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【NGK 鈴鹿2&4】4度のセーフティカーが出る荒れたSF開幕戦を、ニック・キャシディ選手が予選12位からの大逆転で優勝

2位は山本尚貴選手、3位は山下健太選手

スーパーフォーミュラ開幕戦を優勝したニック・キャシディ選手(37号車 VANTELIN KOWA TOM'S SF19)

 全日本スーパーフォーミュラ選手権 開幕戦「2019 NGKスパークプラグ鈴鹿2&4レース」が4月20日~21日の2日間にわたり、鈴鹿サーキットで開催された。4月21日には14時より決勝レースが行なわれ、ニック・キャシディ選手(37号車 VANTELIN KOWA TOM'S SF19)が優勝した。

 レースは4度のセーフティカーが出る荒れた展開となり、予選12位からスタートしたキャシディー選手は、1回目のセーフティカーの直前にピットインしてタイヤを交換していたことが功を奏し、ほかのドライバーがセーフティカーのタイミングでピットに入ると上位にジャンプアップした。

 その後、実質トップを走っていた牧野選手をリスタートでオーバーテイクすると、そのまま優勝。2位は山本尚貴選手(1号車 DOCOMO DANDELION M1S SF19)、3位は山下健太選手(3号車 ORIENTALBIO KONDO SF19)。

予選2位からスタートしたアレックス・パロウ選手は、ペナルティで大きく後退

 今シーズンのスーパーフォーミュラでは、横浜ゴムが供給する2つのスペック(ソフト、ミディアム)の両方をレースで使う必要があり、スタートでどちらのタイヤを選ぶかが勝負の行方に大きな影響を与えることになる。スタートの時点で、フロントローのTCS NAKAJIMA RACING2台はソフト、3位と4位からスタートするDOCOMO TEAM DANDELION RACING2台はミディアムとタイヤ選択が別れることになった。

 14時3分にグリーンフラッグが振られ、オールレッドでスタートすることになった。スタートで飛び出したのは、ポールポジションの牧野任祐選手(65号車 TCS NAKAJIMA RACING SF19)で、2位に上がったのは予選3位からスタートした山本尚貴選手(1号車 DOCOMO DANDELION M1S SF19)。予選2位からスタートしたアレックス・パロウ選手(64号車 TCS NAKAJIMA RACING SF19)は3位に後退した。

 しかし、ミディアムタイヤでスタートしたことでなかなか暖まらず厳しい序盤になっていた山本尚貴選手に、1周目の終わりにパロウ選手が迫り、2周目の1コーナーでアウトから新しいオーバーテイク・システムを使って豪快にオーバーテイクしていった。

 その後予選5位からスタートで4位に上がっていた関口雄飛選手(19号車 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)が山本選手にみるみる追いつき、4周目の130Rでオーバテイク・システムを利用してアウトからオーバーテイク。それに続いていたチームメイトの平川亮選手(20号車 ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19)も次の周の1コーナーで山本を抜き、これでITOCHU ENEX TEAM IMPULが4位に上がり、TCS NAKAJIMA RACINGが1-2、ITOCHU ENEX TEAM IMPULが3-4となった。

 ところが、7周目に2位を走っていたアレックス・パロウ選手にスタート手順違反でドライブスルーペナルティが出された。パロウ選手は8周目の終わりにピットスルーでドライブスルーペナルティを消化し、2位と3位には関口雄飛選手、平川亮選手が上がった。チーム・インパルの2台が3位、4位で追い上げた。

 9周目にトリスタン・シャルパンティエ選手(17号車 REAL SF19)が130Rでスピンしてタイヤバリアにクラッシュ、かつその先にマシントラブルで平川亮選手がマシンをストップさせた。このため、セーフティカーが導入され、小林可夢偉選手(18号車 KCMG Elyse SF19)、国本雄資(4号車 ORIENTALBIO KONDO SF19)、パロウ選手の3台がステイアウトした以外はほぼ全車ピットインしてタイヤ交換の義務を果たした。

