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メディア、広報、開発、タミヤが超本気バトル! ミニ四駆「Honda e」メディア対抗レース参戦レポート

2020年12月4日 開催

Honda eのミニ四駆が発売されたのを記念してメディア対抗レースを開催

 本田技研工業は12月4日、「タミヤ 1/32レーサー ミニ四駆シリーズ Honda e」の発売を記念して、メディア対抗レースを開催した。参加したメディアは「カー・アンド・ドライバー」「GetNavi」「driver」「ベストカーWEB」「くるまのニュース」「Response.」「モーターマガジン」「月刊自家用車」「Clicccar」「Hanako」「The Motor Weekly」そして「Car Watch」の12媒体。さらにホンダからは「広報部」「開発(栃木)」「開発(埼玉)」の3チーム、さらに「タミヤ(MCガッツ氏)」と、そうそうたる顔ぶれ。

「11月28日の編集後記」に書いたように、事前に気合を入れてマシンを製作したものの、やはりぶっつけ本番で走らせるのは心配なので、完成後に港区新橋にあるタミヤプラモデルファクトリー新橋店に行き、テスト走行を実施。

土曜日の昼下がりに1人で入るのは少々寂しかったので、高校帰りの次男に「新橋で美味しいラーメンご馳走してあげる」と誘いだし、一緒に店舗へ
【ミニ四駆】メディア対抗レース「Honda e」事前テスト走行(43秒)

 早速コースを走らせてみると、タミヤ公認レースでは使えない高出力モーターを使っているためか、何度走っても勾配のあるスロープセクションで勢い余って飛び出してしまうことが判明。そこでいくつかパーツを買って帰り、とにかく“飛び出さないためのチューニング”を画策。案としては「ブレーキ強化」「重量増し」「ダウンフォース増大」の3つ。

 すでに勾配にさしかかった際に地面に擦れて減速させるタミヤ製「リヤブレーキステーセット」は装着しているけれど、フロントも伸ばせば地面に擦るはずなので、フロントまわりの改修からスタート。全長16.5mmに収まるギリギリまでフロントバンパーを延長し、ブレーキスポンジを貼った状態で最低地上高も1mmギリギリまで下げる。さらにマスダンパーという鉛の塊の一番重いタイプをフロントに2個装備。とにかくフロントが発射台のように飛び上がらなければコースアウトする可能性も下がるだろうという作戦。

 そしてダウンフォースといえばレーシングカーでもお馴染みのウイング。プラモデルから流用しようと思ったら、ちゃんとミニ四駆用の製品が発売されているじゃないですか! ということで早速ネットでポチッと購入。こうしてさらに手を加え最終仕様に仕上げ、メディア対抗レース当日を迎えたわけです。

テスト走行前の仕様
テスト走行後の仕様
マスダンパーは、重りが持ち上がり、それが落ちたときの衝撃で車体を押さえつけるらしい。当然ストローク量などもセッティング要素となる
とにかくフロントのダウンフォースを増やすのが目的だが、見た目のバランスが悪くなるのでリアにも装着(きっと効果もあるはず)。ウイングの翼端板はコースアウトしたら取れてしまう可能性が高いと思い最初から付けないまま
ピンク色のスポンジが勾配でブレーキの役目を果たす
ノーマル
テスト走行前の仕様
最終仕様。思ったより重量が増えていなかった

いよいよ本番レース

 メディア対抗レース当日、参加メディア控室は新型コロナ感染拡大防止のため3つの部屋に分かれて待機。なんと同室のClicccarは、手ぶらできたそうで、控室でゼロからマシンを作っているという衝撃的な展開。レースはトーナメント方式で行なわれ、走行順はくじ引きにより決定。自分はくじ運が強いのか、わるいのか「2」を引いてしまい、なんと人生初のミニ四駆レースが第1レースに決定。

 対戦は鈴鹿サーキットを模したコースで3周の速さを競うもの。コースアウトは即失格で、2台ともコースアウトした場合は再レース。ただし再レースは1回までで、2回目はコース上に長く残っていたほうが勝利となるルール。なんと現場には、タミヤのスタッフが2名。さらにミニ四駆大会でMCを務めている「MCガッツ」氏が登場し、会場を盛り上げてくれた。

鈴鹿サーキットを模した対戦コース
会場を盛り上げてくれたMCガッツ氏
第1グループの対戦マシン
対戦トーナメント表

 くじ引きによって分けられた走行グループ1は「カー・アンド・ドライバー」「Car Watch」「GetNavi」「タミヤ(MCガッツ)」「driver」「ホンダ広報部」の6チーム。どれも作り込みが半端じゃない。本番前の練習走行でコース走らせてみたところ、フロントまわりの改修が当たっていたようで、なんとかコースを飛び出さずに走れることを確認。むしろ重りを乗せ過ぎているのでは? と思い、先端にある重りを1つ外し、いよいよ運命の第1レース。緊張のあまり指が震えます……。

本当は2つの重りを軽いタイプに交換したかったが、時間がなかったので、片側を外すことに。軽くはなったけれど左右のバランスが崩れたことがどう影響するのか
【ミニ四駆】Honda e メディア対抗レース 第1レース/ カー・アンド・ドライバー vs Car Watch(5分39秒)

 この後も第2グループ、第3グループ、準決勝と熱戦が繰り広げられ、決勝は「ホンダ広報部」「ホンダ開発チーム」「The Motor Weekly」となるところが、大人の事情“忖度”が発令し、急きょ敗者復活ジャンケン大会が行なわれて「カー・アンド・ドライバー」と「Clicccar」が復活し、「カー・アンド・ドライバー」「The Motor Weekly」「Clicccar」で決勝戦が行なわれ、レースは見事「カー・アンド・ドライバー」が優勝して、メディア対抗レースは幕を閉じた。

初戦を勝ち進んだメディア。開発チームはシード
本来であればこの3チームでの決勝だったが
忖度により決勝カードが変更に
決勝レースのスタート

 レースに「たら」「れば」は無意味だけれど、マシン的にはカー・アンド・ドライバーと同等の速さだったし、もし初戦でカー・アンド・ドライバーに勝っていれば……、もし敗者復活ジャンケンで勝っていれば……と悔しさいっぱいの大会となりました。

メディア対抗レースリザルト
優勝はカー・アンド・ドライバー
2位は「The Motor Weekly」
3位は「Clicccar」

 また、表彰式の後には「タミヤ(MCガッツ)」「ホンダ広報部」「ホンダ開発チーム」によるエキシビションマッチも開催された。各レースの模様は動画をご覧ください。

【ミニ四駆】Honda e メディア対抗レース 準決勝、敗者復活、決勝、エキシビションマッチ(9分22秒)

ホンダ開発チームのマシンは魔改造だった

 ホンダ開発チームは和光と栃木と、それぞれでマシンを製作。カラーリングについても実際にレーシングチームに使用許可を取り、なんとダメ出しを2回ほどもらいながら完成させたという徹底ぶり。タミヤのスタッフが見ても「思わず写真を撮ってしまうほど、レベルの高い完成度だ」という。実際に走行動画を見ても分かる通り、この2台のスピードは異次元。このマシンに勝つには、まだまださらなる修行と改造が必要だ。

開発チーム1マシン
開発チーム2マシン
改造内容。分かる人にはこの作り込みのレベルがいかに高いか分かるらしい……(汗)
これが「ヒドゥンSide提灯(ちょうちん)」マシンを跳ね難くする装置