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“2つのヤマハ”が世界初の「乗り物を体感できる音響装置」を公開

六本木ヒルズで「Two Yamahas, One Passion~デザイン展 2016~」を10月10日まで開催

2016年10月7日~10日11時~18時 開催

六本木ヒルズ 大屋根プラザ

入場無料

世界初の“乗り物を体感できる音響装置”となる「&Y02」

 ヤマハ発動機とヤマハは、10月7日~10日に東京 六本木の「六本木ヒルズ 大屋根プラザ」で、合同デザイン展「Two Yamahas, One Passion~デザイン展 2016~」を開催している。開催時間は各日11時~18時で入場は無料。

 この開催で2回目となるこの合同デザイン展では、バイクなどのモビリティ製品を扱うヤマハ発動機と楽器などの音響機器を手がけるヤマハのそれぞれの製品やコンセプトモデル計11点を展示している。なかでも注目なのは、両社のデザイン部門が共同で開発した、音の動きを操作し、聴いて体験する音響装置「&Y02」だ。

「&Y02」は、19個のスピーカーをドーム状に配置した空間にバイクのハンドル部分を設置したもので、ブレーキやアクセルなどを操作することで、再生している曲の伴奏をなくしたり曲調を変化させるなど、モビリティの操縦が音楽に影響を与えるシステム。実際に操縦席に座ってみると音に包まれたような感覚になる。これは、両社に共通する“ヤマハらしさ”を体現する作品を創出するプロジェクト「&Y」の第2弾作品となっている。なお、第1弾の音を奏でる電動車いす「&Y01」も会場に展示されている。

スピーカーをドーム状に配置した空間に座って操作する。手前の黒い突起部分は電動車いすの操縦スティックとなっており、音量を調節できる
操縦席はバイクと同じバーハンドルとなっており、ブレーキやアクセルを操作することで音楽が変化する
「&Y」プロジェクトの第1弾作品で、音を奏でる電動車いす「&Y01」
シート後方にあるヨットの帆のような部分がスピーカーとなっている
ヤマハ株式会社 デザイン研究所 所長 川田学氏

 初日のオープニングで登壇したヤマハ デザイン研究所 所長の川田学氏は、エレキギターの展示作品である「REVSTAR」を使ってデモ演奏を披露。演奏後に「『REVSTAR』はモーターサイクルを元に暖かみのあるデザインにしています。“2つのヤマハ”は趣味性と遊び心を大切にしています。理屈よりも気持ちで勝負するといったところです。我々の作っている製品は『道具』とは呼びたくなくて、長く愛用してもらって、使う人の人生のパートナーとなるような気持ちとバイタリティを込めています」とコメントした。

ヤマハ発動機株式会社 執行役員 デザイン本部長 長屋明浩氏

 次にスピーチを行なったヤマハ発動機 執行役員 デザイン本部長の長屋明浩氏は、同じく展示作品の「XSR900」に乗ってライダースタイルで登場。「XSR900はレトロと新しさを融合させ、レトロな外観で所有感を満たしつつ、内部は最新の技術で扱いやすさを追求したものです。ヤマハ発動機は新しいもの、世界初となるような製品に果敢に挑戦していかなければならないと思います。ただし、それは信頼性が伴わなければなりません。遊び心があり目新しく、安心して楽しめる。それが“ヤマハらしさ”です」と語った。

 このほか、以下に会場で展示されているコンセプトモデルや製品を紹介する。ヤマハ発動機の「04GEN」は、“RUN-WAY”をコンセプトにしたスクーターのコンセプトモデル。フレームを透過性のある部品を使用し、内と外の美しさの融合を目指している。ハンドル部にはスマートフォンも搭載できる。

“RUN-WAY”をコンセプトにしたスクーターのコンセプトモデル「04GEN」

 自転車のコンセプトモデル「05GEN」は「衣」をイメージしたデザインで、3輪でかつ電動アシスト機能を備えている。同社の3輪バイクのように左右に傾斜する機構を備えており、ルーフ部分は折りたたむこともできる。

自転車のコンセプトモデル「05GEN」
ルーフは折りたたむこともできる
3輪バイクのように車体が傾斜する

 電動モビリティのコンセプトモデル「06GEN」は、低速移動を前提とした電動4輪車で“動く縁側”をコンセプトにしている。低速であるため操縦系もシンプルになっており、解放的で柔らかな曲線的なデザインが特徴。

電動4輪車のコンセプトモデル「06GEN」。“動く縁側”をコンセプトにしている

 会場には、ヤマハ発動機のバイク「BOLT C-Spec」や「XSR900」も展示されていた。

「BOLT C-Spec」
「XSR900」

 ヤマハのエレキギター「REVSTAR」は、2016年に発表された25年ぶりの新シリーズとなる製品。バイクを元にしたデザインを採用している。サイレントギター「SLGシリーズ」は、ヘッドホンで音を聞きながら演奏できる静粛性と、ギタリストも満足できる高音質を両立させたという。また、エレクトリックバイオリン「YEV」もステージでの使用を前提とした演奏性能と現代的なデザインを兼ね備えている。シンセサイザー「reface」は、同社のシンセサイザーやキーボードを現代風にアレンジし、本格的な演奏とコンパクトな筐体を両立させている。

エレキギター「REVSTAR」
サイレントギター「SLGシリーズ」
エレクトリックバイオリン「YEV」
シンセサイザー「reface」
オープニングでは「&Y02」とエレクトリックバイオリン「YEV」によるセッションも実施
会場ではさまざまなギターの展示やデモも行なわれていた