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カビ臭の消臭スピードを2倍以上に向上。シャープの車載用プラズマクラスターイオン発生器「IG-MX15」発表会
運転中の集中度合いを高め、ストレス度合いを低くする高濃度のプラズマクラスターイオンを発生
2020年2月26日 11:00
- 2020年3月12日 発売
- オープンプライス
シャープは、“最高濃度のイオンを放出する”という「プラズマクラスターNEXT」を搭載し、消臭効果の強化や運転中の集中力を維持しやすくする車載用プラズマクラスターイオン発生器「IG-MX15」を3月12日に発売する。価格はオープンプライスで、店頭予想価格は税別1万5000円前後。
IG-MX15は、車載用としては初めてプラズマクラスターNEXTを搭載。従来の「プラズマクラスター25000」は2万5000個/cm 3 以上のイオン濃度だったが、プラズマクラスターNEXTでは5万個/cm 3 のイオン濃度を誇るという。
このプラズマクラスターNEXTを搭載することにより、付着カビ臭の消臭スピードが従来に比べて2倍以上に向上。短時間の乗車であっても消臭効果を発揮できるようになった。また、従来品でも効果が確認されていたタバコ臭の消臭に加え、新たに汗臭や30代~40代特有の体臭、食べ物臭、ペット臭の消臭効果も実証され、アンケートで気になると回答された車内の6大付着臭に効果を発揮する。
さらに、プラズマクラスターNEXTにより高濃度イオンを放出している状態では、プラズマクラスターが放出されていない状態に比べて、ドライバーの集中力が高い状態を維持し、ストレス度合いが低くなることも実証されているという。
そのほかにも、約10μm以上の花粉やホコリなどを約80%補修する「花粉キャッチフィルター」を搭載するとともに、最大風量時の運転音、消費電力を従来品に比べてそれぞれ約10%低減。付属のUSBケーブルで電源を供給できるため、PCのUSBポートからの給電や、市販のモバイルバッテリーなどからの給電での使用も可能。家庭やオフィスの机上で顔まわりに向けて使用すれば、肌の保湿効果も期待できるという。
なお、安定して高濃度プラズマクラスターイオンを放出するために、定期的にプラズマクラスターイオン発生ユニットの交換が必要。運転モードにかかわらず、総運転時間が約1万7500時間経過すると、ユニット交換ランプが点滅して交換時期を通知。約1万9000時間経過すると、すべての運転が停止する。
高濃度のプラズマクラスターイオンで運転に集中でき、臭いのない快適な車内を実現
製品発表会では、シャープ Smart Appliances&Solutions 事業本部 国内空調・PCI事業部 PCI商品企画部 部長 植田宜裕氏が、「車内ならではの困りごとを解決するプラズマクラスターの効果の検証を合わせて商品の開発を進めてきました」とIG-MX15について紹介。
自動運転技術の進化やIoT技術により、クルマはこれまでの移動手段だけではなく、クルマの中でくつろいだりリラックスしたりする移動空間に変化してきていると考え、今回の新製品ではプラズマクラスターで社会に貢献したいというテーマのもと、さらに快適な車内環境を実現することをコンセプトとして開発してきたと述べた。
具体的には、消臭効果を徹底的に強化してこれまで以上に臭いの気にならない空気環境を作ることに加え、プラズマクラスターNEXTによる新しい効果・効能として「ドライバーが落ち着いて運転できる環境づくり」を目指したと説明した。
続けて、IG-MX15の製品特徴についてシャープ Smart Appliances&Solutions 事業本部 国内空調・PCI事業部 PCI商品企画部 主任 村上雅俊氏が説明。プラズマクラスターNEXTによる新たな効果・効能について、「2017年に発売したイオン濃度を高めたプラズマクラスターNEXT搭載のエアコンと空気清浄機を用いた脳波測定試験で、ストレスがたまりにくい、集中力を維持しやすい環境を作る効果があることを検証しておりましたので、それを今回自動車の車内で応用できないかと考え、実際のクルマで走行試験を行ない効果を検証することとなりました」と開発背景について語った。
走行試験では20代~50代の男女51名に、脳波を測定する機器を着用して一般道や高速道路を走行してもらい、プラズマクラスターイオンありのときと、風だけのときそれぞれで約90分間の運転を2回実施。運転中の脳波を解析して集中度合い、ストレス度合いの2つの指標に置き換えてその差を検証した。この試験は正確性を重視するため、二重盲検法と呼ばれるイオンありのときと風だけのときの状態を被験者並びに試験監督者が共に分からないように実施されたという。
今回の試験の結果について村上氏は、「プラズマクラスターイオンありの環境では送風のみの環境に比べて集中力を維持しやすく、ストレスがたまりにくい落ち着ける環境づくりをサポートする効果が実証できました」と紹介した。
最後に、リトルソフトウェア 代表取締役 CEO 川原伊織里氏が、感情測定システムを用いた自動車運転時のプラズマクラスター効果検証について紹介。
測定では、結果のグラフをリアルタイムで確認できる脳波計と人間の五感から感性認識するアプリを用いて、感情と状態を測定するシステムを使用。この実験結果について川原氏は、「プラズマクラスターNEXTに関しては運転時において集中力をとても維持しやすく、ストレスがたまりにくい車内環境をつくれるということが示されました。被験者さまは走行中に集中してきているな、ストレスが軽減されたな、とは感じない無自覚な状態で自然に運転できるという結果が脳波からも出ています」と述べた。