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日野とニューロスペース、睡眠改善をアドバイスするスマホアプリ共同開発

昼夜シフト勤務するトラックドライバーの睡眠問題解消に向け

2020年4月13日 発表

アプリ画面の開発イメージ。ドライバーの勤務シフトと連動した「過ごし方ナビ」機能

 日野自動車とニューロスペースは4月13日、ドライバーに対して睡眠改善のアドバイスをするスマートフォン向けアプリを共同開発すると発表した。

 トラックドライバーは昼夜勤務を切り替えるシフト勤務により、寝不足や睡眠の質が低下するといった睡眠の問題を抱えるケースが多く、運送業界特有の課題となっていることに加え、2018年6月に国土交通省が行なった事業者向け規則の改正で、睡眠不足の運転手の乗務禁止、乗務前点呼での睡眠不足の確認・報告、記録が義務化されるなど、運送事業者やトラックドライバーの間で睡眠改善のニーズが高まっているという。

 新たに開発される睡眠改善アプリでは、腕時計型の睡眠計測デバイスで取得したデータを、ニューロスペースがこれまでに蓄積してきた睡眠改善ノウハウに基づいて分析。ドライバーごとに適した睡眠アドバイスを提供し、睡眠を改善するために必要な行動が分かるようにする。睡眠情報は腕時計型の睡眠計測デバイスで自動取得され、ドライバー自身の入力作業が不要である点も特徴となる。

 アドバイスでは「眠気が出やすい時間帯を通知し、仮眠などの行動を促す」「休日における推奨起床時間・昼寝NGのタイミングの提示」「適切な睡眠を促す運動タイミング、日光の浴び方の提示」などが示される。これらを利用してドライバーの睡眠課題を改善することで、よりよい健康状態で業務に従事できるようになり、居眠りや注意力不足などに起因する交通事故の防止が期待できるという。

 5月11日から日野の子会社であるNEXT Logistics Japanとそのパートナー企業が睡眠改善アプリの実証実験を開始。実証を通じてアドバイスの内容や頻度などの改善、アプリの使い勝手の向上などを図っていく。