ニュース

初心者から学べるドライビングレッスン「YOKOHAMA & PROSPEC Summer Driving Park 2017」レポート

水をこぼさず走る「Gカップレース」など、楽しみながら運転技術を学ぶ

2017年7月1日 開催

「YOKOHAMA & PROSPEC Summer Driving Park 2017」の参加者で記念撮影

 プロスペックは7月1日、「YOKOHAMA & PROSPEC Summer Driving Park 2017」を開催した。後援は横浜ゴム。

 富士スピードウェイのP2駐車場を丸ごと貸し切って開催される初級レベルのドライビングレッスン。P2駐車場に設置された特設コースを自分のクルマで走り、ドライビングテクニックを学ぶ講習となっている。参加料金は2万6000円。今回の参加人数は27名、合計23台。1台で参加申込みをしても複数人で運転を交代して参加できるイベントとなる。

プロスペック代表の日下部保雄氏

 講習冒頭では、モータージャーナリストでプロドライバーでもあるプロスペック代表の日下部保雄氏が挨拶した。日下部氏は挨拶の中で「私が運転を始めた当時、仲間同士でクルマを乗り換えながら広い場所を使って練習し、タイムを測ったりしながらどこがわるいか指摘し合った。そのときは楽しみながら運転技術を学ぶことができた。皆さんにもそういう雰囲気を味わっていただきたい」と、ドライビングレッスンを開催するきっかけについて語った。

 プロスペックでは毎年冬に長野県の女神湖で、凍結した湖面上でドライビングテクニックを学ぶレッスンも開催しており、今回はその夏バージョンで2年ぶりの開催となった。

 インストラクターは日下部氏のほかプロドライバー5名が務め、希望があれば同乗してアドバイスを受けたり手本を見せてもらうこともできる。有料イベントならではの貴重な機会だ。

岸剛之氏。全日本GT選手権をはじめ、アルテッツァシリーズ参戦、スーパー耐久シリーズ参戦など数々のレースに参戦した経験を持つ
斉藤邦夫氏。JAF全日本ジムカーナ選手権でシリーズチャンピオンを8回獲得しているベテラン
森岡史雄氏。ドイツ ポロワンメイクレースへの参戦経験があるほか、自動車メーカー主催イベントでのインストラクターや国内外でのテストドライバーなども務める
福田良氏。フランスF3選手権チャンピオンのほか、フォーミュラ・ニッポン、ル・マン24時間レース、フォーミュラ・ルノー3.5などへの参戦経験を持つ
石澤浩紀氏。JAFスーパーFJ 筑波選手権シリーズ 3位入賞、ミニjoy耐参戦 総合5位 クラス2位などの経験を持つ

 コースは、8の字状のコースをぐるぐると回るウェット円旋回、加減速やスラロームを体験できる特設コース1、高速コーナーやヘアピンカーブなどでハンドリングを学ぶ特設コース2の合計3種類。

 参加者は3つの色でグループに分けられるが、自分の体験時間の間は特設コース1と2を自由に行き来できる。円旋回については人気のコースということで混雑を避けるため、時間と車両を指定しての体験となった。

早朝から富士スピードウェイに集合した参加者たち。遠くは京都から来た人も
各コースで順番待ちをする車両
会場には斉藤邦夫選手がジムカーナ参加時に乗っていたロードスターも展示されていた

ウェット円旋回コース

 ウェット円旋回コースは最も人気のあるコースで、8の字状に設置されたコースに散水車で水をまき、ウェット状態での周回走行を体験するもの。ここではスムーズな操作とセーフティマージン、そしてタイムにこだわって走るというのがポイント。タイムにこだわると言っても乱暴に速く走るのではなく、安定して安全に走るのがポイントとされている。濡れた路面上でのスリップ走行はなかなか一般道では試せるものではなく、貴重な体験ができる。

散水車によって水をまいた8の字コースを走るウェット円旋回コース

ブレーキングやスラロームを体験する「特設コース1」

 特設コース1ではブレーキングやスラロームを体験する。まずはアクセルを踏み込んで直線コースを走り、途中にある黄色いコーンの位置でブレーキングを開始して、その先にある赤いコーンの位置で止まるようにブレーキを踏む。自分の速度に合わせてブレーキの踏み方を調整し、一定の減速をしながら赤いコーンの位置で止まるのがポイントになっている。

 ブレーキポイントのあとは折り返しとなり、コーンの間を走りながらのスラローム走行になる。ここではタイミングとリズムを大事にしながら車体のロールをうまく利用してスムーズに走行するのがポイント。

特設コース1はブレーキングやスラロームを体験
特設コース1の概要

ストレートと連続したS字カーブの「特設コース2」

 特設コース2は3コースの中で一番走行距離が長く設定されているコースで、ストレートと連続したS字カーブの組み合わせとなっており、加速と減速を組み合わせながらステアリング操作の練習ができる。助手席の人が気持ちよく同乗できるような、より洗練されたドライビングテクニックを学ぶのが目的。そのため、カーブを曲がる時はクリッピングポイントを常に意識しながらハンドリングすることが求められる。

特設コース2ではS字カーブでのハンドリングを学ぶ
特設コース2の概要

 体験時間は9時から17時まで。午後には上記コースを少しアレンジしながらの体験となったほか、プログラムの最後には水の入ったカップをフロントガラスに取り付け、中に入った水をこぼさないようにしながら走る独自の競技「Gカップレース」も開催された。