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写真で見る スズキ「ハスラー」

どこが変わった? コンセプトはキープしつつ全方位で進化した2代目ハスラー

2020年1月20日 発売

136万5100円~174万6800円

新型「ハスラー」(バーミリオンオレンジ ガンメタリック2トーン)

 SUVテイストを盛り込んだ軽セミハイトワゴンという新しい市場を作り出したスズキ「ハスラー」。2014年1月のデビュー以来、ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポート」の標準装備化、特別仕様車「Wanderer(ワンダラー)」の追加など、着実な進化を遂げるとともに幅広いファンを獲得してきた。

 初代モデルのデビューからおよそ6年。この10月に開催された「第46回 東京モーターショー 2019」において、チラ見せとばかりに「HUSTLER CONCEPT(ハスラー コンセプト)」を出展。その完成度の高さから発売まで秒読みと見られていたが、ほぼそのままのスタイルでいよいよ2代目モデルが登場することになる。

 ボディサイズは3395×1475×1680mm(全長×全幅×全高)と、全高のみわずかに15mmアップ。エッジを落としたボクシーなスタイルを踏襲しつつも、バックドアをより直立させたり、ボディサイドに新たにクォーターウインドウを設けるなど、単なるキープコンセプトに留まらないアプローチが行なわれている。その一方で、ボディ下部を覆う樹脂製のプロテクターパーツは健在。タフさを感じさせるたたずまいは、より一層洗練された雰囲気となった。もちろん、雰囲気だけに留まらず、最低地上高を180mm確保するほか、アプローチアングル29度、デパーチャーアングル50度と、林道やキャンプサイトなどを走行する際に必要十分なオフロード性能も備えている。

 また、ボディサイズこそ大きな変更はないものの、ホイールベースを2460mmと35mm延長したことなどにより、前席と後席の乗員間距離が35mm、前席の左右乗員間距離が30mm広がるなど、居住性の向上が図られている。加えて、ボディまわりにスズキ初となる構造用接着剤を、ルーフまわりには軽自動車初となる高減衰マスチックシーラーを採用。操縦安定性や乗り心地に加え、騒音、振動も軽減されており、快適性の面でも大きな進化を遂げているのだ。

 エンジンは自然吸気とターボの2本立てとなっており、ともにスズキならではのマイルドハイブリッドシステムと組み合わされる。まず、自然吸気エンジンは新開発の直列3気筒 0.66リッターの「R06D」ユニットを搭載。スズキの軽モデル初となる「デュアルインジェクションシステム」「クールドEGR」などの採用により幅広い領域で熱効率を向上。最高出力36kW(49PS)/6500rpm、最大トルク58Nm(5.9kgm)/5000rpmを発生する。一方のターボモデルはインタークーラーを搭載した「R06A」ユニットを搭載。スペックは最高出力が47kW(64PS)/6000rpm、最大トルクが98Nm(10.0kgm)/3000rpmと、同エンジンを搭載する他モデルより若干のパフォーマンスアップが図られている。トランスミッションはスズキ初となる「2ポートオイルポンプ」などを採用した新型CVTを搭載する。

 駆動方式は2WD(FF)と4WDを設定。4WD車には「グリップコントロール」「ヒルディセントコントロール」に加え、新たに「スノーモード」を追加。エンジン出力を抑えるとともにブレーキ制御を行なうことにより、滑りやすい路面での発進をサポートしてくれる。サスペンションはフロントがマクファーソンストラット、リアは2WD車がトーションバー、4WD車はITL式コイルスプリングを採用している。

 WLTCモード燃費は自然吸気車の2WDモデルが25.0km/L、4WDモデルは23.4km/L。ターボ車は2WDモデルが22.6km/L、4WDモデルは20.8km/Lとなる。

 先進安全装備では予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」を採用。初代モデルで追加となったステレオカメラにより対象物を認識する「デュアルカメラブレーキサポート」は、衝突被害軽減ブレーキ機能に加え、夜間歩行者や標識の認識にも対応するなど、より進化した最新バージョンを搭載。車両後方に関してもセンサーにより衝突被害を軽減する後退時ブレーキサポート機能が用意されている。ターボ車にはこれに加え、スズキ初となる全車速追従機能付のアダプティブクルーズコントロール、スズキ軽モデル初となる車線逸脱抑制機能も搭載される。

 ボディカラーは初代モデル同様遊び心にあふれたラインアップで、「ピュアホワイトパール」「ブルーイッシュブラックパール3」といったモノトーンカラーに加え、ルーフとクォーターウインドウまわりがガンメタリックやホワイトになる2トーンカラーを設定する。これにあわせてインパネの加飾パネルやシートのアクセントカラーも3色を用意。ボディカラーによって選択できるパターンは異なるものの、自分好みのコーディネートが楽しめるようになっている。

