トヨタ、中古車事業を強化。中古車をオンラインで商談注文できる新サービス開始

　トヨタ自動車は、2020年年央より開始予定の新サービスとして、中古車をオンラインで注文ができるサービスや全国の店頭在庫を最寄の販売店で商談・購入できるサービスを開始するなど、中古車事業を強化していくと発表した。

　同社では、中古車事業においては多くの顧客が購入検討時にWebサイトを活用している現状を踏まえて、デジタル分野を中心に新たな施策を展開。新サービス開始と合わせたデジタル領域の強化として、4月1日よりトヨタ公式中古車サイトのデザインを一新する。また、認定中古車ブランドを「トヨタ認定中古車」へ刷新するなど、個人向け販売の強化に取り組む。

　個人向け販売のほかにも、卸売り車両のトヨタグループ内流通を促進する「仕入れの強化」、オートオークション活性化による卸売りの強化、安心・安全な中古車の流通を促進する「販売を支える卸売りの強化」といった中古車の仕入れから販売までの取り組み全体を通じて、中古車事業を強化していく考え。

　具体的な取り組みについては、以下の通り。

認定中古車ブランドを「トヨタ認定中古車」へ刷新

　これまでのトヨタの認定中古車ブランド「T-Value」「T-Valueプレミアム」「T-Valueハイブリッド」「T-Valueプレミアムハイブリッド」といったエンジン/車両要件により4つに分かれていた中古車ブランドを、4月1日より「トヨタ認定中古車」に統一する。

トヨタ公式中古車サイトを強化

　4月1日より、トヨタ公式中古車サイトのデザインを一新、よりトヨタの公式サイトとしてわかりやすいデザイン、掲載コンテンツの充実のほか、検索結果の表示方法・視認性を改善し、使い勝手の向上を図る。また、将来的には、他自動車メーカーの公式中古車サイトとの連携により、他メーカー系列の販売店在庫検索など、さらなる充実を目指すとしている。

オンラインで注文ができるサービスの開始（2020年年央予定）

　オンラインで商談・注文ができるサービスを2020年年央に一部商品から開始。自宅にいながらトヨタ公式中古車サイト内の専用ページで、24時間トヨタの中古車の注文が可能になる。

全国の店頭在庫を最寄の販売店で商談・購入できるサービスの開始（2020年年央予定）

　全国のトヨタ認定中古車店で一部の車両を共有し、トヨタ公式中古車サイトにて「お取り寄せ車両」として公開、全国のトヨタ認定中古車店で商談・購入が可能となるサービスを開始。同サービスにより、全国各地の在庫車を最寄りの販売店で購入することが可能になる。2019年6月より11府県でトライアル導入してきたが、2020年年央以降に全国へ展開される。

卸売り車両のトヨタグループ内流通の促進

　従来オークションなどで各販売店が卸売りしていた車両を、専用の取引システムにより、全国のトヨタ販売店間で相互に共有できるシステムを構築。質の高い中古車をトヨタグループ内で流通させることで、トヨタ販売店における販売力強化を目指す。また、他メーカー系列販売店とも互いの自社ブランドの中古車流通促進を図るため、同様の仕組みの構築を検討していく。

オートオークション活性化による卸売りの強化、ならびに安心・安全な中古車の流通促進

　トヨタの関連会社トヨタユーゼックとシーエーエーによる、オークション会場やヤード能力を全国で順次拡大。卸売りにおいてもトヨタグループのネットワーク力を広げるとともに、オンライン注文等中古車販売スキームの多様化を見据え、全国規模での流通ヤードの拡充ならびにシステムの充実を図る。また、オークション会場の一部において、ダイハツ・マツダ・スバル・日野のコーナーを設置するなど、メーカーを超えた連携により、安心・安全な中古車の流通促進に貢献する。