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【SUPER GT 第3戦 鈴鹿】真夏の天候となった鈴鹿のポールは36号車 au TOM'S LC500(中嶋/関口組)

GT300は25号車 HOPPY 86 MC(松井/佐藤組)

2019年5月25日 予選

2019年5月25日 決勝

GT500のポールポジションを獲得した、36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)

 SUPER GT第3戦「2019 AUTOBACS SUPER GT Round 3 SUZUKA GT 300km RACE」が5月25日~26日の2日間にわたって鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行なわれている。5月25日には予選が行なわれ、26日の決勝レースに向けたグリッドが決定した。

 気温28℃、路面温度50℃というこの時期としては想定外の温度になった環境の中、GT500のポールポジションは36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)が、同じチームの37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)に0.013秒差をつけてポールポジションを獲得した。GT300は25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉組、YH)がポールを獲得した。

GT300は25号車 HOPPY 86 MC(松井/佐藤組)がポールを獲得

GT300クラスのポールポジションを獲得した、25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉組、YH)

 鈴鹿の第3戦は、予選開始時の気温が28℃、路面温度は50℃と予想よりもかなり高く、真夏と言ってよい気温、路面温度の中で行なわれることになった。

 14時40分から始まったGT300の予選1回目(Q1)では、各車タイムアップをしている中、9号車 PACIFIC MIRAI AKARI NAC PORSCHE(横溝直輝/峰尾恭輔組、YH)がヘアピンでスピンしたままタイヤバリアに突っ込むというクラッシュが発生し、赤旗中断することになった。

 多くのクルマがこの時に予選アタックを開始しており、タイヤをある程度使ってしまった段階で赤旗になり、予選アタックが中断されることになった。残り4分からセッションが再開されたが、多くの車両がタイヤのおいしいところを使ってしまっていて、再開後にもQ2に進むのに十分なタイムを出すことができない車両が多かった。例えば、前戦のポールシッターである56号車 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(平峰一貴/サッシャ・フェネストラズ組、YH)は21位に終わりまさかのQ1落ちになってしまった。そのほかにも昨年のチャンピオンチームの65号車 LEON PYRAMID AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組、BS)も22位と、こちらもまさかのQ1落ちになってしまった。

 15時34分から行なわれた予選2回目(Q2)ではQ1を通過した16台により熱いポールポジション争いが展開された。その中でトップタイムをマークしたのは25号車 HOPPY 86 MC(松井孝允/佐藤公哉組、YH)で、3位にコンマ6秒の差をつける圧倒的な差でポールポジションを獲得した。その25号車にコンマ126秒差で2位につけたのは96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、BS)、3位には5号車 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号(坂口夏月/平木湧也組、YH)となった。4位は61号車 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組、DL)、5位は10号車 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/石川京侍組、YH)となった。

GT300の予選2位は、96号車 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組、BS)
GT300の予選3位は、5号車 ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号(坂口夏月/平木湧也組、YH)
GT300 予選結果(暫定)
順位カーナンバーマシンドライバータイヤウェイトハンデQ1Q2
125HOPPY 86 MC松井孝允/佐藤公哉YH-1分57秒8951分57秒008
296K-tunes RC F GT3新田守男/阪口晴南BS201分58秒6391分57秒134
35ADVICS マッハ車検 MC86 マッハ号坂口夏月/平木湧也YH-1分57秒8271分57秒571
461SUBARU BRZ R&D SPORT井口卓人/山内英輝DL81分58秒7461分57秒587
510GAINER TANAX triple a GT-R星野一樹/石川京侍YH21分58秒8631分57秒609
64グッドスマイル 初音ミク AMG谷口信輝/片岡龍也YH131分58秒9971分57秒909
734Modulo KENWOOD NSX GT3道上龍/大津弘樹YH21分58秒6731分57秒935
8360RUNUP RIVAUX GT-R青木孝行/柴田優作YH-1分58秒1881分57秒951
955ARTA NSX GT3高木真一/福住仁嶺BS471分58秒9261分58秒343
1088マネパ ランボルギーニ GT3小暮卓史/元嶋佑弥YH231分59秒1351分58秒435
1121Hitotsuyama Audi R8 LMSリチャード・ライアン/富田竜一郎YH61分59秒1031分58秒436
1211GAINER TANAX GT-R平中克幸/安田裕信DL401分58秒8371分58秒508
1331TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT嵯峨宏紀/中山友貴BS-1分58秒7201分58秒582
14720McLaren 720S荒聖治/アレックス・パロウYH-1分58秒8181分59秒941
1533エヴァRT初号機 X Works GT-Rショウン・トン/マーチー・リーYH81分58秒7301分59秒969
162シンティアム・アップル・ロータス高橋一穂/加藤寛規YH-1分57秒9692分02秒727
1730TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT永井宏明/織戸学YH-1分59秒258-
1887T-DASH ランボルギーニ GT3高橋翼/アンドレ・クートYH-1分59秒384-
197D'station Vantage GT3藤井誠暢/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラYH-1分59秒483-
2060SYNTIUM LMcorsa RC F GT3吉本大樹/宮田莉朋DL81分59秒582-
2156リアライズ 日産自動車大学校 GT-R平峰一貴/サッシャ・フェネストラズYH241分59秒684-
2265LEON PYRAMID AMG黒澤治樹/蒲生尚弥BS171分59秒695-
2318UPGARAGE NSX GT3小林崇志/松浦孝亮YH-1分59秒887-
2450ARNAGE AMG GT3加納政樹/山下亮生YH-1分59秒901-
2552埼玉トヨペットGB マークX MC脇阪薫一/吉田広樹BS112分00秒056-
2635arto RC F GT3ナタポン・ホートンカム/ショーン・ウォーキンショーYH-2分01秒370-
2748植毛GO&FUN GT-R田中勝輝/飯田太陽YH-2分01秒513-
2822アールキューズ AMG GT3和田久/城内政樹YH-2分01秒960-
299PACIFIC MIRAI AKARI NAC PORSCHE横溝直輝/峰尾恭輔YH-2分12秒546-

