ニュース

東芝、リチウムイオン二次電池「SCiB」が日産「ルークス」三菱「eKクロス スペース」などに採用

急速充電性能と長寿命性能がアイドリングストップやマイルドハイブリッドシステムに最適と評価

2020年3月23日 発表

東芝独自開発のリチウムイオン二次電池「SCiB」。一般的なリチウムイオン二次電池は、負極に炭素を使うことが多いが、SCiBではチタン酸リチウム(Li2TiO3)を採用し、外部からの力や低温環境に強い

 東芝は3月23日、自社開発のリチウムイオン二次電池「SCiB」が、日産自動車の新型「ルークス/ルークス ハイウェイスター」の全グレードおよび、三菱自動車の新型「eKクロス スペース/eKスペース」の全グレードに搭載されるハイブリッドシステムのバッテリーとして採用されたと発表した。このリチウムイオン二次電池は、マレリの回生蓄電池システムを通じて製品供給が行なわれている。

 ルークス/ルークス ハイウェイスターと、eKクロス スペース/eKスペースのハイブリッドシステムは、減速時の運動エネルギーで発電した電気をSCiBに充電し、蓄えた電気で電動モーターを回転させ、エンジンの補助駆動力に使用したり、アイドリングストップなどに再利用したりすることでガソリンを節約するハイブリッド機構。

 SCiBは負極にチタン酸リチウムを採用することにより、急速充電性能と長寿命性能を有し、急激なエネルギーの入出力が必要なアイドリングストップシステムやマイルドハイブリッドシステムに最適なバッテリーの1つ。SCiBの有する特性が評価され、2019年に発売された「デイズ/デイズハイウェイスター」や「eKクロス/eKワゴン」に続いての採用となる。

日産自動車 ルークス ハイウェイスター
日産自動車 ルークスX
三菱自動車 eKクロス スペース
三菱自動車 eKスペース

 東芝グループは、全社変革計画「東芝Nextプラン」において、SCiB事業を新規成長事業として位置付けており、今後もSCiBの特性をいかし、電池事業を強化していくとしている。