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【もてぎJoy耐 2017】Car Watchチームのドライバーを紹介。西村直人氏、斎藤聡氏、松田秀士氏
雨の中でのセッティングを聞く
2017年7月1日 15:59
- 2017年7月1日 公式予選
- 2017年7月2日 決勝・7時間耐久レース
7月1日~2日のスケジュールで“Joy耐”こと「2017 もてぎEnjoy耐久レース」がツインリンクもてぎ(栃木県茂木町)で開催されている。このレースにCar Watchチーム(64号車・ホンダ フィット)も参戦している。
7月1日は未明から降り続く雨のため、午前の練習走行の路面はウエット。スケジュールは午前に練習走行があり、13時から公式予選が行なわれる。Joy耐の予選は1チーム2名のドライバーが参加するルールで、Car WatchチームからはAドライバーの西村直人氏とBドライバーの斎藤聡氏の2名が予選アタックを行なう。そのため、午前の練習走行は西村氏と斎藤氏の走り込み時間に充てた。
練習走行を終えた直後の西村氏と斎藤氏に聞いたウエット路面での印象などに加えて、前日の走行でクルマの基本的なセットアップを担当した松田秀士氏からもコメントをもらっているので、本稿ではそれらを紹介しよう。
まず、最初は松田氏から。「金曜日に初めてこのクルマに乗ったところ、まず感じたのがアンダーステア傾向ということでした。そこで“アンダーステアをいかに少なくして乗れるか?”というセットアップをしていくわけですが、今回はドライバー交代もあります。それだけに、セットアップをイジりすぎてほかの人が乗りにくいようになってはいけません。その点を考えながら方向性を探りました」と語る。
そして「レースではタイヤの管理がなにより大事なので、初めて走るクルマでは装着しているタイヤの内圧(空気圧)をどの値に合わせるのが適正なのかも探ります。同時に、セットアップ時はダンパーの減衰力設定も変更するのですが、そういった変更に対してクルマがどう反応するかも見極めます。こうして収集したデータをメカニックに伝えて本番用にクルマを仕上げていくわけです」ということだ。
次は西村氏のコメントだ「私のスティントではいつくかの仕事が割り当てられていました。1つめは予選で使用する新品タイヤの皮むきをすることです。次に雨の走行が今回のクルマでは初めてのことになるので、昨日のドライ路面と比べて状態がどのように変化するのかというチェックを行なっていました。3つめはウエット路面に合わせたセッティングを探ることです」と練習走行時の課題を説明。
続けて「レースで使用するフィットはサスペンションの減衰力が変更ができるので、ウエット路面に合わせて調整を行ないました。走行時間は限られているので、ピットアウトをして4周走行をしたあと1度ピットに戻り、そこで調整をしてすぐにピットアウトするという感じで作業を進めました。セットアップ変更は、具体的には減衰力調整を弱めていく方向ですが、前後の割合でリアよりフロントの変更幅を多くしました。レースカーのサスペンションは市販車と違ってサスペンションがストロークする幅が短いので、ソフトにしすぎるとサスでの踏ん張りが効かなくなることもあります。今回はとくにリアタイヤに熱が入りにくい状況だったので、敢えてスライドさせることでタイヤの温度を上げることも行なっています」と語った。
続いて斎藤氏。「自分が走ったときもウエット路面でしたが、雨は上がっている状況でした。セットアップは西村さんが決めたフロントが少しソフトな仕様です。雨の日はサスの動きがよく、適度なロールがあってノーズがコーナーに掘りやすい方がいいので、この状態でのクルマの印象は十分乗りやすいものでした」という。「ただ、水の量が多いのでタイヤが暖まりにくいのと、新品タイヤということでよけいに滑りやすさがありました。そこでぼくは西村さんのあとを引き継ぎ、タイヤの皮むきも行ないながら走行しました。方法を簡単に解説すると、レースの走りより少しだけステアリングの舵角を増やしてタイヤ表面と路面の摩擦を高めます。でも、ここでやり過ぎるとタイヤに負担をかけてしまうので、やり過ぎないことが大事です」とのことだった。
最後に紹介するドライバーはCar Watch編集部 副編集長 小林。メンバーのなかでも経験が少ないので、無理はせず、確実に走らせることを使命として課せられている