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マツダ、「CX-8」に2.5リッターガソリンの自然吸気&ターボエンジン新設定。SKYACTIV-G 2.5は289万4400円から

「GVC プラス」も標準装備

2018年11月29日 発売(10月25日 受注開始)

289万4400円~446万400円

商品改良を行なって11月29日に発売される新しい「CX-8」

 マツダは10月25日、商品改良を実施した3列シートクロスオーバーSUV「CX-8」の予約受注を開始した。発売は11月29日で、価格は289万4400円~446万400円。

 CX-8は2017年12月のデビュー時に、エンジンで直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボ「SKYACTIV-D 2.2」のみをラインアップして発売されたが、今回の商品改良で2.5リッターガソリンの自然吸気&ターボの2種類を追加。ディーゼルと同じ6速ATとの組み合わせでバリエーションを拡大する。また、10月11日に発表された商品改良で「CX-5」に初採用された車両挙動の制御技術「GVC プラス(G-ベクタリング コントロール プラス)」を、CX-8でも全車に標準設定している。

モデルエンジン変速機駆動方式価格WLTCモード燃費
25S直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴6速AT2WD(FF)2,894,400円12.4km/L
25S PROACTIVE3,256,200円12.4km/L
25S L Package3,758,400円12.4km/L
25T PROACTIVE直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴ターボ4WD3,742,200円11.6km/L
25T L Package4,244,400円11.6km/L
XD直列4気筒DOHC 2.2リッター直噴ディーゼルターボ3,607,200円15.4km/L
XD PROACTIVE2WD(FF)3,693,600円15.8km/L
4WD3,925,800円15.4km/L
XD L Package2WD(FF)4,228,200円15.8km/L
4WD4,460,400円15.4km/L
「CX-8 XD L Package」

 新たに搭載されるガソリンエンジンは、直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴自然吸気で最高出力140kW(190PS)/6000rpm、最大トルク252Nm(25.7kgfm)/4000rpmを発生する「SKYACTIV-G 2.5 PY-VPS」型と、直列4気筒DOHC 2.5リッター直噴ターボで最高出力169kW(230PS)/4250rpm、最大トルク420Nm(42.8kgfm)/2000rpmを発生する「SKYACTIV-G 2.5T PY-VPTS」型の2種類。駆動方式は自然吸気が2WD(FF)、ターボが4WDとの組み合わせで、WLTCモード燃費は自然吸気が12.4km/L、ターボが11.6km/Lとなる。

 また、ステアリング操作に連動してコーナーアウト側の前輪にわずかにブレーキを作動させ、車両を直進状態に戻す復元モーメントを発生させるGVC プラスを追加。車両挙動を安定させてドライバーが意図しない急な動きを抑制するほか、高速走行中のレーンチェンジや雪道など滑りやすい路面を走っているシーンで安心感のある走りを実現する。

 足まわり自体でも変更が行なわれ、フロントスタビライザーはブッシュ硬度を低減させつつ径をφ22.2mmからφ23.0mmに拡大。逆にリアスタビライザーはφ19.0mmからφ18.0mmに小径化して、低G領域での応答性を高め、中~高G領域における車両の安定性を向上させる。また、リアダンパーのトップマウントに使用する素材をウレタンに変え、前後ダンパー内にあるバルブ構造を変更して乗り心地の質感を高めている。

「GVC プラス」の作動イメージ

 内外装では一部のデザイン変更を実施。外観ではアルミホイールの塗装を変更し、それぞれ形状はそのままに、17インチアルミホイールはダークシルバーからグレーメタリックに切り換え、2種類のカラーを持つ19インチアルミホイールでは、シルバーが高輝度シルバーに、高輝度塗装がダークな色調になっている。車内ではインパネのエアコンスイッチに加えてスイッチやダイヤル類のデザインを一新して操作性と質感を高めている。

グレーメタリック塗装となった17インチアルミホイール
19インチアルミホイールは写真の高輝度シルバーのほか、グレード別にダーク調の高輝度塗装も用意される
ソウルレッドクリスタルメタリック(7万5600円高)
マシーングレープレミアムメタリック(5万4000円高)
スノーフレイクホワイトパールマイカ(3万2400円高)
ソニックシルバーメタリック
ディープクリスタルブルーマイカ
チタニウムフラッシュマイカ
ジェットブラックマイカ

 このほかに車内では居住性を高めるため、フロントシートのアームレスト高を約15mm下げてより自然な着座姿勢で利用できるようにしたほか、車両後方のリアハッチ周辺やラゲッジスペースのフロア部分などの遮音性を強化。3列目シートの静粛性を高め、他のシートに座る人と普通の音量で会話できるようにしている。

「L Package」車では専用装備として、フロントシートに熱気を吸い出す「シートベンチレーション」の機能が与えられ、メーターパネル中央に「7インチマルチスピードメーター」を設置。3眼メーターの中央に設定された7インチのフルカラーTFT液晶でアナログとデジタルの表示方法を融合。「TSR(交通標識認識システム)」で検知した速度制限などの標識や燃料残量などから算出された航続可能距離を見やすく表示するほか、「MRCC(マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール)」で設定した上限速度がスピードメーター指針表示部で確認できる。

 さらにフロントウィンドウとフロントドアウィンドウのガラスにIR(赤外線)の透過を低減する「IRカットガラス」を採用して車内の快適性を高め、ルームミラーは鏡面側の縁取りをなくした「フレームレスインナーミラー」を使い、広い後方視界を確保しつつクリーンなイメージを演出する。

「L Package」車では運転席と助手席に「シートベンチレーション」を採用。センターコンソールではスイッチ類がエアコンパネルに集約され、デザインも一新されて操作性と質感を高めた
リアハッチにガラスを固定する接着剤の塗布位置を変更し、ラゲッジスペースのフロア下に使っている塗布型制振材の範囲を拡大。耳障りになる周波数の音を抑制して3列目シートの静粛性を向上させる

 マツダの先進安全技術「i-ACTIVSENSE」では、先行車や前方の歩行者をカメラで検知してブレーキを自動制御する「アドバンストSCBS(アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート)」に夜間歩行者検知機能を追加。車両の前後と両サイドのカメラで車両周辺を撮影し、センターディスプレイに車両を上空から眺めたような映像を表示してドライバーから死角になるエリアをカバーする「360°ビュー・モニター」を新採用。「25T L Package」「XD L Package」「XD PROACTIVE」に標準装備し、その他のグレードでもオプション選択可能としている。

 全車標準装備のコネクティビティシステム「マツダコネクト」は、スマートフォン連携機能の「Apple CarPlay」と「Android Auto」に新対応。iOSやAndroid OSなどを採用するスマホなどをUSB接続すると、スマホのアプリがマツダコネクトのHMI(ヒューマン・マシン・インターフェイス)で安全に操作できるようになる。また、Apple CarPlayでは「iOS12以上」のデバイスを接続した場合に「Google Maps」が利用できる。

【お詫びと訂正】記事初出時、本文内のエンジン表記の一部が間違っておりました。発売当初にラインアップされていたのはSKYACTIV-D 2.2です。お詫びして訂正させていただきます。