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写真で見る ダイハツ「ロッキー」、トヨタ「ライズ」
2020年1月1日 11:00
ダイハツ工業「ロッキー」およびトヨタ自動車「ライズ」は、コンパクトサイズのSUV。ダイハツが生産を担当し、販売はダイハツとトヨタで行なうモデルだ。
ロッキーの名前を持つ初代モデルがデビューしたのは1990年のこと。全長4mを切るコンパクトなボディに1.6リッターガソリンエンジン搭載と、この部分だけ見ると新型と同じようなキャラクターに感じるものの、その中身はラダーフレームに3ドアボディ&レジントップと、当時、人気となっていた“クロカン4駆”と呼ぶにふさわしいもの。実は今回のロッキーという名前も後継車としてのモノではなく、英語の「岩石」、つまりオフロードイメージから名付けられたという。確かに新型のイメージは、1990年代後半に販売されていた初代「テリオス」に近い印象。同じ名前を持つモデルとはいえ、別のキャラクターを持つクルマだと考えた方がよさそうだ。
新型の最大の特長はダイハツの新しいクルマづくりの技術「DNGA(Daihatsu New Global Architecture)」を採用したこと。これは先ごろ発売された軽自動車「タント」に次ぐもので、コンパクトカーとしては初採用。軽自動車用プラットフォームの考え方をベースにサイズを拡大するとともに、骨格構造の最適化やハイテン材を活用することで、軽量高剛性なボディによる乗り心地のよさを実現している。
ボディは3995×1695×1620mm(全長×全幅×全高)と、ジャスト5ナンバーサイズに設定。それでいて前後乗員間距離は900mmが確保されており、ゆとりあるキャビンを実現。ラゲッジ容量も最大449L(2WD)と広大だ。コンパクトなボディだけに取りまわしもよく、最小回転半径は4.9m(16インチタイヤモデル)。SUVならではの高い着座位置も相まって、狭い道路が多い都市部でも軽快に走ることが可能だ。
パワートレーンは1.0リッターガソリンターボエンジンとCVTの組み合わせで、2WD(FF)のほか4WDも用意される。エンジンは直列3気筒12バルブDOHC+インタークーラーターボの「1KR-VET」型。ダイハツ「トール」、トヨタ「ルーミー」「タンク」にも搭載されているユニットで、最高出力72kW(98PS)/6000rpm、最大トルク140Nm(14.3kgfm)/2400-4000rpmを発生する。CVTはダイハツ独自の「D-CVT」で、高速域をスプリットギヤによる駆動とすることで8速AT並の変速比を実現。燃費と静粛性のアップにひと役買っている。
岩の名を持つSUVだけに4WDシステムも本格派。この「ダイナミックトルクコントロール4WD」と名付けられた電子制御4WDシステムは、リアデフに電子制御カップリングを組み込み、走行状況、路面状況に応じて前後タイヤへのトルク配分を行なうモノ。通常、ドライ路面では駆動力をフロントに100%配分し、発進や登坂時にはリアへもトルク配分を行なう。一方、低μ路などでフロントのスリップを検知すると4WDモードへ移行。常時リアへの配分を行なうほか、より駆動力が必要な状況になるとリアへの配分を増やして安定走行を可能とする。車体面では最低地上高185mmを確保するほか、アプローチアングル20度、デパーチャーアングル32度と、少々の悪路なら難なくクリアできる数値となっている。
FF車のWLTCモード燃費は18.6km/Lと、コンパクトSUVクラスではトップレベルの数値を実現。4WD車においても同17.4km/LとFF車に迫る数字となっており、電子制御4WDシステムの優秀さが現れた格好だ。
先進安全機能も新型のウリとなる部分。「衝突回避ブレーキ機能」など従来からの「スマートアシストIII」にプラスし、上級グレードには「全車速追従機能付ACC」など「次世代スマートアシスト」機能を搭載。さらに車線変更時のアシストを行なう「ブラインドスポットモニター」、後退時の安全をアシストする「リアクロストラフィックアラート」も追加されており、街乗りからロングドライブまで安全安心な走行をサポートしてくれる。
ロッキー
ボディカラーは「コンパーノレッド」などのモノトーン系が8色、ルーフがブラックマイカメタリックとなる2トーンが「シャイニングホワイトパール」など3色用意される。
グレードはベーシックモデルとなる「L」、16インチアルミホイールやオートエアコンが標準となる「X」、17インチアルミホイールやLEDシーケンシャルターンランプが標準となる「G」、本革巻ステアリングやシフトノブ、ソフトレザーコンビのシート表皮など上質感をアップさせた「Premium」の4タイプ。価格は順に170万5000円、184万8000円、200万2000円、220万円(すべて2WD車)。
ロッキー純正オプション装着車
純正オプションが豊富に用意されているのもロッキーの魅力となる部分。エクステリアは「エレガンス」「パワフル」「スポーティ」の3つのスタイルが用意されており、好みに応じて雰囲気の異なる仕上がりにすることができる。各スタイルの主な変更点はフロント、サイド、リアのエアロやガーニッシュといったところ。