ホンダ、「ステップワゴン」をマイナーチェンジ。「スパーダ HYBRID」登場

「ステップワゴン」「ステップワゴン スパーダ」をマイナーチェンジ

　本田技研工業は、「ステップワゴン」「ステップワゴン スパーダ」をマイナーチェンジして9月29日に発売する。価格はステップワゴンが245万5920円～307万8000円、ステップワゴン スパーダが285万2280円～355万9680円。ホンダアクセスが開発を担うコンプリートカー「ステップワゴン Modulo X」は366万5000円。

ステップワゴン Modulo X

ステップワゴン

ステップワゴン スパーダ

ステップワゴン Modulo X

ステップワゴン スパーダ

　今回のマイナーチェンジでは、スパーダのデザインを刷新するとともに、2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID（スポーツ ハイブリッド）i-MMD」搭載仕様が新たに設定されるなど、スパーダを中心に商品力強化が図られた。

　そのスパーダでは、直列4気筒DOHC 1.5リッター直噴ターボエンジンを搭載するベースモデルの「スパーダ」とカスタムモデルの「スパーダ Cool Spirit」、さらに走行性能と燃費性能を両立させたSPORT HYBRID i-MMD仕様の「スパーダ HYBRID」という3タイプを設定。いずれも従来のスパーダからフロントオーバーハングを25mm延長するとともに、ボンネットフードを25mm上方に設定して直列4気筒DOHC 2.0リッターエンジン、2モーター（走行用/発電用）、PCU（パワー・コントロール・ユニット）をエンジンルーム内に収めた。また、フィットで培われたセンタータンクレイアウトを用いて1列目のシート下にリチウムイオンバッテリーを配置したことで、室内高はガソリン車と比べ20mm低くなるものの、クラストップとなる1405mmを確保している。

ハイブリッド車の室内サイズは3220×1500×1405mm（室内長×室内幅×室内高。ガソリン車の室内高は1425mm）

ハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」

　SPORT HYBRID i-MMDについては「アコード」「オデッセイ」と基本構成は同じで、システムの最高出力は158kW（215PS）。市街地や乗用域でのリニアな応答性を追求した「Dレンジ」、1クラス上の加速レスポンスが体験できるという「Sレンジ」の設定と相まって、乗用域では3.5リッタークラスの動力フィーリングを実現するという。

　なお、ハイブリッド車のJC08モード燃費は25.0km/L。最新のWLTCモード燃費については20.0km/L（市街地モード：18.8km/L、郊外モード：21.8km/L、高速道路モード：19.5km/L）となっている。

スパーダのエクステリアデザインコンセプトは「More DYNAMIC SPADA」

　スパーダのエクステリアデザインコンセプトは「More DYNAMIC SPADA」とし、フルLEDヘッドライトでシャープさを演出するとともに、幅の広い厚みのあるグリルで存在感を高めた。さらに動きのある塊感でスポーティさを表現したフロントバンパーなどが採用されている。また、リアまわりでは従来モデルとデザインの異なるテールゲートスポイラーを新たに採用。上面をフラットにし、側面形状を設けて空気の流れを整えることで空力性能を高めた。

　エクステリアにおけるガソリン車とハイブリッド車の違いは、ハイブリッド専用となるエンブレム（サイド/リア）、16インチアルミホイール（205/60 R16）、クロームメッキのドアハンドル、リアコンビネーションランプ内のインナーレンズのクリア化などが挙げられる。

　また、Cool Spiritではフォグランプの加飾、ヘッドライト内のサイドパーツ、リアエンブレム、ライセンスガーニッシュのダーククロームメッキ化が行なわれるとともに、他グレードがすべて16インチホイール（のぞくModulo X）のところ、2WD（FF）車のみ17インチアルミホイール（205/55 R17）が与えられている。

Cool Spiritのエクステリア

SPADA HYBRID G Honda SENSINGのエクステリア

横にも縦にも開く「わくわくゲート」は引き続いて採用

　ボディカラーは、ガソリン車専用色として「プレミアムスパイスパープル・パール」、ハイブリッド車専用色として「フォレストグリーン・パール」を新色として設定。このほか共通色として新色の「プラチナホワイト・パール」「オブジダンブルー・パール」とともに、「スーパープラチナ・メタリック」「モダンスティール・メタリック」「プレミアムスパークルブラック・パール」「プレミアムディープロッソ・パール」を用意する。

ステップワゴンのボディカラー例

ステップワゴン スパーダのボディカラー例

　スパーダのインテリアでは「ブラック内装」「ブラック×シルバー内装」「ブラック×パープル内装」の3パターンを設定。ガソリン車、ハイブリッド車共通の快適装備として運転席と助手席にバニティミラー付サンバイザー、2列目右側および3列目左右にコートフック付グラブレールを採用するとともに、1列目＆2列目席用ヘッドレストのクッション性を向上（いずれもタイプ別設定）。

　また、ハイブリッド車ではパワー/チャージメーターやマルチインフォメーションディスプレイなどを備えた専用メーター、専用セレクターレバーを採用したほか、柔らかな内張り仕立てのセンターコンソールトレイなどを備えている。

ステップワゴン スパーダ HYBRIDのインテリア

ステップワゴンのインテリア

シートアレンジ例

3列目シートは床下格納が可能な「マジックシート」

　一方、シャシーまわりではフロントとリアにホンダのミニバンとして初採用となる「パフォーマンスダンパー」を「HYBRID G・EX」グレードに装備するとともに、ハイブリッド車ではダンパーのバルブ構造を変更するなど専用チューニングを施したサスペンションシステムを採用。微振動領域の応答特性を高めつつ、減衰感のある乗り心地と高い操縦安定性を実現したという。さらに、ハイブリッド車では静粛性を高めるためにフロントガラスの遮音化、フロントドアガラスの板厚アップ、テールゲートまわりに採用する吸音材の採用領域の拡大などが行なわれている。

　そのほか、全グレードで安全支援システム「Honda SENSING」を標準化（一部グレードで非装備仕様の選択も可）し、「歩行者事故低減ステアリング機能」を新採用。また、ハイブリッド車では電子パーキングブレーキの採用により、ACC（アダプティブ・クルーズ・コントロール）に「渋滞追従機能」を新たに付加している。

ハイブリッド車専用チューニングサスペンション

パフォーマンスダンパーの配置図

走行中に発生する車体のゆがみや微振動を減衰させる「パフォーマンスダンパー」

ステップワゴン主要諸元（抜粋）