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パナソニック、太陽電池の生産撤退を正式発表

2021年2月1日 発表

 パナソニックは2月1日、パナソニック ライフソリューションズ社によるマレーシア工場と島根工場における住宅用、公共・産業用太陽電池の生産終息を決定したと発表した。これにより、パナソニックは2021年度中に太陽電池の生産から撤退し、事業構造改革を完了させる。

 なお、二色の浜工場における特定顧客向け太陽電池、福島工場における時計、電卓向けなど民生用太陽電池の生産は継続され、国内外における太陽電池の販売も継続するとしている。

 マレーシア工場については、2021年度中に太陽電池ウエハ、セル、モジュールの生産を終息。建物、土地などの資産については譲渡を検討するとともに、マレーシア工場の現地法人であるパナソニック ソーラー エナジー マレーシアを清算。従業員については、割増退職金支払や再就職支援など、誠意ある対応を行なっていくとしている。

 島根工場についても、2021年度中に太陽電池セルの生産を終息するが、パワーコンディショナ、蓄電池などの生産は継続。太陽電池の生産に関わる従業員については、同工場内を基本として、今後成長が期待されている領域への異動により、雇用を維持するとしている。

 また、生産撤退に伴い、二色の浜工場における太陽電池の研究開発機能を縮小し、人的リソースについては、成長領域へシフトする。

 今後については、国内では、太陽電池の生産委託などによるパナソニックブランドでの販売を継続し、海外では、北米などで実施している太陽電池の外部調達による販売を継続する。

 同社では、これからも、HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)、太陽電池、パワーコンディショナ、蓄電池、電気自動車用充電機器などを組み合わせたエネルギーソリューション事業を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していくとしている。