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ベントレー、クリスマスに世界を巡る「トナカイ8」をワンオフで制作
フライングスパーをベースに豪華なソリを見立てて仕上げた特別な1台
2020年12月22日 18:37
- 2020年12月22日(現地時間)発表
ベントレーの特別注文の制作を請け負うマリナー部門は12月22日(現地時間)、ある顧客の注文を受けて「フライングスパー」を「空飛ぶソリ」に見立てて、より豪華な特別仕様にアップグレードした「トナカイ8(レインディア・エイト)」を製作して納車したことを明かした。
ヒゲを蓄えたある顧客は「550馬力のソリに乗るのは、実に楽しいことでしょう。加えて、後ろには私からの贈り物をすべて積むためのスペースがあります。私は年末までに4100万マイルを走破できるのを楽しみにしています」と述べたという。
フロントエンドではフライングBのマスコットの代わりに3Dプリント製の「金色のトナカイ」が先導し、側面にはV8バッヂの代わりに顧客が慣れ親しんだパワートレーンを表す特製「トナカイ8」バッヂが配される。また、先導するトナカイに続くボンネットストリップは、標準仕様ではクロームだが、この依頼ではゴールドでトリミングし直され、ベントレーのウイングバッヂの後ろからは手描きのピンストライプが金色に輝く。
そしてこの顧客が途方もない距離を走破するために必要なスピードとパフォーマンスを発揮するため、フロントからリアまでのバンパーに、カーボン・ディフューザー、カーボン・サイドシル、ブーツリッド・スポイラーを装備したゴールドスタイリング仕様が施され、巡航高度における空力性能を最大限に発揮。
「トナカイ8は」フライングスパーの最新モデルを踏襲して製作されており、俊敏性と個性的なパワートレインを搭載し、よりドライバーを中心に置いたエクスペリエンスを提供するとともに、一晩で地球をひと周りするのに不可欠な航続距離の向上を実現する。
インテリアは比類なき豪華さと革新性を備え、4人または5人が快適に座れる現代的なキャビンとなっていて、マリナーチームのメンバーによる広範にわたるテストでは、たとえミンスパイを食べ過ぎてしまった人が乗ったとしても快適性能が変わらないことが確認されたという。
ある顧客は、モノトーンのクリケットバブルのインテリアに金色で特製の刺しゅうと手縫いのクロスステッチを施し、運転席には顧客の名前と彼の奥様の名前を並べて縫い込むよう指定したという。
シートはツインフルートデザインを採用しており、長距離走行でもリラックスした状態を維持するため、ヒーター、ベンチレーション、マルチモードマッサージ、調整式ボルスターおよびトップチルト機能などを装備して快適性を向上。顧客の選んだ「マリナードライビング仕様」では、新しい立体的なレザーに伝統的なステッチと刺しゅうを組み合わせている。
クリスマスシーズンを盛り上げる金糸で手縫いされたクロスステッチが、クルーのベントレー工場で働く人々の細部へのこだわりと技術の高さを際立たせ、キャビン全体で1万1100個ものステッチがあり、妖精たちや職人たちがこれを手縫いで完成させるのに長さ115メートル(ビッグベンの高さに相当)の特殊な糸を使用して18時間を要したという。
「トナカイ8」には、業界初のベントレー・ローテーション・ディスプレイが装備され、エンジンスタートボタンを押すと、ソリの鐘が「リンリン、チリンチリン」と歓迎の音を鳴り響かせた後、ダッシュボード中央のパネルが回転して12.3インチのタッチスクリーンが現れ、メニューを表示。
また、ナビゲーションシステムに組み込まれた「よい子・わるい子リスト」を見れば、顧客の熱狂的支持者がよい子かわるい子かが直ぐに分かるようになっているという。ローテーション・ディスプレイの2面目には、外気温度、方位磁石(長い仕事の終わりに家に帰るために必要不可欠)、クロノメーターを表示する3つのエレガントなアナログ計器が現れる。最後の3面目には、キャビンのまわりを切れ目なく取り囲むように北極の冬の夜景が表現されたグランドブラックのベニアフェイシアが現れる仕様となっている。
ベントレーのコミュニケーション・チームは、「すべての人にメリークリスマスのお祝いと、リラックスした安らぎの休暇となるよう祈りを捧げます」と結んでいる。