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日産、株主総会で予定する指名委員会等設置会社移行に関するルノーの決議棄権は「誠に遺憾」と声明

「ルノーの意向は、コーポレートガバナンス強化の動きに完全に逆行するもの」

2019年6月10日 発表

3月12日に行なわれた「アライアンス オペレーティング ボード」設立記者会見で握手する仏ルノー、日産自動車、三菱自動車工業の代表者

 日産自動車は6月10日、一部メディアで取り上げられた同社株主総会に関する報道について、日産自動車 社長兼CEOである西川廣人氏の声明を発表した。

 報道によれば、6月25日に開催予定の定時株主総会で、「指名委員会等設置会社」に移行するために必要な定款変更に関する議案決議について、委員会メンバーの選任にあたり「ルノーの意向が十分に反映されていない」ことを理由に仏ルノーが棄権する意向とのこと。この報道について「本件、ルノーからそれに関する書簡が届いたことは事実です」と内容を肯定した。

 現在日産では、ルノーの会長でもあった元会長のカルロス・ゴーン氏などによる重大な経営者不正の発覚を踏まえて対策を行なっている。その中で健全なガバナンス体制のあり方について協議、検討を重ねた結果、第三者委員を中心とする「ガバナンス改善特別委員会」から指名委員会等設置会社に移行する案が提言され、取締役会で全会一致で決議している。

 この取締役会にはルノーが指名した代表者も加わっており、議論を尽くして取締役全員が賛同しているにもかかわらず、ルノーからこのような意向が示されたことを「大変な驚き」と表現。「今回のルノーの意向は、コーポレートガバナンス強化の動きに完全に逆行するものであり、誠に遺憾」としている。

 今後も日産では、すべての株主利益のため、ガバナンス強化に向けた指名委員会等設置会社への移行の必要性について、理解が得られるよう最善の努力をしていく所存としている。