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「マツダ ビジョン・クーペ」と「ヴォーグ イタリア」のフォトアートが六本木でコラボ
美麗なボディに映り込むアートを意識したインスタレーションを「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2018」で実現
2018年10月23日 15:22
- 2018年10月19日~28日 開催
マツダは、10月19日~28日に東京ミッドタウン(東京都港区)で開催されているデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2018(東京ミッドタウン デザインタッチ 2018)」に出展。ブースはプラザ1階 キャノピー・スクエアに設けられ、次世代デザインビジョンモデル「マツダ・ビジョン・クーペ」を展示。イタリアのファッション雑誌「VOGUE ITALIA(ヴォーグ イタリア)」と共同で、6月にイタリア ミラノで開催されたイベントの出展内容を再現し、マツダ・ビジョン・クーペとともに大型のアート写真13点を組み合せて見ることができる。各日11時~19時の開催で、入場料は無料。
初日の10月19日には、マツダでデザインを統括する常務執行役員 デザインブランドスタイル担当 前田育男氏と、ニューヨークを拠点とするアートアンドコマース(Art + Commerce) イメージ アーカイブ ディレクター(VOGUE誌ゲストエディター)のマイケル・ヴァン・ホーン氏が報道向けに展示内容の解説を行なった。
ブースのあるキャノピー・スクエアは、屋根はあるが外の光が入るオープンなスペースで、展示されているマツダ・ビジョン・クーペには外の光や風景が映り込む、実際に使われる状況に近い見え方がする。
出展テーマは「Breathing Life Into Things(モノに命を吹き込む)」としていて、マツダ・ビジョン・クーペの曲線的なボディデザインに、周囲の写真や景色、光の反射が見る角度によってダイナミックに変化していく様は圧巻だ。マツダ・ビジョン・クーペは低いステージ上に展示されていて、かなり接近して見ることができる。
マツダ・ビジョン・クーペは、2017年10月に開催された「東京モーターショー 2017」で世界初公開されたコンセプトカー。マツダではエレガントで上質なスタイルを目指す「魂動」デザインを推し進めていて、特にボディサイドに映り込む風景からは、複雑な光の動きが感じられる。ボディサイドは凹形の優雅な曲面で構成されていて、会場でも周囲の光を映していた。また、ボディサイドの光の反射が床面に美しいラインを映し出していたのが印象的だった。
今回の展示は、6月にイタリアのミラノで開催されたヴォーグ イタリアとのコラボレーションイベントを東京で再現するというもの。ヴォーグ イタリアが選りすぐったフォトグラファーの大型写真13点がマツダ・ビジョン・クーペを囲むように展示され、ボディに美しく映り込む。エレガントなアート・インスタレーションとなっている。
マイケル・ヴァン・ホーン氏が仕事をする「アートアンドコマース(Art + Commerce)」は、アーティストを多数抱えて必要な人に紹介するエージェント。ヴォーグとコラボする「フォト・ヴォーグ」という活動も行なっていて、イタリアでのマツダとヴォーグ イタリアのコラボレーションイベントが好評で成功を収めたこともあり、今回東京で再現することになった。
きっかけは、5月にイタリアにある「Grand Hotel Villa d’Este(ヴィラ デステ)」というホテルで行なわれる「Concorso d’Eleganza Villa d’Este(コンクール・ド・エレガンス)」というクラシックカーを集めたイベントにマツダ・ビジョン・クーペを展示したこと。この時に、展示を見たヴォーグ イタリアとディスカッションをしたことが元になり、ミラノでのコラボイベントとして実現したとのこと。
マツダがデザインテーマとして掲げる「デザインがクルマに命を与える」と、ヴォーグの考えるアート嗜好を持つフォトグラファーが「写真に命を吹き込む」という考えが共鳴し、コラボレーションとなった。
前田常務執行役員は、「マツダでは『CAR as ART』というキャッチフレーズを展開していて、クルマをアートとして仕上げたいという思いが強くある。このようなコラボレーションは強く願っていたもの。ミラノでは大きな写真が並ぶ中心にマツダ・ビジョン・クーペを置き、感度の高い人に好評だった。会場では、アートとクルマはこれほど融合できるんだと言えるほど盛り上がった。これを東京に持ってこれた。今回だけでは終わらず、いろいろ仕掛けていきたい」とイベントの経緯などを説明。
また、「このクルマをどう思うかと尋ねたら『キレイだね!』と返ってくるようなクルマにしたいとの思いでデザインした。基本はオーセンティックな4ドアのクーペ。4ドアであることにはこだわった。反射に相当時間をかけ気を配って作り込んでいて、周囲の環境をクルマが吸収し一体化する。アートがボディに映り込んで、一体となったアートになることを体験してもらいたい。このデザインが次世代で出てくる車種に使われる要素の1つになっていけばよいと考えている。ちょっと距離をとって見てもらえると、日本の美意識を反映したエレガンスを感じ取ってもらえると思う」と、マツダ・ビジョン・クーペの展示について説明した。
ホーン氏はフォトアートを巡りながら、「デザインは芸術。マツダ・ビジョン・クーペの映り込みを見ても芸術作品と言える。ヨーロッパで『もっとも美しいコンセプトカー』(1月、フランス パリで開催された国際自動車フェスティバルで選出されている)に選ばれたというのもうなずける。30年前から家族がマツダ車を乗り継いでいて、自分もマツダと縁があると感じている」と感想を語っていた。
最後に完成した直後で初公開となる、マツダ・ビジョン・クーペを使った次世代のマツダのデザインの思いを伝えるイメージムービーが流された。クレイモデル製作シーンから始まり、住宅や日本の竹林、高野といったさまざまな風景を曲面のボディに映しながらゆっくりと走っていくという、美麗な映像が断片的に続く。近日何らかの形で公開したいとのことだったが、まだどのように公開するかは決まっていないとのこと。とりあえずショーなどでは流されるとのことだ。