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日本レース写真家協会、佐藤琢磨選手と写真で当時を振り返るトークショー開催

「今シーズンはコンスタントに上位に入賞してチャンピオンを目指したい」

2018年1月29日 開催

トークショーに登場した佐藤琢磨選手(左)と主催となる日本レース写真家協会の会長 小林稔氏(右)

 1月29日に東京都内の会場において、JRPA(Japan Racing Photographers Association:日本レース写真家協会)主催による佐藤琢磨選手のトークショーが行なわれた。佐藤琢磨選手を長年に渡り撮り続けてきたJRPA所属カメラマンである松本浩明氏との対談という形で行なわれたトークショーでは、オフレコ発言が連発され、詰めかけたファンにはとても楽しいトークショーになった。

 この中でも佐藤琢磨選手は「今年はインディカー・シリーズのチャンピオンを目指す」と述べ、改めてファンを前に2018年はインディ500連覇だけでなく、シリーズタイトルも狙っていくのだと意気込みを表明した。

前日の誕生日を祝ってもらった佐藤琢磨選手。松本カメラマンが撮影した写真でレースキャリアを振り返る

 冒頭ではJRPA 会長 小林稔氏が挨拶に立ち「本日はこんなに多くのお客さまに来ていただき感謝している。佐藤琢磨選手の偉業は記憶に新しいところで、そのなかでトークショーを開催できるのはうれしいこと。テストが終わってすぐに駆けつけてきていただいたので、楽しいお話を聞けると期待している」と述べて、佐藤琢磨選手を紹介した。観覧に訪れた多くのファンの歓声に迎えられた佐藤琢磨選手だが、挨拶をしようとしたところいきなりバースデーソングが流れ始め、ケーキが運ばれてきた。というのも、このトークショーが行なわれた1月29日の前日1月28日は佐藤琢磨選手の41歳の誕生日で、そのお祝いセレモニーが行なわれたのだ。お約束のろうそくの火を消すセレモニーが行なわれた後、「お祝いしていただきありがとう。さっき成田に着いたばかりでほぼそのまま直行してきた。テストや昔の話を中心に話をしてきたい」と挨拶をしてトークショーに入っていった。

日本レース写真家協会 会長 小林稔氏
サプライズのバースデーケーキを前にする佐藤琢磨選手

 トークショーは、長年佐藤琢磨選手の写真を撮り続けているJRPA所属カメラマンである松本浩明氏と対談する形で行なわれた。トークショーでは松本カメラマンが過去に撮った写真が紹介され、そこに佐藤琢磨選手がコメントをするという形で進んでいった。例えば、2000年にイギリス F3選手権にデビューした当時の写真では、現在SUPER GTのGT300クラスに参戦している星野一樹選手(当時イギリスのジュニアフォーミュラに参戦していた)や、現在はハースチームの主任レースエンジニアを務めている小松礼雄氏などが一緒に写真に収まっており、当時から佐藤琢磨選手を追いかけていたファンにとっては興味深い写真が多数紹介された。

 また、F1時代の写真では2002年のデビューレース(開幕戦のオーストラリアGP)でルーキーが集まった写真が紹介され、佐藤琢磨選手以外にはマーク・ウェバー氏(現在はドライバーを引退)、アラン・マクニッシュ氏、そして2017年にF1からの引退を発表したフィリペ・マッサ氏などが紹介され、佐藤琢磨選手以外はもう現役ではなくなったなどの話がされた。

トークショーでは、JRPA所属の松本浩明氏が長年に渡り撮り続けてきた佐藤琢磨選手の写真で当時を振り返った

2018年シーズンの目標は、何よりシリーズチャンピオン

 インディーカ・シリーズに移ってからの写真では、2017年のインディ500で優勝したときの26号車でクルーとの最後のレースとなったソノマ戦でのエピソードが紹介された。佐藤琢磨選手によると「本当はシーズンが終わってから発表する予定だったのだが、最後の2戦ぐらいに噂になってしまった。最後のレースだとみんなが分かった状態で迎え、クルーからリアウイング(の一部)をプレゼントされた。クルー全員と勝ち取ったインディ500の優勝だったし、本当に忘れられないシーズンになった」とのことで、2017年のチームの関係者とも2018年のお互いの健闘を誓い合ったとのことだった。

ボルグワーナートロフィの複製となる“ベビーボルグ”を披露する場面も

 また、2017年12月4日にツインリンクもてぎで行なわれた「Honda Racing THANKS DAY 2017」での凱旋走行について、佐藤琢磨選手は「これまでスーパーフォーミュラやF1で走ったことはあったけど、インディ500で優勝したチャンピオンマシンを走らせるのは格別だった。エンジンもオーバーホールはしているけど、インディ500に優勝したときのオリジナルな状態で走らせるのは特別な感慨があった。また、インディ500では勝ったときにドーナッツターンするのを忘れていたので、それを同じマシンでドーナッツターンできたのもよかった」と述べた。

 また、ファンからの質問ではインディ500とシリーズチャンピオンのどちらを狙うかという質問が出たが、佐藤琢磨選手は「インディ500は1度勝ったのでどうやれば勝てるかは分かった。成し遂げていないことを夢にしたいので、シリーズチャンピオンを狙っていきたい。そのために今シーズンは全レースで5位以上になるようなコンスタントさが大事になる」と述べ、2018年シーズンはコンスタントに結果を出していくことを狙っていきたいと述べた。

ファンイベントも行なわれた