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独フォルクスワーゲン、新型EV「ID.SPACE VIZZION」世界初公開。“ID.ファミリー”7番目のコンセプトカー
82kWhのバッテリーで最大590kmの航続距離。0-100km/h加速は5.4秒
2019年11月20日 17:58
- 2019年11月20日(現地時間) 発表
独フォルクスワーゲンは11月20日(現地時間)、米国 ロサンゼルスで開催される「ロサンゼルスオートショー 2019」(会期:11月22日~12月1日)に先駆けて実施されたイベントで、“ID.ファミリー”として7番目となる新型EV(電気自動車)コンセプトカー「ID.SPACE VIZZION」を世界初公開した。
ID.SPACE VIZZIONはこれまでの“ID.ファミリー”と同様、EV専用の新型アーキテクチャ「MEB(モジュラー エレクトリック ツールキット)」をベースとしたモデルで、SUVのスペースとグランツーリスモのエアロダイナミクスを備える「まったく新しい車両セグメントを定義する」コンセプトカーと紹介されている。
車体のフロア下に82kWhの容量を持つバッテリーを備え、4MOTIONモデルではシステム出力250kWを発生。このパワートレーンにより、0-100km/h加速は5.4秒、WLTPモードでの航続可能距離は最大590kmとしている。
また、EVではエンジンを冷却するラジエーターが不要で、駆動用のモーターも大きなスペースを必要としないことから外観デザインの自由度が高く、ID.SPACE VIZZIONの開発ではこの自由度を活用してエアロダイナミクスを最適化。前方からの空気が水平パネルの下にあるヘッドライト間のスペースを通過し、フロントバンパーの開口部から入った一部の空気がフロントタイヤの脇を流れる独自のエアフローを持つという。これにより、ID.SPACE VIZZIONのCd値は0.24を実現。スタイリング要素と機能性をしっかり融合させている。
MEBによってパワートレーンのバッテリーやモーターがコンパクトにまとめられ、ホイールベースも長く設定されていることから、ミドルレンジモデルながらプレミアムセダンのような車内スペースを実現。使用する素材も厳選しており、クロームを廃しつつクロームのような見た目を実現する塗装を採用。シート表皮に使う人工皮革では、アップルジュースを生産する時に発生する残留材料を大量に含む「Apple Skin」と呼ばれる新素材を利用している。
コクピットはフルデジタル化され、運転に関連するすべての情報をARヘッドアップディスプレイに表示。車両設定に加えてエンターテインメント、オンライン機能、快適機能などの操作を15.6インチのタッチスクリーンに集約されている。