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ルノー、新型SUV「カジャー」ベースの100台限定車「カジャー Bose」発表会

ベース車の導入は2018年1月~2月予定

2017年8月31日 開催

344万円

100台限定車「カジャー Bose」とルノー・ジャポン 代表取締役社長 大極司氏

 ルノー・ジャポンは8月31日、2018年に導入されるCセグメントの新型SUV「カジャー」をベースにした100台限定車「カジャー Bose」の発表会を都内で開催した。価格は344万円。新型カジャーについては2018年1月~2月に導入予定とのこと。

 強さ(堅牢)、頑丈さを表すとともに、冒険や新天地の発見という意味が込められた造語がネーミングの由来となる新型カジャーは、4455×1835×1610mm(全長×全幅×全高)という体躯を備えるCセグメントの新型SUV。同社のSUV「キャプチャー」比で330mm長く、55mm広く、25mm高いスリーサイズになる。最低地上高は200mm、アプローチアングルは18度、デパーチャーアングルは28度となっている。

 エクステリアデザインは、筋肉を想起させるフェンダーなどでダイナミックなシルエットを演出するとともに、左右のヘッドライトをつなぐように配されたクロームのラインでボディのワイド感を強調。また、19インチの大径ホイール(タイヤはコンチネンタル「ContiSportContact 5」。225/45 R19)を収めるホイールアーチ、ボディ下部のアラウンドボディプロテクターによって、SUVらしさを強調するデザインが与えられた。そのほかLEDのヘッドライト&テールランプとともに、ルノーデザインを象徴するCシェイプのLEDデイタイムランプも装備される。

新型カジャーのボディサイズは4455×1835×1610mm(全長×全幅×全高)
エクステリアでは19インチの大径ホイールを装着するほか、LEDのヘッドライト&テールランプ、ルノーデザインを象徴するCシェイプのLEDデイタイムランプなどを装備

 パワートレーンは、本国ではガソリンエンジンとディーゼルエンジンがラインアップされるが、今回導入されたカジャー Boseを含め、今のところ日本ではキャプチャーにも搭載されるガソリン仕様の直列4気筒DOHC 1.2リッター直噴ターボ「H5F」エンジンのみの展開。エンジンの最高出力はキャプチャーとカジャーで若干異なり、キャプチャーが87kW(118PS)/5000rpmなのに対し、カジャーは96kW(131PS)/5500rpmに高められた。最大トルクは共通の205Nm(20.9kgm)/2000rpm。また、トランスミッションはキャプチャーが乾式の6速EDC(エフィシエント デュアル クラッチ)なのに対し、カジャーでは湿式の7速EDCを組み合わせている。

直列4気筒DOHC 1.2リッター直噴ターボ「H5F」エンジンは最高出力96kW(131PS)/5500rpm、最大トルクは205Nm(20.9kgm)/2000rpm

 インテリアではダッシュボード上部を囲むシルバーのベゼル、センターコンソール両脇に配されたサテンクローム、フロント左右ドアとセンターに配されたレザー調インナーハンドル、メーター上部のパネルに施されたダブルステッチなどにより上質さを演出。また、メーターパネル中央の画面にスピードメーター、タコメーター、オーディオ、運転支援システムの情報を表示させることが可能なほか、フルカラーTFTのメーターパネルの採用により表示色をレッド、ブルー、ブラウン、グリーン、パープルの5色から選択できるようにしている。

 また、ラゲッジスペースは527Lを確保しつつ、6:4分割可倒式のリアシートを倒すことで最大1478Lまで拡大できる。ラゲッジには前後2枚のラゲッジボードが開口部と同じ高さに設置され、この状態でリアシートを倒すとフルフラットのラゲッジスペースが出現。2枚のラゲッジボードのうち奥側1枚をラゲッジ床面に設置し、手前の1枚をラゲッジ中央に垂直に設置することでラゲッジを前後に2分割するといったことも可能になっている。

