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【東京モーターサイクルショー 2019】ホンダの電動モトクロッサーやスズキ「KATANA」など、国内主要メーカー4社の見どころ

3月24日まで東京ビッグサイトで開催中

2019年3月22日~24日 開催

入場料(当日券):大人1600円、高校生500円、中学生以下無料

東京モーターサイクルショー 2019が開幕。ホンダの電動モトクロスなどが展示されている

 3月22日、東京ビッグサイトで「第46回 東京モーターサイクルショー 2019」が開幕した。会期は3月24日まで。ここでは国内主要メーカー4社のブースの見どころと、気になるバイクアクセサリーの展示を紹介する。

ホンダは電動モトクロスのコンセプト車両などを発表

本田技研工業のブース

 本田技研工業は、パワートレーンに電動モーターを採用したモトクロスタイプの2輪車「CR ELECTRIC プロトタイプ」を初公開。また、同時に電動ビジネスバイク「BENLY ELECTRIC コンセプト」も発表した。いずれも詳細な仕様などは明らかにされていない。会期中、直接目にすることができるのはCR ELECTRIC プロトタイプのみ。とはいえ、見るからに軽量そうなその外観に引きつけられることは間違いない。

電動モトクロッサー「CR ELECTRIC プロトタイプ」
出力、重量など詳細は一切不明

 そのほかの展示は、ほぼ現在販売中のラインアップそのままで、一見すると目新しさはない。ただ、エンジンまわりやフレームの細かい部分など、内部的にマイナーチェンジが施されているものが多いとのことで、ブースの説明員に話を聞くと面白い最新情報が聞けるかもしれない。

舞台上に並ぶレースマシン
スーパースポーツ「CBR1000RR」
「CROSS CUB」「Monkey 125」などの小排気量車も展示

スズキは「KATANA」を前面に。ヨシムラもカスタム車両をさっそく展示

スズキのブース

 スズキは、2019年に発売を予定している新型「KATANA」を複数台展示している。1981年に初代が発売された「GSX1100S KATANA」もすぐ近くに並べられ、旧世代と新世代の違いが明確に分かるようになっている。ブース内ではこのほか、実物のMotoGPマシンにまたがり、車載映像を見ながらレースを疑似体験できるコーナーが設けられている。行列必至のアトラクションなので、来場したら早めに並びたいところ。

新型「KATANA」は必見
旧世代の「GSX1100S KATANA」と比較するのも楽しい
カラーリングの異なるKATANAも用意され、またがってもOK
スイングアームと一体感のあるリアフェンダー
MotoGPマシンにまたがりながらレースを疑似体験できるコーナー

 スズキつながりのヨシムラのブースでは、新型KATANAのカスタム車両をさっそく展示。特徴的な形状の「Slip-On チタン サイクロン」サイレンサーや、ラジエターコアプロテクター、ステップなど、KATANAをパフォーマンスアップ・ドレスアップするパーツの数々を見ることが可能だ。

こちらはヨシムラブースにあるカスタムされたKATANA
サイレンサーをはじめ、さまざまなパーツがすでに開発されている

「NIKEN GT」のほか「ゆるキャン△」の世界も垣間見られるヤマハのブース

ヤマハ発動機のブース

 ヤマハ発動機のブースでは、前2輪の大型バイクのツアラー仕様「NIKEN GT」に、オプションアクセサリーを装着したモデルを出品している。アクスルプロテクターやハンドルバーガード、エアロサイドケースセットなど、NIKEN GTのマッシブなイメージを損なわず、ツーリングをより快適にするアイテムとのマッチングが見どころだ。

アクセサリーを装着した「NIKEN GT」
YZF-R25の軽さを体験できるコーナー

 その一方で、ゆるふわな雰囲気をかもし出すキャンプ場風のセットもブース内に設置している。女子高生がのんびりキャンプするさまを描いたアニメ・コミック「ゆるキャン△」をモチーフに、ヤマハが取り扱っている迷彩風カラーリングの2輪車や、アニメの登場人物が乗っていたスクーターをイメージした「ビーノ」を展示。キャンプなどのアウトドア向けに、同社のスポーツタイプの電動アシスト自転車と、それにフィットするモンベルのサイクルギアなども提案している。

