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ブリヂストン、ドライ&ウェット性能を高めた2輪車用スポーツラジアル「BATTLAX HYPERSPORT S22」発表会

オフロード性能にフォーカスした「BATTLAX ADVENTURECROSS AX41」も発表

2018年11月28日 開催

2輪車用新型スポーツラジアル「BATTLAX HYPERSPORT S22」「BATTLAX ADVENTURECROSS AX41」を発表

 ブリヂストンは11月28日、2輪車用タイヤブランド「BATTLAX」のスポーツラジアルタイヤ「BATTLAX HYPERSPORT S22」(以下、S22)を発表した。従来製品の「BATTLAX HYPERSPORT S21」の後継として、ドライ&ウェットグリップ、軽快性などあらゆる面で性能を高めた。

 また、オフロード性能により特化したアドベンチャーバイク向けの「BATTLAX ADVENTURECROSS AX41」(以下、AX41)も合わせて発表した。S22、AX41ともに2019年2月から販売を開始する。

「BATTLAX ADVENTURECROSS AX41」(左)と「BATTLAX HYPERSPORT S22」(右)

BATTLAX HYPERSPORT S22で「ワインディングの走りが変わる。」

 S22は、一般公道における街乗りからワインディング、サーキットまで、幅広い用途や路面コンディションに対応するオンロードバイク向けスポーツラジアルタイヤ。従来製品のS21の基本コンセプトを受け継ぎつつ、ドライ路面におけるグリップ、ハンドリング、直進・旋回安定性および、ウェット路面におけるグリップ、トラクションといったあらゆるポイントでS21を上まわる性能を達成したという。

BATTLAX HYPERSPORT S22

 フロントタイヤはセンター部とショルダー部とで異なるコンパウンドを用いる「3LC」を、リアタイヤはセンター部、ショルダー部、その間のトラクション部で異なるコンパウンドを用いる「5LC」を引き続き採用。フロントセンター部とリアトラクション部のコンパウンドでは、配合する樹脂素材の最適化を進め、より幅広い温度域でS21を上まわるグリップ性能を引き出した。

キャッチコピーは「ワインディングの走りが変わる。」
パターン、コンパウンドを一新

 また、リアセンター部分のコンパウンドでは、従来よりも微細な「微粒径シリカ」を配合。これをコンパウンドにまんべんなく行き渡らせ、路面との凝着力を高めることで、路面と接するシリカの粒子数をS21比で25%増加させて、ウェット路面における各種性能をアップさせている。トレッドパターンはフロント、リアともに一新。主にショルダー部の溝を増やして排水性能を向上させ、パターン剛性の最適化を図ったことなどが、さらなるウェットグリップの性能向上やハンドリングの軽快性に寄与している。

ショルダー部の溝を増やすことで排水性能を高めた
微粒径シリカをコンパウンドにまんべんなく配置し、ウェット性能を向上

 同社独自のタイヤ解析技術「ULTIMAT EYE」を活用してタイヤと路面の接地部分の滑り域を確認したところでは、S21よりその範囲が減少、もしくは偏りが解消されていることが明らかになった。大分県のオートポリス インターナショナルレーシングコースにおいてドライ路面でテスト走行を行なった際には、S21に比べてコーナリング速度が最大15%アップし、ラップタイムも平均で1.2%短縮。ウェット路面でも平均で5%のラップタイム短縮を達成したとする。

ULTIMAT EYEによる解析。接地部分の滑り域や偏りが減少していることが分かる
サーキットにおける検証では、S21比でドライ、ウェットともにラップタイムが確実に短縮
性能は全方位で向上した

 ブリヂストン MCタイヤ事業部長の内田達也氏によると、高い完成度を誇っていた従来のS21に対して、新しいS22で「どう勝つのか、どう凌駕するのか」を検討。結果的には「ワインディングの走りが変わる。」をキャッチコピーに、ワインディングでの走りのよさを追求したうえで、「街中、サーキットを走っても十分楽しいタイヤ」に仕上げたとする。