GT500 Q1はNSX祭り、Q2はレクサス祭りとなるなか、36号車 au TOM'S LC500(中嶋/関口組)がポール獲得

Q2は関口雄飛選手が担当。36号車 au TOM'S LC500がポールポジション

 GT500の予選1回目(Q1)はGT300で赤旗中断があったこともあり、予定より若干遅れて始まった。通常通り残り10分を切ってから徐々に車両がコースインしていった。GT500ではウォークアップ後、一発勝負で、各ドライバーともに慎重にタイヤを温めてからタイムアタックを行なった。

 午前中に行なわれた練習走行ではホンダNSXーGT勢は上位には入ってこない結果だったが、このQ1では様相が一変し、8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組、BS)がトップタイム、17号車 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組、BS)が4位、1号車 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組、BS)が5位、さらに16号車 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀/中嶋大祐組、YH)も7位に入り、なんと5台中4台がQ2へ進むことになった。

 レクサス勢は6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)が2位、37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)が3位となった。

 日産勢は12号車 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹/ジェームス・ロシター組、BS)が8位となり、ギリギリQ2へ進んだが、ポイントリーダーの23号車 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組、MI)は49kgというハンデウェイトが影響してか10位となりQ1敗退となった。ただし、23号車は午前中の練習走行ではロングランのタイムが安定しており、明日のレースは期待ができそうだ。

 15時52分から行なわれた予選2回目(Q2)は路面温度がやや下がったが、依然として高い45度という状況で行なわれた。残り8分を入った段階で各車コースインしていったが、NSXーGT+ブリヂストンの3台は一番最後に出て行った。
 Q1がNSX祭りだったとすれば、Q2はレクサス祭りとなった。早い段階でトップタイムをマークしたのは37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)。誰もそのタイムを破れず、37号車がポール獲得かと思われた時、関口雄飛選手がドライブする36号車 au TOM'S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組、BS)がわずか0.013秒差で大逆転し、見事にポールポジションを獲得した。これで、トムスチームは1-2となった。

 ホンダ勢の最上位は8号車 ARTA NSX-GTの3位、ニッサン勢の最上位は12号車 カルソニック IMPUL GT-Rの4位となった。5位は6号車 WAKO'S 4CR LC500(大嶋和也/山下健太組、BS)となった。

 26日、日曜日の決勝レースは14時30分スタート予定。明日の鈴鹿地方も天候は快晴の予報になっており、いつもより気温や路面温度が高くなると予想される。暑くて、熱いレースが展開されそうだ。

GT500の予選2位は、37号車 KeePer TOM'S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組、BS)。TOM'Sチームは1-2
8号車 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組、BS)
GT500 予選結果(暫定)
順位カーナンバーマシンドライバータイヤウェイトハンデQ1Q2
136au TOM'S LC500中嶋一貴/関口雄飛BS21分46秒8081分45秒775
237KeePer TOM'S LC500平川亮/ニック・キャシディBS81分46秒3111分45秒788
38ARTA NSX-GT野尻智紀/伊沢拓也BS241分45秒9161分46秒207
412カルソニック IMPUL GT-R佐々木大樹/ジェームス・ロシターBS111分46秒9281分46秒216
56WAKO'S 4CR LC500大嶋和也/山下健太BS61分46秒1441分46秒246
616MOTUL MUGEN NSX-GT武藤英紀/中嶋大祐YH41分46秒8211分46秒462
71RAYBRIG NSX-GT山本尚貴/ジェンソン・バトンBS221分46秒7401分46秒519
817KEIHIN NSX-GT塚越広大/ベルトラン・バゲットBS121分46秒3501分46秒580
939DENSO KOBELCO SARD LC500ヘイキ・コバライネン/中山雄一BS161分46秒949-
1023MOTUL AUTECH GT-R松田次生/ロニー・クインタレッリMI491分47秒076-
1119WedsSport ADVAN LC500国本雄資/坪井翔YH51分47秒124-
123CRAFTSPORTS MOTUL GT-R平手晃平/フレデリック・マコヴィッキMI181分47秒177-
1324リアライズコーポレーション ADVAN GT-R高星明誠/ヤン・マーデンボローYH61分47秒185-
1438ZENT CERUMO LC500立川祐路/石浦宏明BS431分47秒289-
1564Modulo Epson NSX-GTナレイン・カーティケヤン/牧野任祐DL31分48秒150-
ポールポジション記者会見。左から、松井孝允選手、佐藤公哉選手、中嶋一貴選手、関口雄飛選手