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BMW、早くも新型「M5/M5 コンペティション」「M550i xDrive」日本導入

新型5シリーズをベースにしたMモデル

2020年9月29日 発売

M5:1792万円~1877万円

M550 xDrive:1319万円

新型BMW「5シリーズ」をベースにした2つのMモデルを発売

 ビー・エム・ダブリューは、9月28日に発売した新型「5シリーズ」をベースにする2つのMモデル、「M5」および「M550i xDrive」を9月29日に発売した。価格はM5が1792万円~1877万円でM550 xDriveが1319万円。納車は10月以降を予定。

 新型M5、新型M550i xDrive共に、高性能3眼カメラ&レーダー、および高性能プロセッサーによる最先端運転支援システムを標準装備。運転支援システム「ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能」が装備され、一定の条件下において、ステアリングから手を離しての走行が可能なモデルへと進化した。

 また、コネクティビティにおいても大幅な進化を遂げ、「OK, BMW」と話し掛けることで、車両の操作、目的地の設定などが可能。Apple CarPlayへの対応、BMWコネクテッド・ドライブ標準装備により、スマートフォンで事前に検索した目的地を車両に送信できるなど、利便性を向上した。また、車両のキーを持たずとも、iPhoneをドアハンドルにかざすことで、車両のロック解除/施錠、さらには、エンジンの始動も可能となっている。

Mハイ・パフォーマンス・モデルの新型M5

 Mハイ・パフォーマンス・モデルとなる新型M5は、4990×1905×1480mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2980mm。BMW M社が開発した最も力強いV型8気筒Mツインパワーターボエンジンを搭載し、ドライブロジック付き8速Mステップトロニック・トランスミッションおよび後輪駆動を重視した4輪駆動システムM xDriveを組合せ、高性能エンジンの性能を最も効率的に引き出し路面に伝達することが可能なレーシングモデル。最高出力は441kW(600PS)/6000rpm、最大トルクは750Nm/1800-5600rpmを実現すると共に、0-100km/h加速は、3.4秒(ヨーロッパ仕様値)を達成する。

 デザインにおいては、新型5シリーズ同様に、ヘッドライトのデザインにL字型のLEDライトを採用することで、BMW伝統の4灯ヘッドライトを表現しながら、モダンかつスポーティなイメージを強調。また、BMW伝統のL字型リアコンビネーションランプをより立体的な造形とし、周囲をブラックアウトすることで精悍な印象とした。さらに、ダブルバーキドニーグリルやボディ側面のエアブリーザーに装備されたMギルを採用するなどして、BMW Mハイ・パフォーマンス・モデルであることを主張する。

M5 コンペティションの外観
M5 コンペティションのディテール
M5 コンペティションのハイライト

 BMW Mモデルの特徴でもあるエンジンレスポンス、ステアリング、サスペンション特性をドライバーが任意に設定変更できる機能に、新たにブレーキシステム設定の変更を追加した。また、センターコンソールに「M MODE(Mモード)」ボタンを追加。これにより、メーターパネル、ヘッドアップディスプレイの表示方法や、運転支援システムの介入レベルを「ROAD(ロード)」「SPORT(スポーツ)」いずれかのモードに変更することを可能とした。「ROAD」は基本設定として全ての運転支援システムが有効になり、「SPORT」はドライバーが任意に設定した情報に基づいて、前車接近警告および衝突回避・被害軽減ブレーキを除く全てのブレーキやステアリングシステムへの介入を無効にすることができる。

Mボタンによって任意のモードに変更が可能

 M専用インテグレーテッド・ブレーキ・システムを標準装備とし、アクセル全開時の高負荷条件下でも優れた安定性を実現。ブレーキの作動、ブレーキブースター、ブレーキ制御の各機能をコンパクトに統合すると共に、非バキューム式のブレーキブースターを採用することで、約2kgの重量を削減。ブレーキ圧は電動アクチュエーターによって生成され、より素早く正確な制御を可能とした。さらに、インテグレーテッド・ブレーキ・システムによって、ドライバーは任意で車両の減速度を調整可能。より快適性を重視した「COMFORT」モードと、素早い反応を重視した「SPORT」モードの2種類のペダルモードがあり、車両を減速させるのに必要なブレーキペダルの踏み込み量を変更することが可能となっている。

