段と飛躍していくことが社長としてやりたいことになります」と回答した。
また、1月1日に発生した令和6年能登半島地震では富山県高岡市にある高岡本社・工場も被災地域に入っており、今後の生産などに影響が出ないかという質問については、「高岡本社・工場は比較的震源に近い立地でしたが、幸いにも工場や従業員に大きな被害が出てはおらず、仕事始めの初日からフル生産に近い状態で生産を続けています。商品の生産、供給などに関してまったく問題ありませんので、皆さまご安心いただければと思います」と答えている。
限定販売モデルを決定するカラーオーディション開催中！
また、BBSジャパンでは発売30周年を迎える「LM」限定モデルの発売を予定しており、候補となる4色から実際の販売モデルを決める「カラーオーディション」を1月14日23時59分まで開催中。会場では実際の製品を展示しており、会場でも投票を受け付け。ブースでの投票は2票扱いとなり、BBSジャパンのWebサイト内に用意されたオーディション特設サイトで受け付けている投票と合わせて1人3票まで投票可能となっている。
ホイール展示
