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ジャガー、4ドアセダンとしてニュル北最速の「XE SV PROJECT 8」が日本でお目見え

世界限定300台の在庫は“残りわずか”

2017年12月15日 公開

2200万円~

ニュルブルクリンク北コースで最速のラップタイム(7分21秒23)を記録した「XE SV PROJECT 8」(撮影車はプロトタイプ)

 ジャガー・ランドローバー・ジャパンは12月15日、「レンジローバー ヴェラール」の試乗会場において、量産型の4ドアサルーンとしてニュルブルクリンク北コースで最速のラップタイム(7分21秒23)を記録した「XE SV PROJECT 8」を公開した。日本でも同モデルの受注を11月17日に開始しており、価格は2200万円~となっている。

 11月29日(現地時間)に英ジャガーが7分21秒23をマークしたことを発表したのは既報のとおりだが、日本で早くも実車がお目見えした。

 XE SV PROJECT 8は、ジャガーのスペシャル・ビークル・オペレーションズ(SVO)が手掛ける世界販売台数300台の限定モデル。「XE」がベースとなり、ホワイトボディを生産ラインから降ろしてSVOに持ち込み、職人が組み上げるという手の込んだモデルになっている。

XE SV PROJECT 8(海外仕様)のボディサイズは4713×1954×1436mm(全長×全幅×全高)。「XE S」と比べ、フロントトレッドは24mm、リアトレッドは73mm拡大している
XE SV PROJECT 8のエクステリアでは深いフロントスプリッター、リアディフューザー、大型リアウィングなどによって空力性能を向上するとともに、カーボンファイバーパーツをフロント&リアバンパーなどに用いて軽量化を図っている。ちなみに車両メンテナンスは正規ディーラーで行なっていくとしており、各ディーラーで準備を進めているところという
前後ともO.Z RACINGの鍛造アロイホイールを装着。タイヤはミシュラン「パイロットスポーツ カップ 2」(フロント265/35 ZR20、リア305/30 ZR20)を組み合わせる。ブレーキシステムはフロントに6ピストンキャリパーと400mm径のカーボンセラミックブレーキディスクを、リアにシングルピストンキャリパーと396mm径のカーボンセラミックブレーキディスクを採用

 そもそも「PROJECT 8」とは何か? という疑問が沸くが、これは2015年に日本にも導入された限定3台のハイパフォーマンスモデル「Fタイプ Project 7」に端を発したもの。この限定車の名前に盛り込まれたProject 7は、ジャガーのル・マン24時間レースでの勝利数「7」に由来。その中でも3度の優勝を遂げた「Dタイプ」にインスピレーションを得て作られたのがFタイプ Project 7になる。それに続く限定モデルとして登場したことから、PROJECT 8の名称が与えられている。

 XE SV PROJECT 8は最高出力600PS、最大トルク700Nmを発生するV型8気筒DOHC 5.0リッタースーパーチャージドエンジンを搭載。このエンジンはFタイプ Project 7にも搭載されたものだが、こちらは最高出力575PS、最大トルク680Nm。よりハイスペック化されているのが見どころの1つになっており、「史上もっともパワフルなジャガー」と紹介されている。トランスミッションは8速ATで4輪を駆動。最高速は約322km/h、0-100km/h加速は3.7秒とアナウンスされている。

XE SV PROJECT 8が搭載するV型8気筒DOHC 5.0リッタースーパーチャージドエンジンは最高出力600PS/6500rpm、最大トルク700Nm/3500rpmを発生。ベースのXEではV8エンジンのラインアップはなく、エンジンルームいっぱいに搭載されているのが印象的

 見るからにパフォーマンス性能が高そうなスタイルを持つXE SV PROJECT 8のエクステリアでは深いフロントスプリッター、リアディフューザー、大型リアウィングなどによって空力性能を向上。ボディの75%にアルミニウムを採用するとともに、カーボンファイバーのボンネット、フロント&リアバンパー、フェンダー、サイドスカート、さらにカーボンセラミックブレーキなどで軽量化を図っている。ベースのXEからエクステリアの75%以上を変更し、主要なエンジニアリングコンテンツの80%以上が専用の仕様になっているという。

 ボディカラーにはスタンダードカラーとして「フジホワイト」「ナルヴィックブラック」「カルデラレッド」を設定し、オプションで「バレンシアオレンジ」「ベロシティーブルー」「メリベルホワイト」「ヴェルビエシルバー」「サテンコリスグレー」の5色を用意する。さらにオプションの「Bespoke by SVOエディション」を選択すると、ボディカラーやデカールなどを自分好みに仕上げることも可能になっている。

 ボディサイズは、XE(日本仕様のSグレード)が4680×1850×1415mm(全長×全幅×全高)なのに対し、XE SV PROJECT 8(海外仕様)は4713×1954×1436mm(全長×全幅×全高)となる。

撮影車は後席にロールケージを組んだ2座仕様だが、4座仕様も設定する

 また、XE SV PROJECT 8では4座仕様とともに2座仕様を設定する。4座仕様は公道仕様車に位置づけられ、オイスターコントラストステッチを施したエボニーレザーシートを採用。一方、2座仕様はサーキット仕様車として車高が15mm低くなるとともに、4点式コンペティションハーネスやロールケージを組み込んだモデルになっている。

 公開された車両は2座仕様のプロトタイプで、市販版とは主にメーターとナビゲーションまわりが違うとのこと。なお、日本市場への割当は8台で、すべて完売となっているが、300台に達するまでは予約受注を受け付けるとのこと。“残りわずか”というXE SV PROJECT 8、気になる方は正規ディーラーで相談してみてほしい。

「史上もっともパワフルなジャガー」となるXE SV PROJECT 8
エクステリアの75%を独自パーツに、主要なエンジニアリングコンテンツの80%以上が専用の仕様になっている
最高速は322km/h、0-100km/h加速3.7秒というスペック
インテリアではシリアルナンバー入りのコレクターズプレートが備わる
ニュルブルクリンク北コースで7分21秒23を記録した動画も公開中
XE SV PROJECT 8の最速ラップタイム動画(7分58秒)