ブレーキシステム

 搭載されるV型8気筒エンジンは、アクセルペダルの微細な操作にも鋭く反応し、ドライバーの意思に敏感に呼応する、高性能エンジン。エキマニはクロスバンク型を採用することで、2つのターボチャージャーにおいて最大限に排気エネルギーを活用し、素早いレスポンスを可能とした。またダイレクトインジェクションシステムの最高噴射圧力を350barまで高めることで、極めて微細な霧状の燃料噴射を実現し、より高効率な燃焼を可能としている。

 オイル供給には、高レベルでのサーキット走行を考慮して、オイルパンのフロント側に小型のオイルチャンバーを搭載。極度のGがかかった状況下でも、必要に応じて小型チャンバーから追加でオイル供給を可能にする吸引システムを採用する。

 標準装備となるインテリジェント4輪駆動システム M xDriveは、エンジンのトルクをフロントとリヤに無段階かつ可変的に振り分け、さらに、アクティブMディファレンシャルの搭載により、2つの後輪間のトルクを最適化して振り分ける。これにより、さまざまな路面状況で必要に応じてトラクションを最適化し、俊敏性、走行安定性を大幅に向上させる。

 特にM5では、ダイミックスタビリティコントロール(DSC)の介入は極端な状況のみに限定されており、エンジンエネルギーは推進力としてほぼ無駄なく利用される。M xDriveは、後輪に優先的に駆動力を振り分け、車両が安定性を保つために必要な場合に、前輪に駆動力を供給する。ドライバーは駆動力配分を設定することも可能で、初期設定の「4WD」モード、ほぼ後輪駆動に近い「4WD SPORT」モード、DSCをオフにし完全な後輪駆動走行となる「2WD」モードが用意されている。

インテリジェント4輪駆動システム M xDriveによってあらゆる状況下で最適な走りを実現

 内装では、アグレッシブなデザインと、ラグジュアリーな優雅さを兼ね備え、BMW M社の新たなフラグシップモデルに相応しい室内空間を実現。Mレザーステアリングホイールに装備された赤色のMボタンとセンターコンソールの赤色のスタート/ストップボタンに加え、新デザインのセレクターレバーにはMのロゴが刻まれ、Mモデルカラーのステッチが施される。また、カーボンファイバー製インテリアトリムが、高性能スポーツモデルの個性を際立たせる。新開発のスポーツシートは、立体的にデザインされ、両脇のサイドボルスターや肩回りは大きくせり出す形状とすることで、ドライバーを快適に包み込むデザインとなっている。そして、ヘッドレストには、「M」のロゴがデザインされた照明付きモデルバッヂが装備される。

Mレザーステアリングホイールにも赤色のMボタン
後席
前席
センターコンソール

新型BMW M5 コンペティションもラインアップ

 同時にラインアップされる「M5 Competition(コンペティション)」は、よりアグレッシブなスポーツ走行を想定したモデル。コンペティションモデル専用に開発されたV型8気筒エンジンは、極めて硬い専用のエンジンマウントを採用することで、よりダイレクトな動力伝達を可能とする。最高出力は460kW(625PS)/ 6000rpmを発生し、0-100km/h加速は3.3秒(ヨーロッパ仕様値)を実現する。

 デザイン面では、ハイグロスブラックのキドニーグリルとモデルバッヂ、ドアミラー、リアスポイラーを装備。そして、初採用のMモードボタンでは、M5の「ROAD」「SPORT」に加えて、運転支援システムの快適性と安全性に関する全ての機能が無効になる「TRACK(トラック)」モードを装備する。

V型8気筒エンジンを搭載。M5 コンペティションでは最高出力460kW(625PS)/ 6000rpmまで引き上げられる

Mパフォーマンス・モデルの新型M550i xDrive

 Mパフォーマンス・モデルとなる新型M550i xDriveは、4975×1870×1465mm(全長×全幅×全高)でホイールベースは2975mm。最高出力390kW(530PS)/ 5500rpm、最大トルク750Nm/1800-4600rpm を発揮するV型8気筒ツインターボガソリンエンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.8秒(ヨーロッパ仕様値)を実現する。

 また、インテリジェント4輪駆動システム「BMW xDrive(エックス・ドライブ)」や、Mアダプティブ・サスペンション、Mディファレンシャルによって、悪路でも安定したコントロール性とスポーティな走りを実現する。そして、Mパフォーマンスモデル専用色となるセリウム・グレーをキドニーグリル、エアインテーク、エアブリーザー、ミラーキャップに採用することで、ハイパフォーマンスモデルとしての存在感と個性を演出する。

M550i xDriveの外観
M550i xDriveのディテール