上質でスポーティな雰囲気のインテリア。フルカラーTFTのメーターパネルなどを採用するほか、センターコンソールの7インチマルチファンクションタッチスクリーンで、マルチメディア操作や車両をコントロールするシステム「ルノー R-Link2」を装備。Android AutoやApple CarPlayに対応してタッチスクリーンからスマホの操作などが行なえる

 そのほか、カジャー Bose(およびベース車のカジャー)では2台のカメラ、12個のセンサー、ミリ波レーダーからなる運転支援システム(ADAS)を搭載するのが新しい。このADASでは、車線をはみ出しそうになった場合にブザーで注意を促す「LWD(車線逸脱警報)」(70km/h以上で作動)、ドライバーから見えにくい死角のクルマを検出して隣接車側のドアミラー内のLEDインジケーターで注意を促す「BSW(後側方車両検知警報)」(30~140km/hで作動)、対向車や先行車をカメラのセンサーが検知し、ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートハイ/ロービーム」、前方車両の距離を検出し、衝突の可能性が高まると警告灯やブザーによってドライバーに回避操作を促すとともに、それでもドライバーが減速しない場合は自動でブレーキをかけ、ドライバーに減速操作を促す「エマージェンシーブレーキサポート(アクティブブレーキ)」(30~140km/hで作動)、12個の超音波センサーが駐車可能なスペースを検出し、ステアリング操作を自動で行なって車庫入れや縦列駐車をサポートする「イージーパーキングアシスト」といった機能を使うことが可能。

 なお、カジャー Boseは専用設計のボーズサウンドシステム、1000×860mm(縦×横)の大型パノラミックルーフ(サンシェード付)、専用ファブリック×レザー調コンビネーションシートを特別装備したモデルになる。

カジャー Boseでは専用設計されたボーズサウンドシステム、大型パノラミックルーフ(サンシェード付)、専用ファブリック×レザー調コンビネーションシートを特別装備
ルノー・ジャポン株式会社 代表取締役社長 大極司氏

 このカジャー Boseの発表会に出席したルノー・ジャポン 代表取締役社長 大極司氏はまずルノーの販売状況について触れ、「昨年から13カ月連続でルノー・ジャポンの月間販売台数はレコードを記録しており、1~8月で言うとおそらく5000台に到達します。昨年の1~12月が5303台で、おそらく9月の半ばでその台数を超えることになります。一番の理由は『トゥインゴ』のヒット、そしてネットワークの拡大も貢献しているかと思います」と述べるとともに、「私どもは現在、A/Bセグメントのモデルで勢いがついていますが、Cセグメントはメガーヌの生産が終了し、新型を待っている状態です。そのCセグメントを攻めていこうと思っており、その第1弾のモデルがカジャーになります」とコメント。

 そのカジャーだが、ベース車の導入が2018年頭の予定だったところ、現在のSUVブームにルノーとしても乗り遅れたくないということで、限定車のカジャー Boseを用意したと導入した経緯について紹介するとともに、カジャーについて大極社長は「フランスでもヨーロッパでも大ヒットになっていますので、ぜひ日本の皆様にも見ていただきたい」と述べ、挨拶を締めくくった。

Cセグメントで攻勢をかけるとし、その第1弾モデルが新型カジャーになる
カジャーのコンセプト
カジャーの特徴点
カジャーのディメンション
フルカラーTFTメーターは5色から選べる
7インチマルチファンクションタッチスクリーン
スマートフォンミラーリングに対応
室内サイズ
ラゲッジスペースの容量
ラゲッジスペースは垂直モードなどを備え使い勝手を高めた
ADAS機能を搭載
エマージェンシーブレーキサポート(アクティブブレーキ)
LWD(車線逸脱警報)
BSW(後側方車両検知警報)
オートハイ/ロービーム
イージーパーキングアシスト
エンジンについて
カジャー Boseでは専用設計されたボーズサウンドシステム
価格は344万円。限定100台を用意する