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ロールス・ロイス、SUV「カリナン」の追加モデル「ブラック・バッジ」日本初公開。4530万円から
V12エンジンも600PS&900Nmに進化
2019年11月14日 07:00
- 2019年11月13日 日本初公開
- 4530万円~
ダークな分身
ブラック・バッジは、ロールス・ロイスの“ダークな分身”として2016年のジュネーブモーターショーで「レイス」と「ゴースト」に追加されたのが始まりだ。その翌年にはドーン ブラック・バッジがラインアップに加わり、そして今回カリナン ブラック・バッジが登場したことでブラック・バッジファミリーが完成したことになる。なお、「ファントム」にはブラック・バッジの設定は現在のところ予定されていない。
同社アジア太平洋北部地域広報マネージャーのローズマリー・ミッチェルさんは、「ブラック・バッジの目的は、より若い方にロールス・ロイスの魅力を伝えることが1つあります。日本ではドーン、レイス、ゴーストでのブラック・バッジの割合は4割ぐらいを占めており、世界的にも高い割合の傾向です」とコメント。当初は「15%くらいを目論んでいたので、非常に好調です。この結果、平均年齢も下がっています」と述べた。
ブラック・バッジシリーズでは初モノばかり
カリナン ブラック・バッジは、他のブラック・バッジシリーズよりも最もダークな、そして最も都会的な性格を明確に打ち出したモデルだという。
カリナンはロールス・ロイス専用の新しいアルミ製プラットフォームを採用しており、これはファントムに続き2番目だ。そのプラットフォームをベースにしたブラック・バッジは初である。また4輪駆動、4輪操舵システムを備えたブラック・バッジとしてもカリナンが初めてとなる。
搭載されるエンジンはV型12気筒6.75リッターツインターボで、ベースモデルから29PSパワーアップした600PSを発生。最大トルクも50Nm引き上げられ、900Nmとなった。
「足まわりも少し硬くし、よりダイナミックに機敏に走れるようにしていますが、“魔法の絨毯”と呼ばれる乗り心地は犠牲にすることなく、ロールス・ロイスならではのダイナミックな走りを実現しています」とローズマリーさんは説明する。また、エグゾーストノートもより“聴かせる”サウンドになり、シフトスケジュールも変更されている。このハイパワー化に伴い、ブレーキまわりにも手が加えられた。ブレーキペダルのストロークを小さくしたほか、ブレーキディスクのベンチレーションも設計変更されているという。
デザイン面でもブラック・バッジのフィロソフィは反映されており、よりダークとたくましさを演出。中でも大きな変更点は同社のシンボルであるスピリット・オブ・エクスタシーで、「グロスブラックを採用し、それ以外のエンブレムも通常はシルバーベースに黒だったものを黒ベースのシルバーに変更しています」と述べる。
こういった仕様変更は、ブラック・バッジを導入するきっかけと関係している。当時、「一部のロールス・ロイスのお客さまは、クルマを手に入れると自らメッキ部分をブラックアウトしたり車高を下げたりしていました。そこでユーザーがこういったクルマを欲しいのであれば、ロールス・ロイスとして何かオファーができないかというところから企画がスタート。その結果、“ダークなロールス・ロイス”がほしい方のためにブラック・バッジが用意されたのです。そのようにしてブランドをどんどん進化させているのです」とローズマリーさんは語った。