「ゆるキャン△」をモチーフに、キャンプ場を模したコーナー
ゆるキャン△グッズが多数
迷彩風カラーリングの「Tricity 155」と「TOURING SEROW」(参考出展)
アウトドアということで、スポーツタイプの電動アシスト自転車も一緒に展示

カワサキブースにSBKチャンピオンマシンのベース車両「ZX-10RR」が登場

カワサキのブース

 カワサキは最新の大排気量2輪車を中心に、現行ラインアップの数々を揃えている。スーパーチャージドエンジンを搭載する「Ninja H2 SX SE+」、H2シリーズで最もパワフルな231PSを発揮する「Ninja H2 CARBON」、636ccのミドルスポーツ「Ninja ZX-6R」などを見ることが可能だ。

「Ninja H2 SX SE+」オプション装着車
「Ninja H2 CARBON」
「Ninja ZX-6R」
「VERSYS 1000 SE」オプション装着車

 また、2018年のスーパーバイク世界選手権(SBK)でジョナサン・レイがチャンピオンを獲得し、4連覇を果たした車両のベースマシンである「ZX-10RR」も展示されている。世界限定500台、シングルシート、マルケジーニホイールなど、特別な仕様の1台を間近で見ることができるチャンスだ。

「ZX-10RR」

会場でチェックしたい注目バイクアクセサリー

 2輪用ETC車載機で知られるMITSUBAが、2輪車専用ドライブレコーダーを展示している。ETC開発で培った防水、耐振動などの耐久性能に特にこだわって開発したという。制御用の本体と前後2台の小型カメラ、GPSアンテナがセットになったモデル(販売予定価格3万4800円)と、本体+カメラ2台のモデル(販売予定価格2万8800円)、本体+カメラ1台のモデル(販売予定価格2万2800円)の3タイプをラインアップ。2019年夏までに発売予定。

MITSUBAのブース
2輪車専用ドライブレコーダー「EDR」シリーズ
左から前後カメラ、GPSアンテナ、任意録画保存用の手元スイッチ
価格、同梱品違いで3タイプをラインアップする

 カメラは1台あたり解像度200万画素、約162度の視界があり、前後に搭載することで真横以外を録画できる。キーオンで録画を開始し、キーオフで録画終了。手元スイッチも用意され、任意の場面で録画保存もできる。駐車時録画には対応しない。スマートフォンとWi-Fi接続でき、専用アプリでいつでも録画映像などを確認できるとしている。産業用途の高耐久SDカード(16GB)も付属し、「走行後に確認したら撮れていない」といったSDカード由来のトラブルを最小限にしているのもポイントだ。

装着例。フロントカメラとGPSアンテナ
手元スイッチ
本体はシート下に収納。
リアカメラも目立ちにくいサイズ

 もう1つの注目アイテムは、バイクでもスマホのワイヤレス充電が可能になる「SP CONNECT」。防水性能を備えるワイヤレスチャージャーと、アタッチメント付きスマホケース、ホルダー用アームなど、多数のパーツに分かれた製品で、車両やスマホの機種に合わせてパーツを選ぶ形になる。

DAYTONAのブースで展示されていた「SP CONNECT」
IP65準拠の防水・防塵性能を備える「ワイヤレスチャージングモジュール」(税別7500円)

 アタッチメント付きスマホケースは機種別設計。これを装着した状態で、2輪車のハンドルなどに固定した専用ワイヤレスチャージャーに90度ひねる形で固定すると、5Wでワイヤレス給電できる。ワイヤレスチャージャーはUSB Type-Cポートを備え、モバイルバッテリーや車両側に別途用意したUSBポートなどから給電する。簡単にしっかり固定できるため、バイクだけでなく自転車などでも安全にワイヤレス充電できるようになるだろう。DAYTONAが代理店となり、4月末に発売予定。

スマートフォンの機種別に専用ケースが用意される。または粘着テープ付きのユニバーサル版もある
マウント、ケース、ウェザーカバー(スマホにかぶせる防水カバー)の基本3点セットが1万円~
ケースを装着したスマホを、最初は横向きに置く
その後90度回転させるとしっかり固定され、ワイヤレス充電がスタートする
車種ごとのハンドル形状に合わせて固定方法を変えられるよう、多数のパーツを取りそろえる。セパレートハンドル車のステムホールに固定するためのパーツも用意している