セーフティカーが出る直前にピットに入っていたキャシディ選手が、SC導入で一挙に上位へ

 セーフティカーが11周目にピットインするとトップは小林可夢偉選手、2位が国本雄資選手、3位がパロウ選手とタイヤを交換していなかった3台に。4位がミディアムに交換した牧野任祐選手、5位にはセーフティカーが出る前にタイヤを交換していたニック・キャシディ選手(37号車 VANTELIN KOWA TOM'S SF19)が上がってきていた。

 6位には前半はミディアムタイヤでは苦しんでいたがソフトタイヤに交換した山本尚貴選手。牧野選手の後ろを走っていた関口選手は、ギアが壊れて、ピットロードに一度ストップ。再度走り出したが、結局リタイヤになってしまった。

 セーフティカーがピットに入ると、5位のキャシディ選手はソフトタイヤを履いていることもあり、1コーナーまでに牧野選手をオーバーテイク。そしてそれに続いて山本選手もその周の終わりのシケインで牧野選手をオーバーテイク。これで実質的にキャシディ選手がトップ、2位が山本選手、3位が牧野選手という順位になった。

 さらに15周目のデグナーで予選でも絡んでしまったハリソン・ニューウェイ選手(51号車 GOLDEX TAIROKU RACING SF19)と中嶋一貴選手(36号車 VANTELIN KOWA TOM'S SF19)にリアから当ててしまう形で絡み2台がクラッシュ。それにより再びセーフティカーが導入することになった。

 このセーフティカーで、石浦宏明(38号車 JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)とダニエル・ティクトゥム(15号車 TEAM MUGEN SF19)が2回目のピットインをしてタイヤを再びソフトに交換することを選択。今回はソフトとミディアムの差が大きく、ソフトを選択した方がいいと考えたということだろう。ところが石浦選手は再スタートができず、そのままリタイヤになってしまった。

 18周目にレースが再開されると、ステイアウトしたことで2位に上がっていたパロウ選手がトップの小林可夢偉選手に1コーナーでオーバーテイクを仕掛けた。しかし、2コーナーの先でパロウ選手の車両は急速にスローダウン。何らかのマシントラブルが発生したようだ。これでもう一度セーフティカーが導入されることになった。

ポールからスタートした牧野任祐選手は、レース中盤にタイヤが外れるトラブルで無念のリタイヤ

ステイすることでレースをリードした小林可夢偉選手(18号車 KCMG Elyse SF19)。タイヤ交換義務のため最終周にピットイン

 44周のレースが折り返しとなる22周目にレースが再開された。順位はタイヤ交換をしていない小林可夢偉選手がトップ、2位はタイヤを変えた中でトップのニック・キャシディ選手、3位は山本尚貴選手、4位はミディアムタイヤに苦しんでいる牧野任祐選手、5位もミディアムタイヤの野尻智紀選手(16号車 TEAM MUGEN SF19)、6位はソフトの山下健太選手(3号車 ORIENTALBIO KONDO SF19)となっていた。再開された22周目の1コーナーで、山下健太選手が前を行く野尻選手をオーバーテイク、これで5位にあがり、同じく野尻選手と同じくミディアムに苦しんでいる牧野選手を追いかけることになる。

 今日のレースは各所でオーバーテイクが見られた。そのオーバーテイク時には、レース中に100秒間使えるという新しいオーバテイク・システム(それが有効になっている間は燃料流入量が増える仕組み)をうまく使ってオーバーテイクをしており、昨年までの鈴鹿のレースに比べてオーバーテイクが増えており、追い越しができるマシンを目指したというJRPの狙いが功を奏していると考えることができる。

 中盤戦の見所は実質3位を走っていた牧野任祐選手と実質4位を走っていた山下健太選手の戦い。ソフトタイヤを履いている山下選手は、1コーナーで牧野選手を追い越しにかかるが、牧野選手もオーバテイクシステムを有効にして追い越しをブロック。若い2人の熱い戦いがその後もあるのかと思ったが、スプーンの出口で右リアタイヤが外れてしまい、そのままタイヤバリアに突っ込むというトラブルが発生。このため牧野選手のデビュー戦ポールトゥーウインの夢ははかなく消え去ってしまった。

