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日産、欧州向け次期型「エクストレイル」は日産自動車九州での生産に

欧州向け次期型「ジューク」や次期型「キャシュカイ」は英国生産

2019年2月3日(現地時間)発表

現行モデルのエクストレイル(日本仕様)

 日産自動車は2月3日(現地時間)、欧州向け次期型「エクストレイル」について、日産自動車九州で生産することに決定したと発表。

 欧州向け次期型エクストレイルの生産については、2016年に英国 サンダーランド工場で生産することを発表していたが、今回、同モデルのグローバル生産拠点である九州工場に集約することに決定。理由については、欧州事業への投資の適正化に向けてとしている。

 なお、今回の判断には欧州向け次期型「ジューク」や次期型「キャシュカイ」は含まれないとし、英国の日産のサンダーランド工場では、次期型ジュークと次期型キャシュカイを生産するために、同工場に新しく塗装工場や2機目となる大型プレス機を新設している。

 また、同工場では、EV(電気自動車)「リーフ」を生産しており、2018年の累計生産台数は対前年比177%増の4万6989台。また、バッテリー容量が62kWhになった新型「リーフ e+」も生産予定としている。

現行モデルのジューク(日本仕様)

 同社の生産担当副社長の坂本秀行氏は「『エクストレイル』のようなグローバルモデルは全世界の様々な拠点で生産を行なっています。そしてその生産拠点については事業環境の変化などを見て常に検証しています。日産は、常にお客さまの利益のため、グローバルで行っている投資を有効的に活用しています。」とコメント。

 また、同社の専務執行役員で欧州事業担当のジャンルカ・デ・フィッシ氏は「日産は、英国サンダーランド工場で生産する新型車に搭載される新技術や新型パワートレインの開発に多額の投資を行なってまいりました。これら技術開発への投資を引き続き進めていくため、次期型『エクストレイル』の生産を従来の九州工場で行い、同モデルの先行投資コストの削減を進めていきます」と述べるとともに、「私たちの判断は、英国の日産従業員及び関係会社に対して非常に残念な決定であると認識しています。ただし、英国の日産従業員とは強い信頼関係にあり、今後は次期型『ジューク』と次期型『キャシュカイ』の準備を進めていきます」とコメントした。

 また、英国の事業環境について、フィッシ氏は「今回の決定は、事業上の理由から決定をしましたが、将来の英国とEUのあり方に見通しが立たない今の状況は企業が将来の事業計画を策定するにあたっての一助にはなりません」と加えた。

【訂正】日産自動車発表のプレスリリース内容が変更されたため、記事内容を一部修正させていただきました。対象となる日産 英国工場の名称はサンダーランド工場となります。