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三菱自動車、2019年度第1四半期決算説明会。営業利益39億円で前年同期比86.3%減も通期予測変更なし
「ekスペース」後継のスーパーハイトワゴン年度内導入を強調
2019年7月25日 00:00
- 2019年7月24日 開催
三菱自動車工業は7月24日、2019年度第1四半期決算を発表し、同社本社で決算説明会を開催した。2019年度第1四半期(2019年4月1日~6月30日)の売上高は5362億円で前年同期比4.3%減少となり、営業利益は39億円と前年度の281億円から86.3%減少、営業利益率は0.7%となった。当期純利益は93億円で前年同期比67%減少となった。販売台数についてはグローバルで29万8000台。前年同期比で2%増加となった。
販売台数が伸びながら売上が伸び悩んだ理由としては、前年度に膨らんだ流通在庫の圧縮に優先的に取り組み、流通在庫の抑制のために出荷を抑制した結果と説明。通期での業績予想については変更なしとした。
第1四半期の業績については代表執行役副社長(財務・経理担当)CFOの池谷光司氏が説明。営業利益について「大幅な減益」と指摘するも、在庫の抑制や為替の影響を受けたことなどの要因を説明した。
池谷氏はさらに「グローバルの自動車需要が減少する中で、前年同期比2%増」「主力のアセアンはおおむね計画にそった進捗」「今年度大幅な成長を目指す日本においては、デリカD:5、ekワゴン、ekクロスなどの新車効果で前年同期を上まわった」などとプラス面も指摘するとともに、「年度後半に向け、計画に沿って売上を回復させ、さらなるコスト最適化をすすめ、収支のバランスを整え、通気見通しを達成すべく全力を注ぐ」と、通期での業績予測に変更がない点も強調した。
4月に代表執行役COOに就任したグプタ・アシュワニ氏は2019年度の業績見通しを日本語で説明。6月13日に「エクリプス クロス」のクリーンディーゼルモデルを発表したほか、7月25日にタイにて新型「パジェロスポーツ」の販売開始、今年度中に国内向けにekスペース後継のスーパーハイトワゴンの投入など、順次最新モデルを投入してモデルサイクルマネジメントを強化することを強調した。
また、グプタ氏はインドネシア初のモビリティサービス「GOJEK」に三菱商事と共同で出資したことに触れ、「GOJEKは、輸送やフードデリバリー、買い物代行など、市民生活の日常に応えるさまざまサービスを提供、インドネシアを中心にサウピス、アジアで事業拡大を拡大する」と説明。GOJEKのプラットフォームを活用した新たなモビリティサービスの検討も行なうとした。
さらに、地域別の販売については、タイ、インドネシア、フィリピンなどアジアは伸びているが北米と中国が減少していることに触れ、「北米と中国は減少していますが、収益に集中してビジネスをやっていく」と、台数よりも収益を優先させる考えを示した。
また、グプタ氏はルノー出身だが、ルノーと日産の統合について問われると「三菱自動車としては何も聞いていないし、ディスカッションにも入ってない。だから質問に答えることはできない」として三菱自動車には関係のないことを強調した。