 これで、28周目に再びセーフティカー導入。後ろを引き離していた小林可夢偉選手は再び後続との差が消滅。さすがにここでピットに入るかと思えば、ここでも小林選手はステイアウトを選択、残り15周の段階で、この作戦は吉と出るのか凶とでるのか。

セーフティカーが出る度に、地道に稼いだ後続との差がなくなった小林可夢偉選手

最終ラップまでタイヤ交換義務を引っ張った小林可夢偉選手は9位に、キャシディ選手が優勝

優勝したニック・キャシディ選手(37号車 VANTELIN KOWA TOM'S SF19)
2位は山本尚貴選手(1号車 DOCOMO DANDELION M1S SF19)
3位は山下健太選手(3号車 ORIENTALBIO KONDO SF19)

 32周目にセーフティカーがピットに入りレース再開、残り13周、残り23分のどちらか早い方でレース終了という超スプリントレースが行なわれることになった。

 トップの小林選手は一度のピットイン義務づけを残した状態。2位はニック・キャシディ選手、3位は山本尚貴選手、4位は山下健太選手、5位は野尻智紀選手、6位は大嶋和也選手(8号車 UOMO SUNOCO SF19)、7位 坪井翔選手(39号車 JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19)、8位 福住仁嶺選手(5号車 DOCOMO DANDELION M5Y SF19)という順位になっていた。

 その後、福住選手にセーフティカー中の追い抜きでピットスルーペナルティがでて後退し、終盤にタイヤを交換してフレッシュタイヤを得たことで上位に8位に上がったのが国本雄資選手。

 レースはこれでほぼ順位が固定し、あとはタイヤ交換の義務を果たしていない小林可夢偉選手がいつピットに入るのかだけが焦点になった。結局、小林選手は最終周にピットに入ってタイヤ交換を行ない、小林選手がピットアウトした時には10位まで順位が下がっていた。これで2位のニック・キャシディ選手がトップに上がり、2位山本選手、3位に山下選手、4位野尻選手、5位大嶋選手とみな1つずつ順位を上げて、最終週に突入した。そして結局そのままチェッカー。

 優勝は予選12位からセーフティカーがでる直前ドンピシャのタイミングでタイヤ交換を行なったことで大逆転で優勝したニック・キャシディー選手。2位は予選3位から順位を上げた山本尚貴選手、3位は山下健太選手、4位は野尻智紀選手、5位は大嶋和也選手、6位は坪井翔選手、7位は国本雄資選手、8位はルーカル・アウアー選手、9位ダニエル・ティクトゥム選手となったが、5位の大嶋和也選手はセーフティカー再スタート手順違反で30秒加算となり坪井選手以下が繰り上がって5位坪井選手、6位国本選手、7位アウアー選手、8位ティクトム選手となった。

