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新型ロンドンタクシー「TX」。LEVC Japanが日本導入を発表

レンジエクステンダー搭載の電動化モデル。2020年2月1日に受注開始

2019年12月24日 発表

新型ロンドンタクシー「TX」

 LEVC(London EV Company)の日本法人であるLEVC Japanは12月24日、新型ロンドンタクシー「TX」を日本市場に導入すると発表。価格や車両の主要諸元は2020年1月10日のメディア向け発表会で発表し、2020年2月1日より予約注文受付を開始する。

 LEVCは2013年2月より中国の自動車メーカーであるジーリーホールディンググループ(浙江吉利控股集団)傘下となっており、2017年に旧LTI(London Taxi International)からLEVCへ名称が変更された。

レンジエクステンダーシステム「e-city」を採用

 ロンドンタクシー初の電動化モデルとなるTXのパワートレーンは、「e-city」と呼ぶ新しいレンジエクステンダーシステムを採用。3気筒の1500ccガソリンエンジンを発電用に搭載して、駆動方式は100%モーター駆動とした。また、水冷式の32kWリチウムイオンバッテリーを搭載して外部からの急速充電にも対応。主要サービスインターバルは、2万4000km毎を実現させたとしている。

 ボディの基本骨格はアルミニウム製で、溶接を行なわない独自の接着焼付工法を採用。ボディ外板は特殊繊維素材で成形され、高い耐久性と耐候性、車両重量の低減を実現させたという。

最大で250kgまでの重量に耐えるスライド式のスロープを採用

 タクシーとしての機能では、車両床面に設置されるスライド式スロープにより車いすの乗客に対して優れた乗降性能を備えたとし、最大で250kgまでの重量に耐えるスロープの設計を採用。また、観音式ドアを採用することにより室内幅の最大化と乗降時の乗客への身体的負荷を低減。同時に介助時のドライバーへの負担の低減する設計とした。

回転式リアシートや格納式ステップによって利便性に優れた乗降性能を実現する

 なお、LEVCはイギリス・コヴェントリー近郊のアンスティに本社を構え、年間生産台数は3500台(2019年度実績)。一方、ジーリーホールディンググループは、スウェーデンのボルボ、イギリスのロータス、LEVCを傘下に収め、マレーシアのプロトン、メルセデス・ベンツの筆頭株主となっている。