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新型EV「ルノー5 プロトタイプ」の予告など ルノーの新事業計画「RENAULUTION」発表

アルピーヌは2021モデルのF1マシンを公開

2021年1月14日(現地時間)発表

新型EV「ルノー5 プロトタイプ」

 グループルノーは1月14日(現地時間)、2025年に向けた新しい事業計画「RENAULUTION」を発表。RENAULUTIONでは、これまでの“量”を目指した拡大路線から、収益性を重視した“質”への転換を鮮明にして、EV(電気自動車)への取り組みも強調。それを象徴するモデルとして新型EV「ルノー5 プロトタイプ」も公開された。

 新たな事業計画では、主力のルノーブランドは、2025年までに14台の基幹車両を発売予定。新モデルは、すべてEVモデルまたはハイブリッドモデルになるとし、7モデルがフルエレクトリック、7モデルがC/Dセグメントになるという。新たに投入されるEVモデルは、コスト競争力を生かして、エンジンモデルと変わらない手の届く価格を目指すとしている。

新型EV「ルノー5 プロトタイプ」
新型EV「ルノー5 プロトタイプ」

 高級スポーツカーブランドのアルピーヌでは、2021年シーズンを戦うF1マシンが公開され、市販モデルにおいてもノスタルジーだけではない、新たなスポーツモデルの提供を予告。モータースポーツへの投資を含めて、2025年の黒字化を目標に掲げた。

アルピーヌは2021年シーズンを戦うF1マシンを公開

 そのほか、DaciaブランドやLadaブランドにおいてはコスト競争力で事業を展開する方向性が示され、新たなコンセプトカーも公開された。

Ladaブランド
Daciaブランド

 Renaulutionについて、GroupeRenault CEOのルカ・デメオ氏は「Renaulutionは、会社全体をボリュームからバリューに移行し、私たちのビジネスモデルに大きな変革を与えるものです」と紹介。

 Renaulutionの計画では、2050年までにヨーロッパでの二酸化炭素排出量ゼロの取り組みを進めながら、グループの持続可能な収益性の確保を目指すとし、新しい財務目標としては、2023年までに3%以上のグループ営業利益、累積自動車営業フリーキャッシュフローの約30億ユーロ(2021-23)に到達し、投資(R&Dおよび設備投資)を収益の約8%に削減することを目標としている。

 また、2025年までに少なくとも5%のグループ営業利益、約60億ユーロの累積自動車営業フリーキャッシュフロー(2021-25)、および2019年と比較して少なくとも15ポイントのROCEの改善を目指している。

モビリティやエネルギーサービスに特化した新しいブランド「MØBILIZE」

 デメオ氏は「私たちは、テクノロジーを扱う自動車会社から自動車を扱うテクノロジー会社に移行し、2030年までにサービス、データ、エネルギー取引からの収益で少なくとも20%を稼ぎます」との目標を掲げ、Renaulutionの計画で事業の効率化をすすめる一方、モビリティやエネルギーサービスに特化した新しいブランド「MØBILIZE」を発表、MØBILIZE専用の車両も公開された。