新製品の概要を紹介した株式会社ブリヂストン MCタイヤ事業部長 内田達也氏
BATTLAX HYPERSPORT S22および、BATTLAX ADVENTURECROSS AX41の詳細を解説した株式会社ブリヂストン MCタイヤ開発部 設計第2ユニットリーダー 高橋淳一氏

 タイヤサイズはフロント1種類、リア5種類。価格はフロントが2万2734円、リアが3万510円~3万7206円。2018年10月12日に発表された川崎重工業の2019年型スーパースポーツモデル「Ninja ZX-6R」の標準装着タイヤに選ばれたことも明らかにした。

BATTLAX HYPERSPORT S22のプロモーション動画より
車両に装着したBATTLAX HYPERSPORT S22
BATTLAX HYPERSPORT S22のサイズ表
「BATTLAX HYPERSPORT S22」サイズ表
フロント/リアサイズ
フロント120/70 ZR17M/C(58W)
リア160/60 ZR17M/C(69W)
リア180/55 ZR17M/C(73W)
リア190/50 ZR17M/C(73W)
リア190/55 ZR17M/C(75W)
リア200/55 ZR17M/C(78W)

エンデューロレース用タイヤの性能も受け継ぐ新開発のBATTLAX ADVENTURE AX41

BATTLAX ADVENTURE AX41

 同時に発表されたAX41は、近年のトレンドとなっているアドベンチャーバイク用の新型ラジアルタイヤ。オンロードとオフロード、どちらの走破性も高いデュアルパーパスとも呼ばれるアドベンチャーバイクのユーザーの中には、オンロードがメインというユーザーがいる一方で、オフロードもしっかり走りたいという声も少なくない。そのことから、アドベンチャーモデル向けのオフロード寄りの性能にフォーカスしたタイヤとしてAX41を新たに開発した。

キャッチコピーは「攻略は、思いのままに。」
ターゲット性能はオンロード寄りの既存製品「BATTLAX ADVENTURE A41」とは大きく異なる

 AX41は、オンロード寄りの既存製品BATTLAX ADVENTURE A41」の系譜に連なる製品ながら、11月20日に発売済みのエンデューロレース用タイヤ「BATTLECROSS E50」のDNAをも引き継ぐ。新設計のトレッドパターンと独自の高断面積ブロック形状を施し、ブロック間のピッチ短縮とタイヤの大径化でブロック数を増加。さらには回転・ブレーキ時にかかる負荷を考慮して回転方向のブロック断面形状を工夫したことで、トラクションと耐久性の確保、および偏摩耗の抑制を実現した。コンパウンドの剛性・強度はA41比で約30%増加し、高い走破性を達成したとする。サイズはフロント4種類、リア5種類。

新設計のパターン、ブロック形状を施し、ブロックのピッチを短縮
タイヤの大径化と合わせてトラクションを稼ぐことが可能に
回転方向の断面形状も工夫することで耐摩耗性を確保した
コンパウンドの剛性・強度はA41を約30%上まわる
11月20日に発売されたエンデューロレース用タイヤ「BATTLECROSS E50」のDNAも受け継ぐ
AX41のプロモーション動画より
BATTLAX ADVENTURECROSS AX41のサイズ表
「BATTLAX ADVENTURECROSS AX41」サイズ表
フロント/リアサイズ
フロント100/90-19M/C 57Q TL
フロント110/80 B 19M/C 59Q TL
フロント120/70 B 19M/C 60Q TL
フロント90/90 - 21M/C 54Q TL
リア140/80 B 17M/C 69Q TL
リア150/70 B 17M/C 69Q TL
リア170/60 B 17M/C 72Q TL
リア150/70 B 18M/C 70Q TL
リア130/80 B 17M/C 65Q TL