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「TOYOTA GAZOO Racingは“負け嫌い”。WRCでも負けたくはない」。2017年 WRC参戦体制発表

トヨタチームのWRCドライバーとしてヤリ-マティ・ラトバラ選手が参戦

2016年12月13日(現地時間)発表

フィンランド ヘルシンキで実施された発表会の様子

 トヨタ自動車は12月13日(現地時間)、フィンランド・ヘルシンキで「2017年 WRC参戦体制発表会」を開催。この会場で11月に予告したように参戦車両である「ヤリスWRC」を公開したほか、参戦ドライバーとしてフィンランド人ドライバーの「ヤリ-マティ・ラトバラ選手」と同じくフィンランド人のコ・ドライバー「ミッカ・アンティラ選手」を起用することを発表した。

 2017年のFIA技術規定に準拠した新世代のワールドラリーカーとなるヤリスWRCは、380馬力を発生する1.6リッターの直噴エンジンを搭載。設計・開発にはトム・フォウラー氏、サイモン・キャリアー氏、ミッコ・ルオホ氏といった経験豊富なエンジニアチームが携わり、新たな規定によって設計の自由度が増しことを受け、空力面でも優れた水準を達成しているという。

トヨタの新世代ワールドラリーカー「ヤリスWRC」

 参戦チームとなるTOYOTA GAZOO Racingは、チーム総代表にトヨタ自動車 代表取締役社長の豊田章男氏が就任。チーム代表にはWRCで4回のドライバーズチャンピオンに輝いた経歴を持つトミ・マキネン氏を迎え、チーム副代表はトヨタ自動車 専務役員でパワートレーンカンパニー チェアマンでもある嵯峨宏英氏が務める。

 参戦ドライバーにはヤリスWRCの開発ドライバーとして2016年からチームに関わってきたユホ・ハンニネン氏とコ・ドライバーはカイ・リンドストローム氏のコンビに加え、2002年のWRC初参戦以来16勝を挙げているヤリ-マティ・ラトバラ選手とコ・ドライバーのミッカ・アンティラ選手のコンビで出場。また、テストドライバーとしてフィンランド人ドライバーの「エサペッカ・ラッピ選手」、フィンランド人コ・ドライバーの「ヤンネ・フェルム選手」の名前も挙げられている。

チーム代表のトミ・マキネン氏(左)とチーム総代表の豊田章男氏(右)

 発表のなかでチーム総代表の豊田章男氏は「「本日、チームの皆、パートナーの皆様と共に、WRCの道に挑戦するクルマをお披露目できることを大変嬉しく思う。17年間この日を待っていてくださったファンの皆様と、この競技を守り、盛り上げ続けてくださった競技主催者、参加者、自動車メーカーの方々がいてくれたからこそ、我々はこの舞台に戻ることができた。改めて感謝申し上げたい」。

「人もクルマも、競い合いの中で、鍛えられ成長していく。TOYOTA GAZOO Racingは“負け嫌い”。WRCでも、負けたくはない。先日、トミ・マキネンとクルマを走らせ、このクルマで戦っていく“自信”を共有することが出来た。『王者トヨタが帰ってきたね!』『トヨタを応援してよかった!』と、ファンの皆様に笑顔で言っていただける日を1日でも早く実現できるよう、トミをはじめとするフィンランド、ドイツ、日本のチームメンバー達が努力を続けていくので、是非応援して欲しい」とコメントしている。