ニュース

NTTグループ、インディ500会場に幅約30mのメディアウォールを設置

スマート化技術を活用したレース情報をリアルタイム提供

2020年5月13日(現地時間) 発表

インディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)のランドマーク「パゴダ」に幅約30mのメディアウォールを設置(写真は2019年に開催されたインディ500)

 日本電信電話、NTTデータ、NTTコムウェア、NTTコミュニケーションズ、NTT Ltd.のNTTグループは5月13日(現地時間)、8月23日に開催予定のインディ500(第104回インディアナポリス500)において、会場となるインディアナポリス・モータースピードウェイ(IMS)に大型スクリーンを用いた幅約30mのメディアウォールを設置することを明らかにした。

 IMSのランドマークである「パゴダ」に初めて導入されるメディアウォールでは、NTTグループのスマート化技術を活用して各種センサーから集められたデータに基づくレース情報をファンにリアルタイムで提供。視認性の高い3つのスクリーンにはビジュアル化された多様なデータ、さまざまな視点でのライブ映像を表示することで、ファンに情報を提供するという。

 例えば、NTTグループのAIを活用したスマート化技術により、メディアウォール上でコースにおける車両の現在位置を把握したり、次の動きを予測することが可能になるといい、リアルタイムで検知したコースでの接戦の模様をスクリーンに表示、さらにはピット予測、トップスピードなどもあわせて表示することが可能としている。

 また、IMS会場においては、NTTのソリューションにより会場のセキュリティ運用や安全監視などの安全対策を提供。データ分析により、来場者や車両の混雑状況を検知するとともに、ゲートやトンネルにおける数値のトレンドに基づいて、今後の数値を予測し警告を発するとしている。

 IMSを所有するPenske Entertainment Corporationのプレジデント兼CEO、マーク・マイルズ氏は「インディ500のためにIMSを訪れたファンの皆さまは、レースの聖地において世界に類を見ない斬新な体験で迎え入れられることでしょう。スポーツの未来は、ファンの体験、安全性、利便性を向上させるために最新技術を活用できるかどうかにかかっています。NTTは、伝統と革新を融合し、進化し続けてきた私たちの精神を守り、さらに発展させるための新しくエキサイティングな手法を私たちに提供してくれます」とコメント。

 IMSのプレジデント、ダグラス・ボールズ氏は「NTTグループのスマート化技術により、レースの聖地でのファンの体験は大幅に向上されます。今年のインディ500では、統計データや情報により会場内の『パゴダ』での体験が一変され、これまで会場内のファンに提供されていなかった魅力的なレース情報がリアルタイムに提供されることになります。また、NTTグループは会場における安心・安全を向上し、1日に行なわれるイベントとしては、世界最大の本スポーツイベントにおいて、観客やイベント参加者の幸福にも貢献します」と述べている。

 日本電信電話 代表取締役副社長の島田明氏は「スポーツの未来は、デジタルコンテンツの提供、最新技術の採用、イベント会場のさらなる活用など、さまざまなチャネルを通じたファンとの新たな関係構築にあると考えます。NTTグループの技術により、デジタルを活用したファンとの関係構築が実現されることで、INDYCARのモータースポーツ界でのリーダーポジション維持に貢献できるとともに、イベント会場での安全性向上を実現できるものと確信しております」とコメントしている。

インディカー・シリーズに参戦する佐藤琢磨選手の2020年の参戦マシン

 なお、インディ500の開催予定日は3月26日時点のINDYCAR発表スケジュール。新型コロナウイルスの感染状況による米政府などの行政方針により変更となる可能性があるとしている。