 グレードは自然吸気モデルが「ハイブリッドG」と、LEDヘッドランプや15インチアルミホイールなどが標準となる上級モデル「ハイブリッドX」の2タイプ。ターボ車も同様に「ハイブリッドGターボ」「ハイブリッドXターボ」の2タイプが用意される。価格は順に136万5100円、149万5700円、151万8000円、161万2600円(すべて2WD車)。

撮影車両はハイブリッドXターボ。ボディカラーはバーミリオンオレンジ ガンメタリック2トーン
ボディカラーは全11色。そのうち6色が2トーンカラーとなる。写真はチアフルピンクメタリック ホワイト2トーン。ルーフ部とドアミラーがホワイトになる
ボンネットはジムニーと同じフェンダー部から開くタイプ
ターボ車はグリル奥にインタークーラーが覗く
クォーターウインドウを配置して6ライトに。初代ではブラックアウトされていたピラー部もボディ同色となった
ルーフ部を延長したことによりバックドアが直立
バンパー下部もタフさを感じさせる造形
アンテナはショートポールタイプ
バックドアにバッヂを装着
ステレオカメラを使ったデュアルカメラブレーキサポートを装備
フロント、リア、ドアミラーに「全方位モニター」用のカメラが付く
ヘッドライトはスズキSUVのアイデンティティを感じさせる形状。ハイブリッドXターボはLEDヘッドライトが標準。フォグランプはバンパー下部にビルトイン
ヘッドライトの点灯パターン
リアコンビランプの点灯パターン
ターボ車のエンジンはジムニーなどにも搭載されるR06Aユニット
ハイブリッドXターボは15インチアルミホイールが標準。タイヤサイズは165/60R15
エンジンにかかわらず燃料は無鉛レギュラーガソリン。タンク容量は27L
3連プロテクションフレームが特長的なインパネ。インテリアカラーはバーミリオンオレンジ
ハイブリッドXターボのステアリングは本革巻タイプ。ターボ車にはパドルシフトも装備
ワイパーレバー
ウインカーレバー。ヘッドライトはオフポジションがないタイプ
メーターパネルはスピードメーター内に4.2インチカラー液晶を埋め込んだような一体感のあるデザイン。始動時にはオープニングアニメーションが流れる
液晶部分にはタコメーターをはじめとしてさまざまな情報の表示が可能
走行モード選択時にはアニメーションを表示
ACCの車間設定などもここに表示
エンジンオフ時にも専用のアニメーションが用意されている
シフトはストレートゲートを持つタイプ
エアコン下に走行モードのスイッチを用意。
プッシュ式スタートスイッチを採用
ペダルまわり。サイドブレーキは足踏み式
オートエアコンを装備
メーター横には照度変更などのスイッチ
ステアリングコラム右側のスイッチ群
スズキ車発となる9インチスマートフォン連携メモリーナビゲーションをオプション設定
ナビメニュー
AVメニュー
FMチューナーの表示
運転情報
燃費やエコスコアの履歴
給油間の履歴表示も
システム設定のメニュー
ワイヤレス設定のメニュー
アイドリングストップ時の空調設定もできる
全方位モニターの設定
ナビ画面
メインメニューのが面はナビとAVを入れ替えたり、中央の情報表示の項目を変更することができる
全方位モニターの表示
車両周囲をぐるっとアニメーション表示で確認できるモードも
ステアリングの切れ角を表示
センサー作動時の表示
初代ハスラーから受け継いだテーブルにもなる収納ボックス
オプションのカラーコードを装着するとよりアウトドアなイメージ
収納ボックス下にはポケットやグローブボックスがある
ドリンクホルダーは缶だけでなく紙パックにも対応
運転席と助手席の間にはバックなどを置くスペース
オプションでジャストフィットな収納バッグが用意されている
インパネの助手席側にはフックを用意
USBソケットも備わる
シートヒータも装備。その下はDC12Vソケット
バックミラーとマップランプ
サンバイザー裏にはバニティミラーが付く
初代のベンチシートからセパレートシートに変更
運転席ドアトリム
アームレスト部のスイッチ
デニムブルーのインテリア
グレーイッシュホワイトのインテリア
オプションのフロアマットは運転席と助手席で異なるカラーを採用
助手席下には取り外し可能な収納ボックスを用意
その下にマイルドハイブリッド用バッテリーが置かれている
運転席背面には2段ポケット、助手席背面にはテーブルを装備
テーブルを出した状態
リアシートは50:50分割可倒式。それぞれ独立してスライド、リクライニングが可能
運転席と助手席を利用したセミフラットも実現
リアドアのドアトリム
ラゲッジスペースのアレンジ
シート上部にリクライニングと前倒し用のレバー
シートスライド用のベルトがリア側にも用意されているためアレンジがカンタンに行なえる
ラゲッジ左側にはユーティリティナットとフックを装備。ユーティリティナットはリアドア近くにもひとつ用意され片側3か所に設定される
ラゲッジ右側にはユーティリティナットとDC12Vソケットを装備
ラゲッジのDC12Vソケット
フロア下には防汚タイプのラゲッジアンダーボックスを装備