決勝結果
順位カーナンバーDriverCar Nameエンジンチームタイム周回
137ニック・キャシディVANTELIN KOWA TOM’S SF19TOYOTA/TRD Biz-01FVANTELIN TEAM TOM’S1時間28分21秒63543
21山本尚貴DOCOMO DANDELION M1S SF19HONDA/M-TEC HR-417EDOCOMO TEAM DANDELION RACING1時間28分23秒38443
33山下健太ORIENTALBIO KONDO SF19TOYOTA/TRD Biz-01FKONDO RACING1時間28分24秒03443
416野尻智紀TEAM MUGEN SF19HONDA/M-TEC HR-417ETEAM MUGEN1時間28分29秒90043
539坪井翔JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19TOYOTA/TRD Biz-01FJMS P.MU/CERUMO・INGING1時間28分32秒15743
64国本雄資ORIENTALBIO KONDO SF19TOYOTA/TRD Biz-01FKONDO RACING1時間28分32秒46043
750ルーカス・アウアーRed Bull SF19HONDA/M-TEC HR-417EB-Max Racing with motopark1時間28分35秒62443
815ダニエル・ティクトゥムTEAM MUGEN SF19HONDA/M-TEC HR-417ETEAM MUGEN1時間28分36秒73243
918小林可夢偉KCMG Elyse SF19TOYOTA/TRD Biz-01Fcarrozzeria Team KCMG1時間28分52秒54743
107アーテム・マルケロフUOMO SUNOCO SF19TOYOTA/TRD Biz-01FUOMO SUNOCO TEAM LEMANS1時間28分58秒71743
115福住仁嶺DOCOMO DANDELION M5Y SF19HONDA/M-TEC HR-417EDOCOMO TEAM DANDELION RACING1時間28分59秒61243
128大嶋和也UOMO SUNOCO SF19TOYOTA/TRD Biz-01FUOMO SUNOCO TEAM LEMANS1時間29分00秒69243
R65牧野任祐TCS NAKAJIMA RACING SF19HONDA/M-TEC HR-417ETCS NAKAJIMA RACING53分14秒26726
R64アレックス・パロウTCS NAKAJIMA RACING SF19HONDA/M-TEC HR-417ETCS NAKAJIMA RACING33分56秒95017
R38石浦宏明JMS P.MU/CERUMO・INGING SF19TOYOTA/TRD Biz-01FJMS P.MU/CERUMO・INGING29分48秒69215
R36中嶋一貴VANTELIN KOWA TOM’S SF19TOYOTA/TRD Biz-01FVANTELIN TEAM TOM’S27分52秒15014
R51ハリソン・ニューウェイGOLDEX TAIROKU RACING SF19HONDA/M-TEC HR-417EB-Max Racing with motopark28分22秒70114
R19関口雄飛ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19TOYOTA/TRD Biz-01FITOCHU ENEX TEAM IMPUL19分32秒54610
R20平川亮ITOCHU ENEX TEAM IMPUL SF19TOYOTA/TRD Biz-01FITOCHU ENEX TEAM IMPUL12分07秒2157
R17トリスタン・シャルパンティエREAL SF19HONDA/M-TEC HR-417EREAL RACING12分26秒8687
表彰式

優勝したニック・キャシディ選手など、上位入賞者記者会見

「スーパーフォーミュラのレベルは高いので、そんな中で優勝できるのは最高の気分だ」と語るニック・キャシディ選手

 レース終了後には、表彰台に上った3人のドライバーと、優勝チーム(VANTELIN TEAM TOM'S)の舘信秀監督の4人が登壇し、記者会見を行なった。

舘信秀監督:久しぶりに表彰台に立てた(トムスチームの優勝は2017年第2戦岡山以来)。フリー走行から2台とも決まっていなくて、予選では期待値は一貴の方が高かったが予選ではどちらも不幸な結果になってしまった。正直言って粘ったらポイントぐらいは稼げるだろうなと思っていたが、今日はたまたまよいタイミングでピットに入り、その後ニックが頑張ってくれたの優勝できた。

舘信秀監督

山本尚貴選手:レースが荒れすぎてまだ全容を把握できていないのでコメントをするのは難しいが、チームを移籍した初のレースで、予選から順位を上げてここに戻って来ることができたのはいいことだ。この場所に押し上げてくれたチームに感謝したい。それと同時にこんなに荒れたレースで、しっかり結果を出してくるニック・キャシディ選手とトムスチームの強さには見習うべきだと感じた。いい滑り出しを切ることはできたので、チャンピオンに向かってがんばっていきたい。

山本尚貴選手

山下健太選手:SF19での初めてのレースだったが、シーズンオフのテストではいい感じだったので、予選ではもう少し前に行けると思っていたのだが、決勝レースでもスタートに履いていたミディアムの時はあまりよくなくて、セーフティカーが入ったタイミングでうまくピットに入り、順位どおりのままピットアウトしたが、今度はタイヤがソフトになったので、ミディアム勢をオーバーテイクすることができた。

