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日本レース写真家協会、JRPA報道写真展「COMPETITION」で会員によるギャラリートーク

入場無料で2月27日まで

2019年2月21日~27日 開催(日曜日は休館)

入場料:無料

トークショーの来場者でいっぱいになったキヤノンギャラリー銀座

 JRPA(日本レース写真家協会)は2月22日、キヤノンギャラリー銀座(東京都中央区)で開催されている同協会の写真展「COMPETITION」(2月21日~27日開催)にて、18時より会員によるギャラリートークを実施した。

 このギャラリートークは展示作品の撮影者本人が、その撮影状況やテクニック、また作品に対する想い入れなどを自身の作品を含め解説するもので、会場を埋め尽くす大勢の来場者で賑わった。

JRPA会員によるトークショーは、日本を代表するF1フォトグラファー 金子博氏からスタート

 ギャラリートークを行なった会員は13人。トップバッターは日本を代表するF1フォトグラファーの金子博氏。今回展示されたフェラーリの写真を前に、作品における光線の具合や構図などは常に自分の意思が反映されており偶然はないと、40年を超えるキャリアに裏付けされた重みのあるコメントを披露するも、その語り口は軽妙で、金子氏の写真に対する生真面目さと気さくな人柄が同居したトークでスタート。

 続く会員も、24時間という長丁場ながら実は決定的なチャンスはなかなかこないル・マン24時間レースでの苦労話、絶好の天気に恵まれた鈴鹿8時間耐久ロードレースで夕日が最も映える時間に、その一瞬を待ち万全の体制で待ち構えていたら赤旗によりコースからマシンがいなくなってしまった話など、現場ならではの話が続いた。

 ル・マン24時間レースをはじめ、富士スピードウェイでのスーパー耐久24時間レース、鈴鹿サーキットでの10時間耐久、鈴鹿8耐など、2輪4輪問わず夕方や夜の走行もある長丁場のレースが多かった昨シーズンを反映してか、夜間時の撮影テクニックや苦労話、夕方の撮影におけるホワイトバランスの設定といった技術的な話、撮影後の仕上げに関するものなど踏み込んだ話も多かったのが今年のトークショーの特徴であった。

総勢13人の会員が自身の作品解説を行なった(写真は2輪の撮影を中心に活動している赤松孝氏)

 また、いち来場者として会場にいたピエール北川氏に強引にマイクが渡され、トークを行なうひと幕も。ちなみにピエール北川氏はSUPER GTをはじめ、数多くのモータースポーツ実況を行なっている名アナウンサーで、モータースポーツの魅力を多くの人に知ってもらおうと思う気持ちは職種は違えどモータースポーツカメラマンと相通づるものがありそうだ。

来場していたピエール北川氏が無理やりトークに駆り出されるひと幕も

 さまざまなジャンルのレースの話で盛り上がったトークショーは閉館時刻を超えても熱が冷めず、会場側の配慮により時間延長。来場者からの質疑応答もあり、現場で撮影に臨むフォトグラファーとレースファン、そして写真ファンとの交流の場としても有意義なトークショーとなったようだ。