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独アウディ、全エンジンにMHEV(マイルドハイブリッド)採用の新型「A6」セダン

4輪操舵の「ダイナミック オールステアリングホイール」搭載

2018年2月28日(現地時間)発表

新型「A6」

 独アウディAGは2月28日(現地時間)、アッパーミドルセダンの新型「A6」を発表した。新しいA6はネッカーズルムにあるアウディの工場で生産され、ドイツ本国では6月からの販売開始を予定。価格は5万8050ユーロ~。

 8代目となる新型A6では「全てのエンジンにマイルドハイブリッド(MHEV)テクノロジーのシステムが標準で搭載される」とのことで、欧州市場における導入時には、TFSIとTDIの2種類のエンジンをラインアップ。MHEVテクノロジーは「ベルト駆動式オルタネータースターター」(BAS)とリチウムイオン電池によって構成されており、55km/h~160km/hの間でコースティング(惰性走行)の実施が可能。減速時にはBASが最大12kWのエネルギーを回生する。これらにより、実際の走行条件で100km走行あたり最大0.7Lの燃料消費が削減されることになる。

 ターボチャージャー付きV6となるガソリンエンジンの3.0 TFSIは、最高出力250kW(340HP)、最大トルク500Nmを発生。0~100km/h加速は5.1秒、最高速は250km/h(電子リミッター作動)となっており、複合モードにおける燃料消費量は7.1~6.7L/100km。また、最高出力210kW(286HP)、最大トルク620Nmを発生するディーゼルエンジンの3.0 TDIも同等のパフォーマンスを発揮し、複合モードにおける燃料消費量は5.8~5.5L/100kmとなっている。

 足まわりでは“革新的なサスペンション”の採用によって先代モデルよりさらにスポーティなハンドリングを実現。新しいダンピングコンセプトが路面からのフィードバックをドライバーに伝達するほか、新型A6では市街地での容易な取りまわし、ワインディングロードでの俊敏な走り、高速道路での優れた快適性を提供する4輪操舵技術「ダイナミック オールステアリングホイール」を搭載。これらによってダイレクトなフィーリング、スポーティなステアリングレスポンス、優れた安定性の全てを備えるとしている。

長いボンネットとロングホイールベース、短いオーバーハングがもたらす「非常にバランスの取れたプロポーション」が外観のハイライト

 外観デザインは「A8」「A7 スポーツバック」と同様の新しいアウディのデザイン言語を体現し、張り詰めたボディ表面、シャープなエッジ、印象的なラインによって構成されている。低くワイドなシングルフレームグリル、フラットなヘッドライト、パワフルな造形のエアインレットなどによってスポーティなフロントマスクを演出。エクステリアのハイライトは、長いボンネットとロングホイールベース、短いオーバーハングがもたらす「非常にバランスの取れたプロポーション」となっている。

 インテリアではブラックパネルデザインを採用。センターコンソールにあるMMIタッチレスポンスのディスプレイはドライバーに向けて角度が付けられ、イグニッションをOFFにするとディスプレイが存在しないかのように見せる演出が施されている。室内スペースは先代モデルから拡大され、リアシートのレッグルームで主要な競合車を上まわる広さを確保。ヘッドルームとショルダールームも、前後両方のシートで先代モデルより広くなっている。

新型A6のインテリア

 先進装備では、MMIナビゲーションを標準装備するほか、MMIナビゲーションプラスをオプション設定。最上位のデータ転送モジュールとして新しいLTE-Advanced(LTEアドバンスト)に対応して、広範囲なコネクティビティによって優れた安全性、利便性、パーソナライゼーションを実現する。

 ドライバーアシスタンスシステムの面では、パーキングスペースへの駐車と退出の操作を自動的に行なう「パーキングパイロット」と「ガレージパイロット」をセットにした「パークアシストパッケージ」、新しい交差点アシストなどの機能が含まれる「シティアシストパッケージ」、走行車線を維持するためにステアリングに穏やかに介入してACC(アダプティブクルーズコントロール)を補助する「アダプティブクルーズアシスト」や、経済的な運転スタイルを促進する「エフィシエンシーアシスト」をセットにした「ツアーシステムパッケージ」という3種類のアシスタンスシステムをパッケージとして用意している。