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OKI、テレワーク先にいながら試験所の解析内容を確認できる新サービス「オンライン立会解析」

移動の費用と時間、感染リスクや感染予防負担を低減し、新商品の開発を支援

2020年6月10日 発表

 信頼性評価と環境保全の技術サービスを展開しているOKIエンジニアリングは、6月11日から、電子機器・電子部品の評価解析を委託されるクライアントにインターネット会議システムと高解像度カメラを利用した新サービス「オンライン立会解析」を開始すると発表した。新商品・新技術の開発・生産を止めない、ウィズコロナ時代対応の新しいサービスとして、オンライン化に要する費用は無償で提供するとしている。

 OKIエンジニアリングはこのサービスを、高い品質を求められる自動車業界、航空宇宙業界、産業工作機器業界、医療業界を中心に提供していくとしていて、故障解析からスタートし、順次、特殊環境試験(防塵・防水試験など)、化学分析、EMC試験分野にも対象を拡大する予定。

 電子機器・電子部品の評価解析サービスとして、OKIエンジニアリングはこれまで「受託故障解析」や「立会解析」を実施してきた。受託故障解析の場合、解析結果が出るまでに2週間を要していたが、立会解析はクライアントが解析現場に立会い、必要な判断を都度行なえるため短時間で完了するメリットがある。今回提供を開始する「オンライン立会解析」サービスは、この立会解析をオンラインで実施するもの。

 このサービスにより、会社やテレワーク先にいながらにしてOKIエンジニアリング試験所の解析設備・施設を使った解析に立会うことができ、解析現場まで移動する費用・時間を削減できることに加え、新型コロナウイルス感染症への感染リスク、感染予防策の負担を低減することが可能となる。

 また、会社やテレワーク先から、責任者、エンジニアなど複数の人が同時かつ容易に解析に立会うことができるため判断が迅速となり、解析に要する時間を通常の立会解析よりもさらに短縮することが可能となると想定している。

 具体的なサービスとしては、故障解析の中でも立会解析需要の多い「X線CT解析」および「ロックイン赤外線発熱解析」を先行して提供。非破壊解析の手法によって得られた解析画像を基に故障要素を推定し、次の解析手段をOKIエンジニアリングの専門技術者と相談しながら決定。対象サンプルのセットアップの状況や故障解析の結果は、複数の高解像度カメラを用いて撮影し、状況に応じて切り替えて、クリアな映像をリアルタイムに確認できる。解析で取得した電子データは後日ご提供される。