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三菱自動車、クロスオーバーMPV「エクスパンダー」好調など累計営業利益31.7%増となった2018年度第3四半期決算説明会

第3四半期累計営業利益は850億円

2019年2月1日 開催

三菱自動車工業株式会社 副社長執行役員(財務、経理担当)CFO 池谷光司氏

 三菱自動車は2月1日、2018年度第3四半期決算説明会を開催し、同社 副社長執行役員 CFO 池谷光司氏が概要を説明した。2018年度第3四半期累計(2018年4月1日~12月31日)の実績は、売上高1兆7941億円(前年同期比18.2%増)、営業利益850億円(同31.7%増)、経常利益924億円(同14.0%増)当期純利益は692億円(同1.3%減)となった。

2018年度第3四半期累計(2018年4月1日~12月31日)の実績

 前年同期の646億円から31.7%増となった営業利益850億円の増益要因について池谷氏は、新型車投入やASEAN(東南アジア諸国連合)におけるクロスオーバーMPV「エクスパンダー」の販売が好調で475億円の増益要因、資材費低減が178億円の増益要因になったことを報告、池谷氏は「シナジー効果を含めた資材費低減が順調に進んだ結果」と述べた。

グローバル販売台数は前年同期比15%増の89万4000台

グローバル販売台数は前年同期比15%増の89万4000台

 また、2018年度第3四半期累計のグローバル販売台数は89万4000台で前年同期比で15%増。地域別販売実績では、中期経営計画で主力地域と位置付けたアセアン地域が23万5000台(前年同期比27%増)と、クロスオーバーMPV「エクスパンダー」を中心に販売を伸ばした。

前年同期比27%増の23万5000台となったアセアン地域

 欧州地域は16万8000台(同29%増)と、西欧他地域で「エクリプス クロス」や「アウトランダーPHEV」が、ロシア他地域で現地生産の「アウトランダー」が好調を維持した。

 そのほか、オセアニアでは7万3000台(同3.0%増)、注力地域である北米で11万8000台(同9.0%増)・中国他で12万3000台(同3.0%増)なども含めて、全地域で販売台数が前年同期を超え、期初公表の通期見通しに対して概ね計画通りで進捗していることを報告した。

地域別の販売実績

 これらの実績により、2018年度通期業績予想は、売上高2兆4000億万円(前年比9.5%増)、営業利益1100億円(同12.0%増)、経常利益1250億円(同13.5%増)、当期純利益1100億円(同2.2%増)と、5月に公表した内容と変更なし。

2018年度通期業績予想

「“三菱自動車のあるべき姿”を、原点に立ち返って再定義していきたい」と益子修氏

三菱自動車工業株式会社 取締役会長 CEO 益子修氏

 決算内容について、同社会長CEO 益子修氏は「第3四半期までは、相次いだ日本各地での自然災害に加え、新興国や資源国の通貨安影響もありましたが、全体としては、販売台数、売上、営業利益、いずれも前年を上回り、計画に近い線を確保することができました。足もと、米国や中国など大きな市場での需要減速だけでなく、引き続き不安定な為替にも身構えねばならない状況に直面しています。最後まで気を緩めることなく地道なコスト削減に努め、まず今年度の業績目標を確実に達成することに集中します。このような厳しい事業環境を一過性のものと楽観せず、アライアンスも活用しながら、持続可能な形で収益力を着実に上げていくための戦略、当社の規模に合った“三菱自動車のあるべき姿”を、原点に立ち返って再定義していきたいと考えています」とコメントしている。