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独フォルクスワーゲン、経営構造を大規模見直し。マティアス・ミュラー取締役会会長が辞任

後任としてヘルベルト・ディース氏がグループ取締役会会長に

2018年4月12日(現地時間)発表

フォルクスワーゲングループが経営構造を大幅に見直し

 独フォルクスワーゲンAGは4月12日(現地時間)、同日行なわれた取締役会および監査役会でグループの経営構造を大幅に見直すことを決議。マティアス・ミュラー取締役会会長が辞任し、後任としてフォルクスワーゲン乗用車ブランド CEOのヘルベルト・ディース氏がグループ取締役会会長に就任することを発表した。

 今回の発表ではグループ取締役会会長の交代とともに、新しい取締役の任命なども行なわれており、新体制によってグループ経営が合理化され、個々の事業単位における相乗効果を体系的に活用し、意思決定を迅速化するという。

新たにグループ取締役会会長に就任するヘルベルト・ディース氏

 監査役会会長のハンス・ディーター・ペッチュ氏は、「フォルクスワーゲングループの目標は、当社とグループ内のブランドを将来のニーズに合わせて進化させること、革新性と収益性を備えた世界的な自動車業界のリーダーの一員としての地位を守ること、そしてグループブランドの強みを活かして明日のパーソナルモビリティを形成するために主導的な役割を果たすことです。ヘルベルト・ディースは、この目標を達成するための適任者です。フォルクスワーゲンブランド再編の際に、彼は急進的な変革プロセスを実行するために、迅速かつ厳格な態度で臨み、大きな成果をあげました。彼は、この成果を基に、“Strategy 2025”を、今後数年間という大変重要な期間に完遂する役割を担うことになります」と、ディース氏について説明。

 また、ディース氏は「フォルクスワーゲングループは、力強いブランドの集合体であり、大きな可能性を秘めています。マティアス・ミュラーは、変革の基礎を構築しました。私にとって最も重要な課題は、収益性を備えた、持続可能なモビリティの世界有数のプロバイダーとして進化を遂げるために、経営陣およびグループの従業員と一致団結して、この目標に向かって継続的に前進していくことです。自動車産業が直面している大きな変革の波の中で、e-モビリティ、クルマと輸送のデジタル化、新しいモビリティサービス分野において迅速に、実績を築いていくことがフォルクスワーゲンにとって不可欠です」とコメントを発表している。