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トヨタ、2019年4月に新会社を立ち上げ。2022~2025年をめどに全販売店全車種併売化
チャネル制を廃止し、東京直営店を「ひとつのトヨタ」に統一
2018年11月1日 16:49
- 2018年11月1日 発表
トヨタ自動車は11月1日、全国トヨタ販売店代表者会議を開催し、100年に1度と言われる大変革の時代に、より地域に根ざした新たなモビリティサービスを提供できる販売ネットワークの変革に取り組むことを確認。この取り組みとして全国に先駆け、2019年4月から東京のメーカー直営販売店4社が融合して「ひとつのトヨタ」となる新会社「トヨタモビリティ東京」を設立する。
全国ではチャネルを存続するものの、新たなトヨタモビリティ東京では全店舗で全車種販売を開始。さらに「新たなモビリティサービス」にもトライするとしている。
トヨタでは「脱全国」「町一番のお店づくり」を目指して1月から日本の営業体制・働き方を「チャネル軸」から「地域軸」に見直し、より地域を見つめていくものにしている。今回はこの考え方をさらに進めつつ、モビリティ社会への対応に向け、どの販売店でも地域のユーザーが求めるあらゆるニーズに対応するため、2022~2025年をめどに、原則として全販売店全車種併売化を実施する。
この取り組みに加え、新たに「カーシェアリング事業」を立ち上げ。将来的な利活用がさらに進展していくなか、販売店は移動を軸に他業種や行政などと連携したサービスを提供し、地域社会をより豊かにする業態を目指すとしている。
具体的な取り組みは以下のとおり。
商品戦略
・厳選した高い競争力の商品と流通ネットワークをフル活用し150万台販売を維持していく
・どのお店でも地域のお客様の求める、あらゆるニーズに対応できるモビリティサービスを展開していく前提として、2022年~2025年を目処に全販売店全車種併売化を実施
・扱い商品は共通となるが、チャネルはこれまで長い間お客様と共に築いてきたブランドであり、今後も維持
モビリティサービスの開始
・トヨタはシェアリング事業の為のシステムやデバイスを販売店に提供
(具体的なデバイス)
すでにハワイで利用しているシェアリングアプリの日本版
車両情報を取得するデンソー製の通信型ドライブレコーダー
トヨタファイナンスの決済システム
・システム・デバイスを軸に、トヨタの販売店やレンタリース店の店舗、試乗車を活用したカーシェアリング事業を立上げ、販売店の参画を促す
・上記ネットワークの展開に加えて、地域毎のニーズに対応する各販売店主導でのモビリティサービスの取り組みも積極展開
・カーメーカーならではの豊富な車種ラインアップ、安全装備の積極搭載に加え、車両の利用情報、走行情報に基づくお客様毎のポイント付与等新たなサービス開発を目指す
・2018年内を目途に東京でトライアルを開始
・順次地域を拡大し、2019年内の本格立ち上げを目指す
東京ReBORN
・2019年4月に新会社を立ち上げ。チャネル制を廃止し、東京直営店を「ひとつのトヨタ」に統一・看板などに掲げるシンボルマークはグローバル共通のトヨタブランドロゴに順次統一
・同時に全国に先駆け全店舗で全車種販売
・2018年12月よりカーシェアリングサービスのトライアルを中野区の20拠点程度で開始、・2019年2月からは、東京直営店20店舗程度を活用し都内全域に展開
2019年初めをめどに、税金や保険の支払い、車両メンテナンス等の手続きをパッケージ化した個人向けの月額定額サービス「KINTO」をトライアル導入
・東京直営店4社融合にあたり、生産性・品質向上に向けた販売店オペレーション改善を実施、また改善を支える人材育成に向け「TPS改善推進部」を設立し、働き方変革を目指す
この発表内で、トヨタ自動車の豊田章男社長は「これからのクルマは、情報によって、町とつながり、人々の暮らしを支えるあらゆるサービスとつながることによって、社会システムの一部になります。モビリティが変わり、人々の暮らしや町のあり方が大きく変わる中で、これからは『地域』、『故郷』という概念が重要になります」。
「トヨタの販売ネットワークの強みは、経営者の方々が『地場資本』であるということです。それは、故郷を愛し、本気で本音で、その地域の発展を願う人たちの集まりだということです。その町に暮らす人がどうすれば笑顔になるのか。それを一番わかっておられるのが、トヨタ販売店の皆様だと思うのです。全てのお店で全ての車種を扱うことができるようになれば、これまでにない地域密着型のサービスを生み出すことが可能になります。『地場』であることの強みを活かし、それぞれの地域に根差した、新しいモビリティサービスを開発、提供することができれば、トヨタの販売ネットワークは、その地域にとって『かけがえのない存在』となり、ひいては、トヨタグループの『アドバンテージ』になると思っております。未来のために変化を起こす。そして、その変化が町と人々の暮らしをもっと豊かなものにしていく。その想いを胸に、皆様とともに、未来のモビリティ社会に向けた歩みを進めてまいりたいと思います」とのコメントを発表している。