ニュース
トライアル世界選手権 日本GP参戦ライダーの藤波選手と小川選手、東京 青山でトライアルのデモラン披露
ツインリンクもてぎで5月27日~28日に開催される日本GPをアピール
2017年5月22日 20:02
- 2017年5月20日 実施
5月27日~28日に、ツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で「2017 FIMトライアル世界選手権 第2戦 ストライダー日本グランプリ」が開催される。それに先立つ5月20日、東京 青山にある「ホンダ ウエルカムプラザ青山」で「ホンダ トライアルファンミーティング」が開かれた。
1週間後に迫った日本GP参戦のため来日した日本人トップライダーの藤波貴久選手と、全日本トライアル選手権で活躍する小川友幸選手がトークショーと競技用のトライアルバイクによるパフォーマンスを行ない、ファンを魅了した。
2017年から新たに追加された予選が鍵になる!?
岩場や崖、急坂、水場など、所定のコースの道なき道を、バイクでいかにミスなく走りきるかを競うトライアル。日本GPは、毎年ツインリンクもてぎのハローウッズ内に設営されたコースを舞台に2日間、2回の決勝レースが行なわれる。シーズン序盤ということもあり、チャンピオンシップの行方を占ううえで重要な1戦でもある。
2017年からはプロモーターが代わり、それとともに興業上の若干のルール変更も行なわれている。たとえば、決勝レースの前日(日本GPでは26日金曜日)にこれまではなかった予選が追加され、特定のセクションのクリア時間(とミスによる減点)に応じて決勝レースの走行順が決まるようになった。同じ減点数であれば、そのなかで速いライダーが予選上位となり、決勝は遅くスタートすることになる。
藤波選手は「予選の結果で点数がつくわけではないが、スタート順はトライアルにとってすごく大事。他のライダー(の状況)を見ることができるので、最後の方に走るほど有利になる」とコメントした。予選の前には1回だけ練習走行ができるとのことで、開幕戦で藤波選手はその練習走行が「ぶっちぎって速かった」という。しかし、その後の予選では足つきで1点減点となり、14位という結果に。
予選は、スピード重視でリスクを取るか、安全にいって確実性を取るかという戦略の難しさがあるようだ。藤波選手は開幕戦での経験を踏まえ、日本GPでは「絶対にクリーンを狙って、そのなかで(リスクを取らず)自分にとって80%くらい(の力)で走れるようにすれば、十分トップの方にいけるんじゃないか」と語った。
一方、5月14日に大分県で行なわれた全日本トライアル選手権 Round 3で見事優勝した小川選手。「開幕戦は出だしでわるかったのと、けがをしてしまって調子もわるい状態だったが、(Round 3で)優勝できた。本来の走りが戻ってきている」と力強く語った。年齢は40歳、2017年の今年は41歳を迎えるが、2013年から続いている全日本制覇を今年も達成し、「41歳で5連覇する」ことを宣言した。
「自分のなかでチャンピオンを狙えないな、力を100%出しても勝てないな、と思った時にはもしかしたら引退するかもしれない」と心情を明かしつつも、「いいマシンを与えてもらっているし、まだ自分のなかでも成長しているという実感があるし、それが成績にも表れているので、思いが続いているうちはチャンピオン狙いたい」という。
藤波選手も37歳で、今や世界戦への参戦回数が300戦に達するベテランとなった。「まだ衰えていない、成長しているという実感があるので、まだ引退時期じゃないなと。2016年はランキング3位まで上がることができたし、(フランスGPで)優勝もできた。優勝しているうちはまだまだ挑戦したいという気持ちがある」と、肉体にも闘志にも衰えはないことを示した。「あとは若いライダーがどんどん出てきてほしい。その壁にはなりたいなとは思っています」と、後輩へエールを送ることも忘れなかった。
トークショーの最後には、2人がファンに向けてメッセージ。藤波選手は、「もてぎではいい成績を出して、みなさんからパワーをいただいて、いいきっかけをもらって、今シーズンいい成績で終えたい。今年は優勝狙って頑張りますので、応援に来てください」と話すと、小川選手は「(日本GPでは全日本の)日本人代表としてなるべく好成績残せるようにいい走りを目指します。全日本選手権では最終的には5連覇したい」と、改めて勝利を誓っていた。