 前の2人は去年の最終戦と同じ2人だったので、正直2人とも強いなと感じた。残りのレースが6戦あるので、そこで勝てるように頑張っていきたい。

山下健太選手

──今回のレースを見ていると、ソフトとミディアムで大きな差があると感じたが、ドライバーから見たソフトとミディアムの違いを教えてほしい。

ニック・キャシディ選手:去年のタイヤもソフトとミディアムには大きな差があって、そこは何も変わっていない。しかし、少しタイヤが変わっているので、そこは学習していかないと。みんなそこを理解するまでは少し時間がかかるのでは。

山本尚貴選手:ニックが言っていることが的確だと思う。ハードがあんなに機能させられないとは思えなかった。今日はソフトでフリー走行を走って、それでミディアムとの差を見ていけば大丈夫だろうと思っていたが、こんなにグリップしないとは思っていなかった。それに対してソフトに変えたら問題がなかった。

山下健太選手:ミディアムで走っている時はコースにとどまるので精一杯だった。ミディアムとソフトの差はコンディションによっても違うと感じた。冬のテストでミディアムとソフトの差が2秒ぐらいで、意外と差がないと思っていたのだが、レースが始まってみるとコンディションがわるいときにソフトを履いてもタレちゃうので、そこに(ミディアムを)もっと合わせることができればもっとよくなると思う。

──オーバーテイクの機会が多かったが、オーバーテイクシステムとSF19の両方が効いているのか?

ニック・キャシディ選手:昨年とは違っているとは感じている。オーバーテイクシステムの使い方に関しては戦略があるが、それは言えない。ただ、この新しいシステムのお陰で、後ろを走っていた山本選手とはまるで無線で会話しているようなものだった。あーここでは今はお休み、ここでは来るのね、みたいな感じで(笑)。

山本尚貴選手:このシステムを誰が考えたのかは知らないが、本当にいいシステムだと思った。DRSなど1秒以内に入ってやっと使えるが、このシステムがよいのは一度使ってしまうとその後100秒間は使うことができない。例えば、逃げるために押してしまって、次の周に自分が使えないタイミングで相手に使われてしまう。SF19自体はダウンフォースが多いので難しい部分もあるけど、このオーバーテイクシステムがあるお陰で前も後ろも見ながらレースをしないといけないので、これは世界に誇っていいシステムだと感じた。

山下健太選手:SF19のダウンフォースの抜け自体は、SF14と大きく変わっていない。後ろにつくと、フロントもリアもグリップがなくなってしまう。オーバーテイクシステムは本当頭を使って考えないといけないが、後ろの人が光るのは分かりやすくて面白かった。

──キャシディ選手自身としては勝てた最大の理由はなんだと思っているのか?

ニック・キャシディ選手:正直に言って運。後は戦略で、それがバッチリはまったからだ。富士や鈴鹿のテストでもロングランのペースはわるくなかったけど、今週に入っていくつか課題があるとは感じているので、そんな中でも勝てたことには意味がある。

上位入賞した3人のドライバー。山本尚貴選手(左)、ニック・キャシディ選手(中央)、山下健太選手(右)

──レースが終わってみれば昨年の1位と2位がこうして表彰台に来ているが、お互いにこうなると思っていたか?

ニック・キャシディ選手:メディアを見ているとティクトゥム、ティクトゥムしか出てこないので、(僕達のことを忘れててくれて)ありがとうね(笑)

山本尚貴選手:パロウ、パロウも多かったような気もするが(笑)。テストではタイムが出れば気持ちよいし、出ないと書いてもらえない(笑)。そんな中でチームを移籍したこの2人が顔をそろえたのはチームはもちろん大事だけど、スーパーフォーミュラがドライバーズレースということを示していると思う。強いライバル、そういう選手がいるからこそ自分が奮い立たされるので感謝したい。

左から山本尚貴選手、舘信秀監督、ニック・キャシディ選手、山下健太選手